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アーカイブ 2014/12/28
 
レシピその235
魚入りの2色ラビオリ〜ジャコモ・マンズーの彫刻〜


時々、どうしても会いたくなる人がいます。
それは、この人です。





ミラノ郊外にある修道院の
修道士たちのお墓の扉の横に
ひっそりとたたずむ人。
ジャコモ・マンズー作
「復活、蘇生/復活の天使」。
1975年作の、彼が60歳後半の作品です。

ミラノに来たばかりの頃、
夫が「どうしても観たい彫刻だ」といって
連れてきてくれて以来、
ずっと私はこの人に惹かれ、
感情が波立つときには、
必ずこの人に逢いに行きます。
私はこの人の前では、全てを吐き出すことができます。
それは、悦びであったり、
悲しみや痛みのときもありますが、
自然に心が落ちついてきて
気持ちがリセットして、新しい気持ちになります。

この男性とも女性とも判断できない
若者の柔らかいラインの体。
遠くを見ているようでもあり、
見てないようでもあり、
何かをつぶやいてくれるような口元でもあり、
沈黙を守っているようでもあり、
内観しなさいと言いたげな口元から
肉体を離れたところでの示唆を
受け取ることを感じます。

この大理石の衣服の、重そうで力強い、
そしてまた、
全く重さを感じさせないひだの流れから、
現世の苦痛と悦び、
肉体を離れた来世での光すら
感じるときがあります。

静寂の中に佇み、
いつも私を待って
私の気持ちを慈愛で包んでくれる人。
「来年はどんな年になるのかしら?」
先日、逢ったときの会話です。

今年も一年、ご愛読をありがとうございました。
今年もいろいろな出来事がありました。
うれしいことといえば、息子が結婚しました。
来年はどんなことがあるでしょう?
それを考えるとたのしみです。

さて、クリスマスも終わりましたが
まだまだパーティ気分、
こんなメニューはいかがでしょうか?

魚入りの2色ラビオリ

■材料(3〜4人分)

魚ミックス(ムール貝も含):
250g(中身用)+好みの分量(ソース用)
卵:3個
小麦粉:260g(打ち粉用には別途用意)
イカスミ:少々
生クリーム:大さじ1
完熟トマト:中2個、小6個
イタリアンパセリ:適量
ニンニク:1欠片
オリーブオイル:大さじ3
塩:適量




■作り方

(1)全卵1+卵黄1、小麦粉130gで
パスタ生地を練り、30分くらい休ませる。
イカスミ生地は残りの小麦粉と
全卵1個の中にイカスミを入れながら練る。




(2)卵黄とイカスミはゆっくりと混ぜながら
生地を作る。




(3)練ってラップに包んで30分くらい休ませる。




(4)パセリは、パスタ用に葉だけにしたものと、
ソース用に微塵切りにしたものを用意する。
にんにくは芯を取り潰しておく。
エビなどは掃除をしておく。
ムール貝は空焼きにして身だけにして、
そのときの出汁と一緒にしておく。
トマトは湯むきをして粗みじんにしておく。
中身用の魚は魚に卵白身1と
生クリーム、塩少々を加えて
フードプロセッサーで練っておく。




(5)パスタを機械でのばし、
イタリアンパセリを間隔をおいてのせ、
その上にパスタを重ねてもう一度機械にかける。




(6)イタリアンパセリをサンドにした生地。




(7)イカスミの生地も同じ厚さにのばす。
(6)に中身の魚をのせ、
その上にイカスミ生地をのせてラビオリを作る。




(8)好みの形に切る。




(9)裏返しをして中身を少し潰し、
フチをフォークで潰しながら
しっかりと2つのパスタをつける。
パスタ用に塩入りのお湯を沸かしはじめる。




(10)2色パスタができあがり。




(11)フライパンにオリーブオイルとニンニク、
イタリアンパセリを入れて、
弱火にかけて香りをだす。




(12)ソース用の魚を入れて、
少し火が通った時点で塩をふる。




(13)トマトを入れる。




(14)ムール貝と出汁の上澄みを入れ、火を止める。




(15)かためにゆでたパスタを入れて、
ソースの中で少し煮てアルデンテに仕上げる。




はい、出来上がりました。
少し手間がかかりましたが
おいしいラビオリをお楽しみくださいね。
BUON APPETITO!


 
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