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アーカイブ 2016/10/16
 
レシピその279
ほわっとフリッタータ 秋バージョン
〜ミンマ89歳のたくましさ。〜


先日、友人のミンマ89歳が盗難にあいました。
車で近所のスーパーに買い物に行ったときのことです。
地下の駐車場に車を置き、
1週間分の買い物をして戻り、
荷物を車にのせて運転席に座ったときに、
小銭が落ちる音と同時に、
「お金が落ちているよ」と、
車の後方から教えてくれたので、
車から降りて見に行って小銭を拾って戻ってきたら、
車内のバッグはなく、
その教えてくれた人も消えていたという
典型的なパターンの物です。
同行したお手伝いさんはカート車を元に戻すために
車から離れたところに行って不在でした。
警備員も近くにはいないときの出来事でした。

バッグのなかのお金は、
買い物後だったので少額でしたが、
問題はドキュメント類です。
運転免許証、保険証、身分証明証など、
再発行に時間も手間もかかるものばかりです。
車と家の鍵は、別のショッピングバッグに
入れていたのが幸いでした。

89歳のお祖母ちゃんが、
車でお買い物に行くのも凄いことですが、
それにもましてミンマの対処方が、
なんとも素晴らしく柔軟、
これが老人力かと思われます。
まず、証明書の再発行で証明写真を新しくしようと、
美容院に行きました。

その間に、
まわりの人に病院の検査の予約の指示を与え、
すっかりきれいになったミンマが一言。
「あれは警備員と泥棒のグルになってたよ。
 私は店長にそのことを手紙に書く!」
糾弾する勢いです。
「ミンマになにもなかったことがよかった」
と関係者はみんな胸をなでおろし、
ミンマの手続きに振りまわされています。

耳があれだけ遠いのに、
小銭の落ちる音がよく聞こえたとか、
免許証をまだ欲しがっているとか、
美容院に行って髪の毛まで染めてきたとか、
何回、盗難にあっても学習しないとか‥‥。
今ではこの事件も
微笑ましいことに変化してしまっています。
きっと信じ合える人間の触れ合いが
あったからこそでしょう。
そして、あらためて、
イタリア人の心の筋肉の強さに驚かされています。

さて、今日のメニューはお年寄りにも好評の
ふわふわのフリタータです。
中身の具はその季節の物で楽しめますので
どうぞお試しくださいね。


ほわっとフリッタータ 秋バージョン

■材料(4〜6人分)

卵:6個
粉チーズ:パルミジャーノ大さじ3
ペコリーノ・ロマーノ大さじ3
(ない場合はパルミジャーノ大さじ6)
塩、コショウ:適量
ミルク:卵、粉チーズ、塩、コショウを合わせた量と同量
かぼちゃ:潰したかぼちゃ大さじ4
乾燥ポルチーノ:軽く一握り
バター:30g+10g(ポルチーノ炒め用)
オリーブオイル:大さじ3



■作り方

(1)乾燥ポルチーニを水に漬けてもどす。



(2)かぼちゃを掃除してゆでる。



(3)かぼちゃをゆでている間に、
卵とチーズ、塩、コショウを入れる。
★目盛りのついている入れ物にすると便利です。



(4)バーミキサーで撹拌する。



(5)かぼちゃがほぼ煮えたら水分を飛ばす。



(6)水分を飛ばしながら潰す。



(7)ポルチーノは水を切って大まかに切る。



(8)フライパンにバターを溶かし、
ポルチーノと戻し水を少し入れて
数分炒める。



(9)フライパンにオリーブオイルと
バターを中火で溶かし始める。



(10)混ぜた卵と同量のミルクを入れ、
そこにかぼちゃとポルチーニを入れて
フォークでかき混ぜる。



(11)温まったフライパンを弱火にして、
卵液を入れる。



(12)レシピ49でご紹介した
フリタータの要領で両面焼く。



はい、出来上がりです。
ホワホワホカホカをどうぞ。
残ったかぼちゃはストックして、
スープやサラダなどに使うといいですね。
Buon appetito!


 
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