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| 大沢 |
何の話をしましょう‥‥か。
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| 太田 |
もう、何でも。
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| 大沢 |
太田さんといえば、やっぱり映画の話かなぁ。
お好きですよね、そうとう。
往年の日本映画の本（『シネマ大吟醸』）も
拝読しましたけれど。
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| 太田 |
そうだねぇ、ぼくが好きなのはやっぱり、
昭和30年代までの日本映画ですね。
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| 大沢 |
そのへん、年代的にあまり観てないんですけど、
太田さんの本を読んで思ったのは、
職人的な監督が、お好きじゃないですか？
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| 太田 |
そのとおりです。
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| 大沢 |
やっぱり。
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| 太田 |
職人芸という言葉が本当に好きなんです、ぼくは。
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| 大沢 |
たとえば、落語の『居残り佐平次』から
主人公を拝借した、
あの‥‥『幕末太陽傳』を撮った‥‥。
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| 太田 |
川島（雄三・映画監督）？
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| 大沢 |
‥‥とかお好きでは？
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| 太田 |
もう、チョー大好き。
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| 大沢 |
なんか、わかります（笑）。
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| 太田 |
映画好きはすぐに自慢するんだ、
「川島は８割観た」とかさ。
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| 大沢 |
ええ、ええ。
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| 太田 |
ぼくは９割５分観た。
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| 大沢 |
おお（笑）、すごい。
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| 太田 |
それも、ビデオで観たんじゃないんだよ。
コツコツ、コツコツと
フィルムセンターに通って観たんだ。
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| 大沢 |
太田さんは映画館派、ですものね。
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| 太田 |
それはもう、絶対。
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| 女将 |
ちりめんじゃこおろし、でございます。 |
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| 大沢 |
‥‥以前、あるエッセイに書いたんですけど、
古い日本映画を観てると
学者や軍人、政治家なんかの役は
かならず
大人の顔をした俳優さんが演じてる。
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| 太田 |
そうですね。
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| 大沢 |
みんな無名で、決してね、芝居がうまいとも
言えないんだけれど、
ちゃんと
信頼できる大人の顔をしてるでしょう。
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| 太田 |
昔の映画が良いのは、モノクロ映画のほうが、
物語の表現や構造がシャープになるってことも
あるけれど、
昔と今の映画のいちばんのちがいは、
そこじゃないかなぁ。
出演している俳優の「顔」のちがい。
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| 大沢 |
ええ、ええ、そう思います。
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| 太田 |
ぼくが、あまり今の映画を観ないのは、
こんなこと言っちゃアレだけど‥‥
昔の映画と比べると、
役者が、学芸会みたいな、
何だかポワーンとした顔に見えちゃって。
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| 大沢 |
なるほど。
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| 太田 |
ところが昭和30年代くらいまでの
日本映画の役者には、
年齢にふさわしい風格がそなわっていたし、
若いやつらの目が、ギラギラして。
要するに、男に顔があったんだよね。
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| 大沢 |
自分が歳をとった‥‥ということも
あるかも知れないけど、
明らかに
日本人の顔は変わってきてますよね。
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| 太田 |
そうそう、たとえば佐分利信なんかは、
ただ黙って座ってるだけで‥‥。
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| 大沢 |
わかります！ わるそうに見えたり‥‥。
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| 太田 |
良さそうに見えたり。
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| 大沢 |
どんどんツルンとしてきてる感じがする、
現代の俳優さんの顔って。
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| 太田 |
栄養満点だからねぇ、今は。
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| 大沢 |
ああ‥‥。
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| 太田 |
ほんとは時代劇なんか無理なんですよね。
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| 大沢 |
なるほど、そうですね。
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| 太田 |
役所広司さんなんかは素晴らしい役者ですが、
それでも
まだ足りない、まだ足りないって
昔の映画と比べて思っちゃう。
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| 大沢 |
同じような意味で言うと、
ぼく、東京の下町あたりを撮った古い写真集が
大好きなんです。
そこに写り込んでいる市井の人々って、
現代の日本人と、明らかにちがってて。
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| 太田 |
そう、そう。
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| 大沢 |
井戸端会議してるおばちゃん連中にしても
全員、色が黒いんですよ。
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| 太田 |
そうですね。
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| 大沢 |
ようするに、屋外で過ごしてることが
多かったんですよね、
はたらくにしても何にしても、当時は。
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| 太田 |
なるほど、ひなたを歩いてたから。
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| 大沢 |
今の東京、どこを探しても
あんな真っ黒けのおばちゃんなんて、
いないですよ。
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| 太田 |
ぼくが古い居酒屋が大好きなのも、
そういうノスタルジーなんです。
そこには、確固として揺るぎのない世界があり、
座っていると、
自分の心がとても安らぐのがわかる。
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| 大沢 |
ええ、ええ。
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| 太田 |
ぼくも等しなみに歳をとってきたから、
