糸井 この曲の中身は、3人で?
ボーズ そうですね、3人で。
アイディアっていうか、
エピソードみたいなものを
それぞれ出し合いながら。
糸井 ああー。
ボーズ といっても、実際にあったこととか、
そういうことではなくて。
たとえば、
「川って海につながってるんでしょ?」
みたいなことって、
実際にやったわけじゃないんですけど。
糸井 うん。
ボーズ そういうようなことを
いつもしてるっていうことを、
どうたとえようか、みたいな。
糸井 そういうようなことは、
たっぷりやってたわけだからね。
ボーズ そう、そう。
こんなことばっかりをやってたんですよ、
いつも3人で。
なにもなかった、ゲラゲラ、みたいな。
そういうのがたのしくて。
糸井 『スタンド・バイ・ミー』
みたいなことですよね。
ボーズ 『スタンド・バイ・ミー』ですね。
そう、あれも大好きな映画で。
糸井 いいよねー。
ボーズ 3人でよく観ました(笑)。
糸井 だから、いってみれば、この曲は、
スチャダラの『スタンド・バイ・ミー』なんだね。
ボーズ そうですね。
糸井 ‥‥そういえば、
『スタンド・バイ・ミー』へのオマージュって
オレも、どこかでやったなぁ。
── 『MOTHER』です。
糸井 あ、『MOTHER』か。
ボーズ うん、『MOTHER』にありますね。
糸井 「死体を見に行ったんだ」っていうやつね。
ボーズ 『スタンド・バイ・ミー』のあの感じって、
やっぱ、一生好きですよね。
糸井 ああー。
ボーズ で、あれが続けばいいのに
って気持ちじゃないですか(笑)。
糸井 だから、あれがずっと続くように、
もうひとりの自分が、
「あれが続く枠組み」をつくるのを
仕事にするっていうのが、
いまのぼくらがやってることなんじゃないかな。
ボーズ ぼくらも、そうかもしれない。
いまだにそういうことのためにやってる。
だから、ほんとに、なんだろう、
若くてヒマな男が、
大学卒業したころとかに集まって、
男ばっかりで遊んでる、
あの空気感みたいなもののために。
糸井 うん、うん。
ボーズ くっだらないことばっかりずっと言ってる、
あの気持ちにいつもなれるかどうか。
こういうのつくって、
こうしたらおもしろいねっていう、
わくわくしてる感じとか、
これを言って、こうやったら、
人が笑うだろうな、とか。
そういうのをみんなでつくってるような気分を
ずーっと持っていたいんですよね。
糸井 あの、これ、怒られるかもしれないのを
あえて言うんだけど、
この空気に、女の子が入ってくると
けっこうややこしいじゃないですか。
ボーズ そうですね。
やっぱり言いにくいからあんまり言わないけど、
そういうところに、
女の子って必要ないわけじゃないんだけど、
違うものになっちゃいますよね。
糸井 ねぇ。
とくに、あの、若い頃はね。
逆に、いまの歳だといても平気でしょ。
ボーズ そうですね。
だから、なんていうんだろう、
もちろん、若い頃も、遊んでるところに
女の子っていないと
成り立たないくらいなんだけど、
こういうことばっかりをずっと考えるときには
やっぱり、いないほうが自然。
糸井 ね。
ここに参加されると、ちょっとこう、
大事にしなきゃなんないもんね。
ボーズ そうなんです。そっちが勝っちゃう。
そうすると、こういう気分になんないんです。
糸井 これから先には、
女の子が参加できる時代が来るのかね。
ボーズ ‥‥どうなんだろうなぁ。
糸井 「大やんだよー あのフィーフィーだよ」って
女の子がすかさず言ってくれるようになるのかね。
ボーズ どうなんですかねぇ‥‥。
うーん‥‥どうなんですかね。
やっぱり、ちょっと違うものに
なるような気がするんですよねぇ。
糸井 たぶん、女の子には女の子どうしの
「男、いらないね」っていう
空気感を持つ場があるのかもしれない。
ボーズ ああ、そう、
そっちだと思います。
糸井 うん。
   
(つづきます)

 

 

2010-08-30-MON



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