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アーカイブ 2011/06/26
 
レシピその146
魚のカルパッチョとタルターラ
〜イタリアの寿司〜


私は大の寿司好きです。
「キュゥ!」と数秒で
空気を入れながら
かたちを整え具をのせてにぎってくれる
にぎり寿司が好きです。
口の中で具を噛み締めるときに
酢飯が一緒に「バラ」となり
具と一体となって味わえるあの味!
そして、鼻に感じるワサビの軽い刺激!

ミラノに来たときは、
お寿司レストランは珍しい存在でしたが、
次第に流行の波が押し寄せて来て、
昨日まで中華専門レストランだった店が改装して
急に日本名になり、
おしゃれなインテリアの
日中寿司レストランになったりしています。

はじめのうちは、中国人の職人さんが握る物は
ご飯の炊き方がすし飯のようではなかったり、
空気が抜けきった固い握り方だったり、
魚が新鮮でなかったりしていましたが、
いまごろは「にぎり寿司」として
抵抗なくいただけるようになってきました。

メニューにはお寿司と並んで
餃子があったり、
お昼のメニューセットを見ると、
「お寿司・サラダ・お味噌汁・ご飯」
「お寿司・餃子・チャーハン」など、
日本人からみると思わず苦笑ですが、
この斬新的な組み合わせが、
各国での食べ物の捉え方の違いの
理解に繋がるかも‥‥と思ったりもします。
そして、このメニューの作り方は
子どもの頃に食べたデパートの屋上近くの
「大衆食堂」の趣もあり、
懐かしい気持ちになったりもします。


お寿司が食べられる日本食レストランも
いろいろなタイプのものが出来ました。
伝統的な店、創作寿司の店、多国籍料理的な店、
コース料理のプリモとして使う店‥‥
それぞれに美味しさや工夫があります。
書いていて、お寿司が食べたくなってきました!

さて、今回のメニューは
魚を生でいただく料理をご紹介します。
その日に見つけた新鮮なお魚でどうぞ。
日本ですとお刺身の盛り合わせを買って
切り身をさらに薄く切り使うのもよいですね。
いろいろな新鮮なお魚の味を楽しみましょう。

魚のカルパッチョとタルターラ

■材料(3〜4人分)

マグロ:150g
カジキマグロ:250g
鯛:450g(丸ごとの重量)

マグロのタルターラ用
アンチョビ:数枚
ケッパー:小さじ1
レモン汁:半分
     (皮は薄く切り、飾り用に線切りにする)
赤タマネギ:半分
葉タマネギ:大さじ3(刻んだ状態)
      ※アサツキでも可
エキストラバージンオリーブオイル:大さじ1と半分
コショウ・塩:適量

トマトソース用
トマト:小2個(中1個)
イタリアンパセリ:適量
ニンニク:半分
塩・エキストラバージンオリーブオイル:少々

松の実のソース用
松の実:10g
イタリアンパセリ:軽く一握り
粒セナペ(粒マスタード):大さじ1と半分
エキストラバージンオリーブオイル:30cc
リンゴ酢:小さじ半分※ワインビネガーでも可
塩:少々

飾り野菜用
ルーコラ
葉タマネギ
ラディッシュ
セロリ
レモン
レモン皮(千切りにする)
トマトのバルサミコ煮
(トマトの皮を取りバルサミコ酢で弱火で15分煮込む)







■作り方

(1)マグロはざっくりと切り、
赤タマネギは荒いみじん切りに。
草タマネギとアンチョビ、ケッパーはざっくりと切る。



(2)一緒に細かく刻む。



(3)レモン汁を入れる。



(4)エキストラバージンオリーブオイルを入れる。



(5)塩・コショウを入れて混ぜ、
冷蔵庫で30分くらい休める。



(6)カジキマグロは薄切りにして、
表面にエキストラバージンオリーブオイルをかけ
冷蔵庫で冷やす。



(7)鯛は掃除して、薄切りにする。



(8)トマトソースを作ります。
トマトとイタリアンパセリ、ニンニクを刻む。



(9)混ぜながらよく刻む。



(10)塩少々とエキストラバージンオリーブオイル少々を
入れてかき混ぜる。トマトソースの出来上がりです。



(11)松の実のソースを作ります。
松の実をフードプロセッサーでひく。



(12)松の実が粉になったら、
そこにパセリの葉の部分だけを入れて
ペーストにする。



(13)エキストラバージンオリーブオイルを入れて
少しだけまわす。



(14)器に出し、粒セナペ(粒マスタード)を入れる。



(15)ビネガーを入れる。



(16)塩を入れる。
酸を強く感じるときは、
バルサミコ酢を入れて好みの味に調節する。
ソースの出来上がりです。



(17)飾り付けをします。
薄く切ったパンを焼き、
表面にニンニクをすり込む。
コーヒーカップにタルタルを入れて
軽く押さえ、かたちをととのえる。



(18)お皿に盛りつけてオイルをかける。
ちなみに、今回、私はここでレモンオイルを使いました。
これは、レモンの皮の部分だけを
エキストラバージンオリーブオイルに漬け
2週間後にレモンの皮を取り出したものです。
750ccオイルにレモンの皮3個分で作りました。



はい、出来上がりです。
ガーリックトースを付け合わせにします。

レモンやバルサミコ酢、
コショウなどをかけてどうぞ。
私は
「東洋の魔術師の一滴」、お醤油を
数滴たらして楽しみます。

BUON APPETITO!


 
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