おさるアイコン

アーカイブ 2015/09/20
 
レシピその253
トマトとひよこ豆のサラダ〜衣食住の国〜


友人のお誘いで、
ミラノにあるバックメーカーの
ショールームに行きました。
伝統があり、
堅牢で使いやすいバッグを作っています。
私はここのバッグが大好きです。
にぎやかな道から、中庭に入ると、
静寂な中にリベルティ様式の建物が現れ、
美しいラインの女性の像がある
こじんまりとした噴水に迎えられました。



この建物のなかにあるショールームに向かいます。
2階建てのスペースを結ぶ階段を歩きながら、
期待がふくらむばかりです。



廊下の床は歩くと音がして、
背後から誰かが近づいてきたときに
わかるそうです。
そういった昔からのシステムも
そのまま保存して伝統を守ると同時に、
モダンなインテリアが置かれています。
シンプルでおしゃれな服に身を包んだ
長身の若々しい社長と
かわいらしい総括マネジャーにお会いしました。
このメーカーの伝統を背負い、
新しく引率をする人は、
この人たちかと目を見はりました。

社長自ら社屋を案内をしてくれました。
説明を聞けば聞くほど、
ファン度が高揚していくのを感じます。
そして、なんと夕飯にも招待してくれました。
さて、この方たちはどんなレストランに
連れて行ってくれるのでしょう。

それはイタリア半島のなかほどにある
アブルッツォの郷土料理でした。
まずレストランに入ると、
ご主人がご機嫌な顔で
私たちを出むかえ、
社長と統括マネージャーにむかって、
「お好きなものを
 テーブルの上に置きましたよ」
といいました。
イタリアンファッションの担い手たちが
まず食べたい料理とはなんでしょう?
それは「牛の心臓」という名前の
トマトを使った料理でした。
分厚く輪切りにされたトマトが4枚、
お皿に盛りつけられています。
そこにキュウリとバジリコが
味のアクセントとして添えられ、
アブルッツォ州のオリーブオイルを
たっぷりかけていただきました。

トマトについて軽快に語るご主人から、
素材に対するこだわりが伝わってきます。
そしてそれをいただく彼らの
トマトの愛で方といったら!
私はすっかりと彼らのファンにもなりました。
シンプルな季節の素材をここまでたのしむ、
このふたりの姿から
イタリア料理の真髄を見た気がします。
そしてここは、「衣食住」の国なのだと
改めて感じました。

さて、今回、ご紹介するお料理は
トマトとひよこ豆のサラダです。
土の香りを楽しんでみましょう。

トマトとひよこ豆サラダ

■材料(2人分)

トマト:中2個
キュウリ:4分の1くらい
バジリコ:数枚
ひよこ豆:120g
モッツアレラチーズ:60g
紫タマネギ:40g
EVオリーブオイル : 大さじ2  
塩:適量




☆下準備

・タマネギはスライスにする。
・モッツアレラチーズはさいの目切りにする。
・ひよこ豆は水を切っておく。
・キュウリはスライス切りする。
・バジリコは粗みじん切りにする。




■作り方

(1)ひよこ豆、紫タマネギ、
モッツアレラチーズを入れて
塩を適量入れる。



(2)EVオリーブオイルを入れる。



(3)よくかき混ぜてから、
少し休ませて味をなじませる。



(4)キュウリに塩をする。



(5)バジリコを入れて、
EVオリーブオイルを入れる。



(6)トマトは厚い輪切りにする。



お皿にトマトを並べて、キュウリをのせ、
ひよこ豆も同じお皿に盛りつけましょう。
EVオリーブオイルを上からかけて、
お塩とコショウは各人の好みで。
はい、出来上がりです。
大地の力を感じながら味わってみましょうね。
Buon Appetito!


 
ご感想はこちらへ もどる   友だちに知らせる