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アーカイブ 2010/12/12
 
レシピその132
クルミのクロスタータ(ピエモンテ風)
〜メトロのアナウンス〜


ミラノは、初雪が降りました。

寒さのせいではありませんが、
最近、突然の変化にとまどったり、
慣れるまでに時間がかかることが多いです。

たとえば、
電車を車両の色で把握していたのですが、
ボディ全体に広告がほどこされてしまい、
思わず乗りそこねました。

また、信号があった交差点が、
信号を使わない
ロータリー交差点に変わったときは、
進む方向を間違えて、
余計に1周してしまったり、
そのロータリーの真ん中に作られている
きれいな花壇に見とれて、
またまた、進む方向を間違えたり‥‥。

驚いたのは、メトロ(地下鉄)の
新しい車両とアナウンスです。
もともとミラノの駅や車両の表示は、
日本ほど親切ではありません。
駅には、当駅の名前が表示されているだけで、
前後の駅名は書かれていませんし、
到着したときに、
駅名がアナウンスされることもありません。
これにずっと慣れてきました。

ところが、新しい車両には、
電子パネルが設置されていて、
前後の駅の名前までわかるようになりました。
そして、なんと車内アナウンスもはじまったのです。
車内アナウンスでは、
到着駅や前後の駅の案内はもちろん、
降りるときに開くドアがどちらかまで、
教えてくれます。

ふだん、中心地に行くときに使っているメトロは、
11駅で約10分です。
そう、とても短い区間にたくさんの駅があるのです。
結果、ずっと車内アナウンスが流れ続けます。
「インガンニです」「次はプリモッティッジオです」
「プリモッティッジオです」‥‥。
1分の間に次から次へと
アナウンス嬢の声を聞くことになります。
さらに、まだ慣れていないのか、
駅に到着したときに、
アナウンスを忘れる人もいます。
お互い慣れるまで、時間がかかりそうです。

そうそう、話はかわりますが、
少し近況報告をさせてくださいね。
以前、ご紹介したことがありましたが、
今年も、年末恒例の
“LA FESTA”(ラフェスタ)が行われました。
北イタリア日本人会主催のお祭りです。
私は、折り紙イヤリングを作って参加しました。
たのしく、無事に終えることができ、
応援してくださったかた、みなさまに感謝です。



さて、おいしいクルミをたくさんいただきました。
今回は、寒さに負けないように、
滋養たっぷりのクルミを使った
クロスターター(イタリアのタルト)を
ご紹介しましょう。
バターは控えめで、
ハチミツで軽く味付けしました。
日持ちもするので、大きめの型で焼きましょう。

クルミのクロスタータ(ピエモンテ風)

■材料(22cmの直径の分)

・具の材料
クルミ(実):150g
バター:30g
ハチミツ:大さじ3

・クロスタータの材料
小麦粉:250g
バター:125g
砂糖:100g
卵:1個
レモン:1個

・型にぬるバターと小麦粉:少々




☆下準備
・直径22cmのタルト型を用意する。
・型にバターを塗り、小麦粉をかけ、
 余分な粉をはたいて、冷蔵庫に入れておく。
・レモンの皮をすりおろす
 (白い部分が入ると苦くなるので注意)。
・クルミの実は半分に切っておく。
・卵はといておく。




■作り方

(1)小麦粉に砂糖を混ぜ、
やわらかくしたバターをちぎって入れて、
ざっくりと混ぜる。



(2)フォンターナ状(泉のかたち)にして、
中央に卵と砂糖、レモンの皮を入れる。



(3)指先でさっくりと混ぜ合わせる。
生地がかたい場合は、水を少々足す。



(4)全体をひとまとめにする。



(5)平らにしてラップに包み、
冷蔵庫で1時間以上休ませる。



(6)(5)を冷蔵庫から取り出し、
生地が型の直径と高さを
足した分の大きさになるまで、
麺棒でゆっくりとのばす。
オーブンを180度にあたため始める。



(7)冷蔵庫から型を出し、
のばした生地を、型のかたちに整える。



(8)底にフォークで穴を開ける。



(9)クルミとバター、ハチミツを鍋に入れて
弱火で煮る。



(10)こげないように、よく混ぜる。



(11)クルミがすみずみまで行き渡るように、
生地にクルミをしっかり押さえつけながら、
敷きつめる。



(12)オーブン180度で30〜40分焼く。
人肌くらいの温度に冷めたら、
型からはずす。



出来上がりです。
完全に冷めてから、召し上がってください。

Buon Appetito!


 
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