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アーカイブ 2012/05/06
 
レシピその168
リコッタチーズのニョッキ
ズッキーニとアスパラのチーズ焼き添え〜母の日〜


私たちの年齢になり、
日本を離れて暮らす者にとって
一番気がかりなのは里にいる親です。

夫婦で交互に帰国して、
親の面倒を見ている人も少なくありませんし、
逆にこちらに呼んで一緒に暮らしている人もいます。

私の場合は高年齢の母が日本にいます。
母と一緒に住むことが長年の夢でしたが、
諸事情が重なり、その夢は果たせていません。

私は若い頃にかくしゃくとして働いている母を
自己中心的な若い物差しで見ていた上に、
この姿を永遠のものだと思い込んでいました。

最近、その頃の母の年齢に達し、
現実を受け入れることができるようになりました。
若い頃には母のことを思っても、
指の隙間からたくさんの物を落としてしまいましたが、
最近は編み目を詰めて、
母の気持ちをしっかりと受けとめてあげたい
と思っています。
しかし、遠く離れたイタリアで、
身体の弱った母を
どのようにしてあげればよいか、
想いを伝えることも行動することも難しい
この距離をどのように克服して行けばよいか?
考えた末、介護について想いを同じにする人達に
助けを乞うことしかないと割り切ることにして、
いろいろとお願いをすることにしました。
そして、それを喜んでもらえているか母に常に聞くこと。
「ありがたい、ありがたい」と母の報告を聞くとき、
私は自分ではできないことをしてくれる人達に
この感謝の気持ちをどのように伝えてよいか
言葉が見つからない程です。

母の人生に私以外の人が寄り添ってくれている。
私もこちらでできることをしたいと思いました。
イタリアで母と思う人達に、
気持ちを寄り添えて助けながら助けられ、
悦びを分ち合う、
この年齢に達すると恥ずかしく思うことなく、
自然に言葉も手もお年寄りに出せるようになりました。

さて、もうすぐ母の日ですね。
母を思って、やわらかすぎず、かたすぎない
こんなメニューにしてみました。
リコッタのニョッキです。
もちろん、若い人達も
このやさしい味を楽しんでくださいね。

リコッタチーズのニョッキ
ズッキーニとアスパラのチーズ焼き添え


■材料(2〜3人分)

★ニョッキ
リコッタチーズ:150g
小麦粉:75〜80g
卵:全卵1個と卵黄1個
パルミジャーノ:30g
ナツメグ:小さじ1

★ソース
バター:35g
セージ:数枚
塩・コショウ:適量

★野菜焼き
アスパラ:10本くらい
ズッキーニ:1本
オリーブオイル:少々
パルミジャーノ:大さじ3〜4
塩:適量




☆下準備

・それぞれの材料を計っておく。
・リコッタチーズは目の荒いざるで水気を切っておく。
・ズッキーニは薄切りにする。
・アスパラははかまを取り、
 根元は皮を薄くむき、
 塩入りのお湯で軽くゆでる。
・鍋に塩入りのお湯をわかす。



・オーブントースターの皿の上に
 クッキングペーパーを敷き、野菜を並べる。



■作り方

(1)ボールにリコッタチーズと卵、
パルミジャーノを入れ、
フォークなどでよくかき混ぜる。



(2)塩・コショウを入れる。



(3)ナツメグを入れる。



(4)小麦粉を入れる。



(5)まとまるように、ざっとかき混ぜる。
やわらかすぎる場合は小麦粉を足す。



(6)台の上にたっぷりと小麦粉を敷き、
その上に(5)を適量取り出す。



(7)とてもやわらかい生地のため、
粉をつけながら棒状にする。



(8)形をつくる。



(9)野菜にオリーブオイルを少しかける。



(10)パルミジャーノを全体にかけ、
オーブントースターに入れ、
上火焼きで軽く焦げ目がつくまで
約7〜8分ほど焼く。



(11)ニョッキを切る。



(12)フライパンにバターとセージを入れ、
弱火にかけてセージの香りを出す。



(13)ニョッキをゆでる。
上に浮かんでから数秒間ゆでる。



(14)ニョッキを(12)に入れる。



(13)ゆで汁を少し入れて、
全体に味を馴染ませ、塩味を整える。



(14)野菜が焼けました。



はい、でき上がりです。
盛り合わせましょう。
お好みでコショウをかけます。
ズッキーニは塩をしていませんが、
チーズの塩味がありますので、
そのやさしい味で食べてみてください。

BUON APPETITO!


 
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