ぼくなりの
「振り返る過去」があって、
それを
かみしめることのできる場所がある。
これは幸せなことですね。
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| 大沢 |
はい。
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| 太田 |
というわけで、行くのはもっぱら、古い居酒屋。
いい酒を置いてあると聞いても
新しい居酒屋にあまり行く気がしないのは、
ぼくにとって
そもそも「居酒屋」という場所が
ノスタルジーに浸るところだからなんだなと
だんだんわかってきたんです。
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| 大沢 |
なるほど‥‥。
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| 太田 |
そうすると、酒や肴は
そんなには、価値を持ってこないんです。
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| 大沢 |
あれだけ、いい酒、うまい肴を探して
日本全国を歩いておきながら（笑）。
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| 太田 |
今、昭和30年代風の居酒屋がブームですけど、
いくら精巧なレプリカをつくっても
埋めようもないものがある。
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| 大沢 |
ちがいますよね、絶対に。
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| 太田 |
東京ではほぼ消滅しましたが、
地方には
まだ古い店がそのまま残っている。
そういう店のカウンターに座ると、
両肩に「圧倒的なノスタルジー」が
どっしりのしかかってくる。
そんな店に出逢えたら、仮に酒がまずくても、
「こんなにまずい酒を飲めて
俺はうれしい」
‥‥と思えちゃうんだ（笑）。
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| 大沢 |
いやぁ、太田さん、いい！（笑）
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| 女将 |
‥‥お話し中、ごめんなさいね。
こちら、りゅうきゅうでございます。 |
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| 大沢 |
‥‥ほ、これが、りゅうきゅう。
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| 太田 |
大沢さん、サバとアジ、どっちがいいですか？
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| 大沢 |
じゃあ、サバください。
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| 太田 |
ぼくは、アジにしよう。
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| 大沢 |
うん‥‥これは‥‥うまいなぁ‥‥。 |
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| 太田 |
いいでしょう？
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| 大沢 |
へぇーーーえ‥‥。
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| 太田 |
これをお茶漬けとか、熱いごはんに載せても、
おもしろいんですよ。
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| 大沢 |
いやぁ、おいしいです。
醤油だれと、この万能ネギの感じが‥‥。
やっぱり、先生って呼ばれてる人と来ると
ちがいますね。
だいたい居酒屋で「先生」だなんて
だれも言われませんからね、太田さん以外。
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| 太田 |
あはははは、お恥ずかしい。
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| 大沢 |
‥‥でも、居酒屋という場所については
やっぱりぼくは
「エトランゼ（異邦人）」なんです。
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| 太田 |
いつもは六本木のクラブだから？
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| 大沢 |
つまり、太田さんみたいに
たったひとりで居酒屋に入るってことが、
なかなかできなくて。
実を言うと、50を過ぎてからなんです。
それができるようになったの。
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| 太田 |
へぇ、そうなんだ。
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| 大沢 |
ひとりで酒を飲むこと自体は、
バーやクラブで、ふつうにやってるんですが、
太田さんみたいな人がいそうな
古い居酒屋に
ひとりで入ってくってのは‥‥ねぇ。
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| 太田 |
平気ですよ。
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| 大沢 |
いや、やっぱり異質な空気を持ち込んだ瞬間、
そこにいる人には、わかるじゃないですか。
とくに常連さんたちなんかは、
「ここは、
おめぇさんの来る店じゃねぇよ」的な、
そういう‥‥。
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| 太田 |
ぼく、そんなの３分。
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| 大沢 |
‥‥。
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| 太田 |
そんなにみんな、興味持ってないですよ（笑）。
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| 大沢 |
ええ、そうなんです、そうなんですよ。
それは充分、わかってるんですけど、
その「入り口３分」にたいして
若干、ためらうものがありましてね。
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| 太田 |
何を少年のようなことを‥‥（笑）。
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| 大沢 |
そういうとこ、弱気な人間なんです。
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| 太田 |
高級なクラブにバンバン入っていって
「誰々ちゃんいる？」なんて言う人が？
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| 大沢 |
ええ、銀座、六本木のクラブだったら、
ぜんぜん平気なんですけどね‥‥。
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| 太田 |
ぼくは、そういうところ、行けないなぁ。
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| 大沢 |
座るだけでも高くつきそうなクラブに
はじめて入るときも
「ナンボのもんじゃ！」ってな感じで
いけるんですけど。
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| 太田 |
へー‥‥。
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| 大沢 |
もちろん、お金の問題じゃなくてね。
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| 太田 |
居酒屋なんか頼まなきゃタダですよ。
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| 大沢 |
タダより高いものはないと思う。
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| 太田 |
そうかなぁ？
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| 大沢 |
「金さえ払えばいいんだろ？」って
割り切れる店のほうが
「オレみたいなもんが座って、
場を壊しちゃうようで、すいません」
って思っちゃう店よりも
ぜんぜんラクですね、ぼくなんか。
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| 太田 |
なんて小心な。
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| 大沢 |
小心なんです、ぼくは。
夕方から神保町の古本屋を回ったり、
秋葉原のＤＶＤを漁ったあと、
「ビール飲んで
串ものでも食って帰ろうかな」
とか、
そういうことができるようになったのは、
本当に、この５〜６年。
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| 太田 |
はぁ‥‥。
天下の大ハードボイルド作家が‥‥ねぇ。
＜つづきます＞ |
