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アーカイブ 2014/03/09
 
レシピその215
小牛のミートボール レモンクリーム煮
〜「ふつう」って?〜


2月に日本に一時帰国しておりまして、
先日、ミラノに戻りました。
私の実家がある海辺の街、茅ヶ崎でも
2度も雪が降り、
寒い時のミラノのようだと思いましたが、
ミラノに戻ってみると雪よりも雨の日が多く、
友達の「もう体はカビだらけよ」という話や、
留守番していたワンちゃんの体臭で、
どんなに湿度の高い日が続いていたかが
想像できました。

毎回の帰国のたびに新鮮な発見をするのは
やはり2国間の違いが
心身ともに染み渡ってくるからだと思われます。
今回の帰国でも、日本の成田空港につくなり、
和のおもてなしをすぐ感じました。

「やってくれて当たり前」「お客様は神様」の
日本のサービス業のレベルの高さに
すぐに馴染めないときもありますが、
ありがたいことでもあります。

電話1本で物事が解決できる円滑さ。
電話だけで実際会ったこともない人間を
お互いに信用できるのはすごいことですし、
そのことに違和感がないのは、
よくも悪くも私の体の中に
日本人としての血が流れているからでしょう。

でも、時々、強くとまどってしまうこともあります。
それは「一般的」とか「ふつう」と言われたときです。
「赤信号みんなで渡ればこわくない」と
何年も前の流行語を思い出しますが、
大多数の人が思っていることの方に焦点を合わせ、
そこには、そちらの方が「よい」みたいな含みがあり、
違うことは「ふつう」ではなくて悪いことなのか?
と疑問に思ってしまいます。
「人それぞれの考え方があって当たり前」という
イタリアでの暮らしが長くなったから
感じることですし、
人それぞれ違うという考え方は、
自由さがありますが、同時に、
自分を守る鎧になっているのかもしれないな
と思いました。

とりあえず、ミラノの空港について
トランクを待っていると係員はだれもおらず、
「ここはセルフサービス?」
と疑問を抱きましたが、
何かあったら自分から動いて
サービスカウンターに出向くことが必要だった!
と思い出しました。
「そう! 自分で自分を守る国に帰って来た!」
空港内で時差ボケを
すっかりとることができました。

さて、今回ご紹介するメニューは
小牛のミートボール レモンクリーム煮です。
レモンが入りますので、
しっかり味の中に爽やかさを感じます。
どうぞお試しくださいね。


小牛のミートボール レモンクリーム煮

■材料(3〜4人分)

小牛ひき肉:450g
卵:1個
バター:25g
オリーブオイル:大さじ1
パルミジャーノ:大さじ2
パン粉:大さじ2
レモン:中くらいのものを半分
生クリーム:100cc
塩、コショウ:適量
小麦粉:適量
水:少々



■作り方

(1)ひき肉にパルミジャーノ、パン粉、
塩、コショウを入れて混ぜる。



(2)卵の白身と水少々を入れてかき混ぜる。



(3)よく練る。



(4)空気を抜きながら丸める。



(5)小麦粉をふるいながらかける。



(6)裏や脇にも、まんべんなくよくつける。



(7)フライパンにバターと
オリーブオイルを入れてあたためる。



(8)あたたまったフライパンに肉を並べ、
中火で表面を焼く。



(9)裏面も軽く焼き、
水を少々入れフタをして蒸し煮する。



(10)数分焼いてフタを取り、
フライパン数回大きく動かし、
肉を取り出す。



(11)卵黄を撹拌する。



(12)レモンを絞り入れる。



(13)生クリームを入れてかき混ぜる。



(14)(10)のフライパンに入れ、
中火であたためはじめる。



(15)肉を戻し、
味を馴染ませる。



(16)コショウ、塩で味を整える。



はい、出来上がりです。
セロリとマッシュルームを蒸したものと
ビートを添えてみました。

BUON APPETITO!


 
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