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アーカイブ 2012/02/12
 
レシピその162
ポロネギのスパゲッティ
〜クラテッロ工房のトラットリア〜


前回に引き続き、ジベッロのクラテッロの話を。
工房の隣に、クラッテロを食べることができる
トラットリアがあります。

100年間5代に渡りマンマの味を守り続けている
「ラブーカ」という店です。
代々女性が主人となり、切り盛りしています。


▲今の主人、ミリアムさん、73歳です。
 壁に飾ってある彼女の若い頃の写真を見ると、
 華奢で綺麗で、さぞ評判の看板娘だったろう
 と想像できる美貌の持ち主でした。
 今は娘さんのラウラさんが
 ミリアムさんを助けています。
 ラウラさんには一人息子がいますが
 「もう彼女は子供を産む気がないし‥‥」。
 お店を継ぐ女の子がいないのが
 ミリアムさんの心配事のようです。



▲ミリアムさんのご主人のグイードさん87歳と。
 厨房の後ろにあるカンティーナで。
 隣の工房で作ったクラテッロは、
 数ヵ月後にここに運ばれて、
 昔ながらの方法で湿度を保ちながら熟成されます。
 一歩入るなり芳醇な香りが立ち込めてきます。
 熟成が完了したクラテッロは膀胱の袋からとりだし、
 ワインで洗ったり、湿らせたりしながら、
 独特の味を引き出します。



▲メニューは、ミリアムが各テーブルに回り、
 お客様と話しながら決めます。
 彼女のアドバイスを聞くのも楽しみのひとつです。
 セコンドに選んだのは
 職人ジュリアーノお勧めの料理「マリオーラ」。
 あまりのおいしさに
 写真を撮ることも忘れてしまいました
 (最後の一口になって気がつきました)。



夕方になると、道が湿気のために、
まるで水まきをしたように、しっとりと濡れます。
冷たい湿気はつらいものですが、
この土地で生まれ育った人たちにとっては
河の氾濫も、この湿気も、
付き合って生きていくものとして
自然体で受け入れているのですね。

さて、今回、ご紹介するお料理は、
冬の甘みのあるネギをふんだんに使ったパスタです。
どうぞお試しくださいね。

ポロネギのスパゲッティ

■材料(3〜4人分)

ポロネギ:200〜250g
ニンニク:1かけら
トマト:半分
ベーコン:70g
パスタ:300g(今回はゆで時間10分の物を使用)
粗びきコショウ:好みの分量
塩:適量
パルミジャーノ:大さじ1
オリーブオイル:大さじ3
お好みで最後にペコリーノチーズの荒削り




☆下準備

・パスタ用に塩入りのお湯をわかす。
・ポロネギは固い部分は取り除き、千切りにする。
・ベーコンは短冊に切る。
・トマトは湯向きしてサイコロに切る。
・ニンニクは芯を取り、みじん切りにする。




■作り方

(1)パスタをゆで始める。
アルデンテ手前で火を止め、ざるに移す。



(2)フライパンにオイルとニンニクを入れ、
火にかけて香りを出す。



(3)ベーコンを入れて、ゆっくりと炒める。



(4)ベーコンの油をじっくり出す。



(5)ネギとトマトを入れ、弱火で炒め、
塩をひかえめに入れる。



(6)アルデンテ前にゆであげておいた
パスタを入れる。



(7)パスタをゆでたお湯を2杯入れる。



(8)チーズとコショウを入れる。



(9)弱火で炒め、味をなじませる。



はい、でき上がりです。
お好みでペコリーノチーズをかけます。
ネギの甘さをゆっくりと噛み締めてくださいね。
BUON APPETITO!


 
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