感激団による 『劇団HOBO』第二回公演の おおまかなあらすじ
山下
お芝居のタイトルは、
『明日の幸福論』といいます。
あやや
どういうストーリー?
ゆーないと
やっぱ、味わいのあるペーソス系?
シェフ
えー、実はですね、
「あらすじ」については今回ちょっと、
とくべつなご紹介の仕方ができるんですよ。
ゆーないと
んん? とくべつとは?
山下
この前『劇団HOBO』の団員3人が、
「ほぼ日」へ遊びに来てくれたんです。
あやや
へえええ〜。
ゆーないと
HOBOがほぼ日へ!
シェフ
なので、せっかくですからね、
そのとき聞かせていただいた「あらすじ」を
ご本人たちの解説でお届けしようかな、と。
ゆーないと
おもしろーい。
感激団、初?
山下
初、ですね。
その形式で「あらすじ」をお届けする前に、
劇団員のご紹介をしておきましょう。
あやや
そうしましょー。
シェフ
まずはこのかた。
『劇団HOBO』の
リーダー的な人ですよね。
脚本と演出と出演をされている、
おかやまはじめさん。

ゆーないと
さわやか!
山下
プロフィール用の写真をいただきました。
シェフ
おかやまさんは、
『ラッパ屋』という劇団の
役者さんでもあるかたで
TVドラマや映画などにも、
ずいぶんたくさん出演されています。
あやや
わたし、何度もお顔を拝見しています。
ゆーないと
名バイプレイヤー。
山下
そうです。
ま、おかやまさんに限らず、
『劇団HOBO』の劇団員は、
みなさんが他できっちりと
活動されている方々ですよね。
シェフ
はい。
経験豊かなおとなの役者さんたちです。
ご紹介を続けましょう。
林和義さん。

ゆーないと
またもやさわやか!
山下
プロフィール写真ですから。
シェフ
本間剛さん。
あやや
ほのぼのー、いい笑顔ー。
シェフ
古川悦史さん。

ゆーないと
お、キリッとしてる。
シェフ
元・文学座の正座員というかたです。
あやや
実力派ですね。
シェフ
有川マコトさん。
『絶対王様』という劇団に所属されています。

山下
いい感じのペーソスを感じます。
で、「ほぼ日」ではおなじみ、
ポカスカジャンの省吾さん。

ゆーないと
チラッと胸毛が。
シェフ
そこ? そこに注目?
山下
そして最後に紅一点、
高橋由美子さんです。


あやや
ゆーないと
わあ〜〜〜。
あやや
‥‥こうして並べると、
高橋さんはほんとうに紅一点だわー。
シェフ
と、まあ、この7名が『劇団HOBO』の
劇団員になります。
──という感じですかね。
山下
そうですね。
あとは、団員の方々から
「あらすじ」をうかがったときのことを
掲載しておくようにいたします。
あやや
じゃあ、わたしたちふたりは、
のちほどそれを読めばいいわけですね?
シェフ
そういうこと。
ゆーないと
のちほどたのしみー。
山下
「ほぼ日」にお越しいただいた
『劇団HOBO』の3名様は、
おかやまはじめさんと古川悦史さん、
そして省吾さんでした。
シェフ
お話の聞き手は、ぼくと山下さんでーす。

