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アーカイブ 2012/07/29
 
レシピその174
サラダ菜の冷たいスープ
〜イタリア人がハンカチを使わない理由〜


日本から友人達が遊びに来てくれました。
私は海外から来てくれる友人達の話を聞くのが大好きです。
その度に新鮮な気持ちになりますし、
新しい観点でこの国、
イタリアを見ることができるからです。

今回、友人達が疑問のひとつに、
「どうしてこちらの人は
 ハンカチで顔をふいていないのでしょう?」
というものがありました。
「本当にそうだ!」です。

そういえば日本では、ハンカチを片手に握って
顔をぬぐう人を多くみかけます。
私の年代の人は、
小さい頃からハンカチを所持することは、
身だしなみのひとつとして考えられていますね。
なぜ、イタリアの人はハンカチを持っていないのか?
イタリアと日本では、気候の違いはあるにしても、
夏に顔に汗をかかないなんてありえないことです。
さっそくイタリアの友人達に、
ハンカチを使わない理由を聞いてみました。

「もちろん汗はかくけど、
 布製のハンカチで顔はふかない」
と、異口同音に答えてくれました。
それではどうするのか?
そのままにして乾かすとか、手でおさえるとか、
ティッシュでふくなどなど。
そう、イタリアの太陽光線は強いので、
知らないうちに自然に乾いてしまうことが多いのです。

すごく顔に汗をかいたときは、ティッシュで抑えます。
そうでした。ティッシュを使うんでした。
こちらの携帯ティッシュは、
小ぶりなハンカチくらいの大きさで、
しっかりとした厚さがあります。
日本の使い捨ての薄いティッシュではなく、
布製のハンカチの代用品として
作られたものですので、
それを使うのが至極当然のことでした。

そういえば、鼻をかむのも
前はハンカチでかむ人が多かったのに
最近ではティッシュ派がほとんどです。

友人達に
「日本の女性にとってハンカチは必需品で、
 顔の汗をふくのはハンカチよ」というと、
「なんてエレガンスなんだ」と言われました。
きっと日本の女性はレースのハンカチを使っている
とイメージしたのかもしれません。
日本の夏は高温多湿で顔から汗が吹き出すから、
タオル地のハンカチもあるくらいというと、
みんな、混乱していました。

「いつもハンカチを持っている人は
 お年寄りに多いわね。
 おしゃれをしてのお出かけのときは別だけれど、
 普段は使わない。
 ティッシュを使うのは合理的な生活習慣よ。」
と言われました。
こちらの人は、顔の汗くらいなに?
汗はかくけどその処理は自然の力に任せよう!
という感覚ですし、
そこに合理性が加わっているように思います。

さて今回、ご紹介するメニューは、
サラダ菜の冷たいスープです。
身体に蓄熱したときは、
こんなさっぱりしたスープが
おいしく感じますね。
どうぞお試しくださいね。

サラダ菜の冷たいスープ

■材料(2人分)

サラダ菜(大):4分の3
タマネギ:15g
レモン汁:小さじ半分
全粒粉パン:薄切り半分
アンチョビ : 2本
モッツァレッラ:75g
生クリーム:50cc
タイム:適量
塩:適量
エキストラバージンオリーブオイル:大さじ1
飾り用は好みの分量




■下準備
・サラダ菜はよく洗う。
・レモン汁を作る。
・タマネギはスライスする。




■作り方

(1)少々の塩入りのお湯に、
タマネギを入れて5分ゆでる。
(ゆで汁は後でスープに加えるため、塩は控えめに)



(2)そこにサラダ菜を入れて、
柔らかくなるまで数分ゆでる。



(3)鍋の物を取り出し、水で冷やす。



(4)野菜をよく絞り、
エキストラバージンオリーブオイルと
色どめの役目をするレモン汁を入れる。



(5)野菜のゆで汁を大さじ2杯入れて、
バーミキサーでつぶす。



(6)ゆで汁を加えて、全体量を250ccにして、
もう一度ミキサーにかける。
全体が滑らかになったら
塩味を整えて冷蔵庫でよく冷やす。
※アンチョビの塩味が強いので塩味は控えめに。



(7)アンチョビの塩を洗い、
骨をとって微塵切りにする。



(8)パンをこんがりと焼き、手で細かくしておく。



(9)常温に置いておいたモッツァレッラをざく切りにする。



(10)フードプロッセサーに(9)と生クリームを入れて
クリーム状にする。



(11)かたいときにはチーズの漬け汁を加える。



(12)スープ皿にまず(11)を敷く。



(13)よく冷えたスープをそっと注ぐ。



(14)パンを飾る。



(15)アンチョビを添える。



(16)タイムをちぎりながら飾る。



(17)エキストラバージンオリーブオイルをかける。



はい、出来上がりです。
お好みでコショウをかけて下さいね。
BUON APPETITO!


 
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