ぼーっとしたミーハー通信。

「ほぼ日」創刊からいちども休まずに毎週連載されていた
『ぼーっとした女子高生通信』のゆーないとさんが、
大学生になってしまった時には、
『ぼーっとした青春』と改題しましたが、
学生を卒業したので、またまた改題いたしました。

人間には、ミーハー欲というものがあるような気もします。
大統領やら総理大臣でも、タレントと会ってる写真は、
完全にひとりのミーハーになってるもんねー。

いいのわるいのじゃなく、どうやらいつも
「ミーハーめがね」をかけてるらしいゆーないとさんが、
その視線で見える世界を、毎週報告してくれます。

「牛」という名のねこ。

新しい1週間がはじまったニチハよ~。

牛がいなくなってから、まる1週間が経った。
ねこのトイレを気にしなくていい、
ごはんの心配をしなくていい。
電気をつけないで出かけるってことが、
約10年ぶりなので、ぜんぜん慣れない〜。
ベランダの窓や、玄関の扉を
開けっぱなしにしてもいいなんて、信じられない!
ベランダの窓を開けると、
その音に反応して、ほぼ無音でトットットと出てきたり、
ピンポンが鳴ると、ほぼ無音でトットットと
玄関に行って座って待ってたり。
そういうことが、ない。
ひとりだったら、受け止められなかったなぁ。
家族や、周りの人たち、
みんなの心に牛が刻まれていて、
みんなが悲しんでくれているのは、
とてもありがたいし、牛ってすごいなって思う。
牛の猫望だよね。あと、その顔ね。

牛の闘病のことを、
振り返りながら書いていたのだけど、
悲しくなっちゃうので、ぜんぶ消しちゃいました。
やめやめ。

牛はとにかく甘えん坊で、
人間が休憩すると、その瞬間にのぼってきたり、
人間の上で一緒に休憩するタイプで、
家族であろうとお客さんであろうと、
だれかれかまわずに甘える。
ねこに親しんでない客人には、
「ねこに、あんなふうにしてもらったことないから、
うれしかった」
とか言われるほどの接待上手。
そんな性格が、色んな人に愛されてたのかもなぁ。
正直、ちょっとしつこすぎて、困ることも多々。
でもそんな迷惑なところが、愛おしいのよね・・・。
(わたくしドMでしょうか)

とにかく「牛が1番」という生活が長かったのに、
最後の3年くらいは、申し訳なかった。
妊婦のおなかをあたためてくれていたのは、
ありがたかったし、
赤ん坊で暖をとってくれていたおかげで、
お嬢も動物をこわがらない人間になった。
でも、1番だったのに、ごめん。
色んな都合とか関係なく、
1番の認識で、1番のままで来る
まっすぐな気持ちに応えられなくて、ごめんね。
応えたいんだけど、物理的に手が足りないの。
右腕に授乳、左腕に牛。
そんなこともしょっちゅうだった。
さすがのKYの牛でも、だんだんわかってきたみたいで、
寝るときは、ほとんどオットの方に行くようになった。
それもせつない。
ごめんよぉおおおおおおおおお。
それでも、根性で、食らいつくハングリー牛は
かっこよかったよ。
どんだけ甘えん坊なんだ。
亡くなる前日には、
病院に迎えに行ったわたしに
抱っこをせがんで診察台から飛び降りたし、
息を引き取る2時間前くらいには
おしっこびしゃびしゃの体で、
横で見張っていたオットの布団の中に入り、
少しの時間、得意の腕枕をしてもらったんだって。
すごいぜ!かっこいいぜ!

最期は、うとうとしちゃいながらも、
ずーっと見ていた。静かにテレパシーでたくさん会話した。

不思議なことに、牛が空にお引っ越しした日は、
半月前からじょじょに壊れはじめて、
出張修理を依頼したら、
「こりゃだめだ」と言われて、買い替えた
新しい冷蔵庫が届く日だった。
だから、牛の生まれ変わりの冷蔵庫ってことになる。
新しい冷蔵庫には、
もともとの冷蔵庫にも貼り付けていた
牛やミッツのマグネットを貼ろうとしたのに、
くっつかない。
サイドならつくんだけど、正面はつかない・・・
ホワイトボードカレンダーもつかないし、
最近の冷蔵庫ってそうなのかな?


▲行き場のないお気に入りのマグネットたちよ・・・。

牛よ、ありがとう。また来てね。

ミッツとケンカしたり、遊んでもらったりしてね。

いつでもまた帰っておいで。

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