お話は2009年の年末にうかがいました。
シェフ
きょうはわざわざ、ありがとうございます。
山下
よろしくお願いします。
おかやま
いえいえ、こちらこそ。
古川
よろしくお願いします。
省吾 width=
お久しぶりです!
(しばし、ご挨拶や、
 去年のお芝居の感想などをワイワイと)
シェフ
‥‥で、次の公演のタイトルが、
『明日の幸福論』。
おかやま
はい、『明日の幸福論』。
山下
どういうストーリーなんでしょう?
おかやま
まず、舞台は長屋です。
貧乏長屋。
シェフ
ああ、いきなりペーソスが(笑)。
おかやま
太宰治の『貧の意地』っていう短編があって、
それがモチーフなんです。
山下
『貧の意地』。
ごめんなさい、それを読んでいないので、
その短編がどういうお話か、ざっくり‥‥。
おかやま
ええと‥‥浪人の話です。
古川
貧乏浪人の。
省吾 width=
武士なんだけど、浪人。
長屋に暮らしている。
おかやま
師走で、もう、とにかく金がない。
借金取りも来るけれど、もう、どうしようもない。
そんなときに、
おかみさんがちょいといいお金を
親戚から借りてきた。
古川
十両借りてきた。
省吾 width=
その浪人は酒飲みなもんだから、
「よし、みんなで飲もう!」
ということになっちゃう。
おかやま
飲むんです、みんなで。
さんざん盛り上がって、
じゃあそろそろおひらきにしましょうか、
となったときに、
ふと見ると、一両足りない‥‥。
あれ‥‥?
‥‥最初から九両しかなかったんじゃ?
いやいやいや、そんなはずはない、
たしかに十両ぴったりあった。
古川
みんな貧乏なんですよ。
省吾 width=
みんな武士なんです。浪人。
おかやま
それぞれが「わたしではない」と。
裸になって「ほらみろ」と。
そんななかで、ひとりだけ、
「うーん‥‥」となっている男がいる。
男は、
「わたしは‥‥一両持っている。
 だから、切腹をする。
 そのかわり、あとで質屋に聞いてくれ」と。
省吾 width=
刀のさやを質に入れて、
たまたまもらった一両が
ふところに入っているんだ、と。
おかやま
その「たまたま」が、ふがいない。
ふがいないけれど、
一両持っているから疑われても仕方がない。
だから切腹する。
そのかわりあとで質屋に行って聞いてくれ。
古川
いまにも、腹を切ろうとしているときに‥‥
省吾 width=
おや?
古川
行灯(あんどん)の下に、あった。
おかやま
あれれ! なぁんだ、よかったよかった!
古川
とよろこんでいたら‥‥
省吾 width=
奥さんがトコトコとやってきて、
「すみません、さっきお出しした
 お重の底に一両がくっついてました」
おかやま
十一両に増えた。
山下
へ? ‥‥増えちゃった(笑)。
おかやま
増えたんなら、いいじゃねえか。
いやいやいや、そうはいかねえ、と主人公。
だれだかわかんねえけど、
増えた一両、持って帰ってくれ。
省吾 width=
でも、誰も名乗りでない。
古川
朝方まで、じーっと。
シェフ
(笑)
山下
じわじわきますねえ(笑)。
おかやま
じゃあこうしよう、と主人公。
玄関先に一両を置いておくから、
今からひとりずつ帰ってくれ。
自分のものっていうヤツはそれを持って帰る。
そういうことにしよう。
省吾 width=
ひとりずつ帰るんです。
古川
みんな帰る。
おかやま
残されたのは奥さんと主人公。
‥‥奥さんが玄関先に見にいって、
戻ってくる。
「あったか?」
「ありません」
「そうか‥‥酒をくれ」
で、だいたい終わるお話なんです。

山下
へええええ〜。
シェフ
いい落語を聞いたような‥‥。
おかやま
そう、今回はかなり落語っぽい。
山下
微妙に笑えてしまう感じもあるし。
‥‥ああ、
まさしく去年観た、
『劇団HOBO』の舞台の味だ。
おかやま
人情ものの後味ですよね。
犯人がだれかもわからない。
でも、それもいい、と。
──なにしろね、登場人物は、
全員ぐずぐずしているやつなんですよ(笑)。
シェフ
(笑)
おかやま
そのぐずぐずの中に、
きらっと光る美意識を感じる作品だったので、
今回のモチーフにしてみたわけです。
山下
ということは、みなさん浪人役?
省吾 width=
いやいやいや(笑)。
古川
ぼくらがちょんまげを結ってやると
コントになっちゃうので。
おかやま
舞台を「昔の昭和の長屋」にしてやります。
登場人物も浪人じゃなくて。
シェフ
昔の昭和! いいですねぇ〜。
山下
ぼくらは前回を観てるので、
いまのお話を聞いただけで、
もう、かなり期待がふくらんでいます。
シェフ
そうですよね。
かなり、たのしみです。
おかやま
ありがとうございます。
‥‥がんばらないとな(笑)。
古川
ほんとに(笑)。
省吾 width=
がんばりましょう!
おかやま
稽古のたびに、
脚本はどんどんおもしろくなってるので‥‥
そうですね、期待してください!
‥‥いやあ、がんばらないとな(笑)。


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今回の感激団メンバー
darling 山下
あやや  ゆーないと




 
2010年2月23日〜3月7日
劇場/テアトルBON BON
(アクセスは劇場のHPでどうぞ


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