ぼーっとしたミーハー通信。

「ほぼ日」創刊からいちども休まずに毎週連載されていた
『ぼーっとした女子高生通信』のゆーないとさんが、
大学生になってしまった時には、
『ぼーっとした青春』と改題しましたが、
学生を卒業したので、またまた改題いたしました。

人間には、ミーハー欲というものがあるような気もします。
大統領やら総理大臣でも、タレントと会ってる写真は、
完全にひとりのミーハーになってるもんねー。

いいのわるいのじゃなく、どうやらいつも
「ミーハーめがね」をかけてるらしいゆーないとさんが、
その視線で見える世界を、毎週報告してくれます。

ひとりで登校。

こどもの日だど〜〜〜〜。
今年のゴールデンウィークは、近場にいるわが家。
ゴールデンウィークでも、近くの公園に行くと、
かならず同じ小学校の同級生に出くわす!
犬も歩けば棒に当たるみたいな感じよ。
赤ちゃん時代の友人と待ち合わせて行って、
子どもたちを野に放ち、
ママたちはおしゃべりしていたら、

「まま〜。◯◯◯◯くん、いたよ!」

「ねえ、まま〜〜、1くみの▲▲▲▲ちゃんがいる!」

いちいち、戻ってきて、報告してくれる。
しかも、フルネームで。
(フルネームな分、情報量が多くて、
ぜんぜん覚えられない!)
おかげで、おしゃべりが滞って滞って。

「へ〜そうなんだね〜。びっくりだね〜。
・・・で、今何の話しだっけ?」

って、すぐなっちゃうのよね〜〜。
そのうち、子どもだけで公園に出かけたりして、
誰に会ったかとかも、
教えてくれなくなっちゃうんだろう。
もう、ひとりで公園に行くとか、
している子もいるみたいなのだけど、
うちはまだぜんぜんですわ。
登校も、周りの人の波に乗れば着くはずだけど、
波に乗りながらも、
しっかりと親の手をにぎって、登校していた。
つい、この間までは。

そうです。
ついに、行っちゃったんですよ。
4月も終わるって頃。
ある日、とつぜんに。

その前から、こちらもじわじわと、

「いつ、ひとりで登校できるようになるかなー?」

「そろそろだね、ひとりで登校しないとね」

と、じわじわじわじわ、さりげなく言い続けた。
・・・何かに似てると思ったら、あれだわ!
おっぱいからの卒業!
じわじわと、

「おっぱいが苦くなっちゃうかもしれない」

と、言い続けていたあの頃。なつかし・・・。

登校に関しては、

「あたしはねー。つぎのつぎのつぎのつぎの
どゅるるるるるーーーーーの、
そのまたつぎの12がつ(にひとりで行く)だな!」

と言っていた。
それ、12月を何回やるねんっ!
卒業しちゃうくらい未来だわ!って思ってた。
登校の波に乗って、がんばってひとり登校している子が、
途中で泣きながら、通学路を逆走ならぬ逆歩していたり、
駐車場で隠れちゃってるのを、見て来たわれら。
「だいじょうぶ〜?一緒に行こう?」
なんて、おせっかいしながら、登校していたわれら。

シクシクしている子たちからしたら、

「あの子はよくて、どうして
わたしはダメなの?」

って思っちゃうんじゃ?
せっかくがんばっている子に、水をさしていないか?
「わたしが透明人間になれれば・・・!」
と思ったりもした。
もちろん、なれない。
ひとりで勝手に、葛藤していたのも数日。

「あたし、あした、ひとりでいくわー」

と言い出した。
それはあの少年のおかげでもあるのだった。

彼があの日から、
毎朝インターホンを押して来るようになり、

「遅刻しちゃうと悪いから、先に行きなさい」

とどれだけ言っても、待ってる。
なんなら、ちょっと困っていた。

「今日はいなかったね。えらいね、少年」

とか言ってると、マンション内の
カーブを曲がったところにいたり。
でも、娘はよろこんで一緒に遊びながら
登校するので、
この勢いでいけるんちゃうん?って思ったらさ。
彼と一緒なら行ける。という言うのですよ。
それならば、と。

わたしは、マンションの外までは一緒に行って、
そこから、放ってみた。
走る娘。追いかける少年。
娘は、追いかけられるのが大好きなのだ。
わたしは、ちょっと遠くから見守ろうと思ったのに、
あまりに走るので、見守れない!
走って先回りをして、確認。

さらにまた走って、次のポイントへ行き、待つ。
・・・来たときの安堵感と言ったら!
しかも、一緒に走ってる人数が、なぜか増えている。
ブレーメンのように、仲間がどんどん増えていくのだ。
うまくいった。

色んなことは、思ってるよりも、
すぐに終わっちゃうのかも。


▲こう見ると、シルエットがおねえさんっぽくなってきた。

こいのぼりぃ!

さ、5月もがんばってくじょーーーー!おー!

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