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アーカイブ 2010/11/14
 
レシピその130
豚肉のリンゴ煮〜秋の彩り〜


秋たけなわのミラノです。
色深まる街並に秋の細い雨が続きます。
この雨は景色の彩りをより鮮明にしてくれ、
厳しい冬を迎える前の私たちに
活力を与えてくれます。

もし、この文を色で表現できたら、
パレット一面に何色も出し、
点描画のようにして色をつけていくことでしょう。


▲公園の木々もこんなに色づいています。

今、私の家の裏側にモダンなビルが建築中ですが
その高さと工事の騒音と埃に辟易としていました。
ところがこの季節になり、
秋の彩りの間からビルを見ると、
ビルが曲線的な花器のようにも見え、
紅葉の木が活けられているかのようです。
風景を織りなす自然の彩りが
建物の無機質的な雰囲気を
すっかり吸収して周りに同化させているようで、
自然が持つ力を感じました。



この景色を見ながら、
私の心の中にあるわだかまりも、
全体像で捉えて
豊かな彩りを持って対処していけば、
陰影にとみながらも
深みのある豊かな人生になるのではないかと
しみじみと思いました。
豊穣の秋のような人になりたい
‥‥そんなことを思う季節です。

さて、今回ご紹介する料理は豚のリンゴ煮です。
季節のリンゴをたっぷりと使い、
ゆっくりと煮ます。
ビタミンが豊富なリンゴと豚に、
シナモンを組み合わせたこの料理で、
身体をあたためてくださいね。
お好みで、しょうがの粉や
バルサミコ酢をかけると
さらにあたたまりますよ。

豚肉のリンゴ煮

■材料(4〜6人分)

豚肉:1kg
リンゴ:3〜4個
レモン:大さじ1(リンゴの甘さにより加減)
白ワイン:150cc
塩・コショウ:適量
オリーブオイル:大さじ1
シナモン:小2本
丁字:2個

☆飾りつけ用

リンゴ:2個
バター:15g
グラニュー糖:適量
カルバドス(りんご酒):30〜50cc
※カルバドスがない場合は
 ブランディで代用してください。




・リンゴの芯を抜き、
 飾り用のリンゴは輪切りにして
 表面にグラニュー糖をつけて置く。
 ソース用のリンゴはイチョウ切りにする。
・肉に塩・コショウをする。




■作り方

(1)鍋にオリーブオイルを入れてあたため、
鍋があたたまったら、
肉の表面をさっと焼いた後、
転がしながら全面を焼く。



(2)白ワインを入れる。



(3)リンゴのイチョウ切りを全て入れる。



(4)丁字を肉に刺した後、シナモンを入れる。



(5)フタをして弱火で1時間半煮る。
途中で数回、肉の天地を変え
リンゴを潰しながらソースにして、
肉にかけて煮る。
写真は1時間経ったところです。



(6)煮えたところで肉を取り出し、
肉のみアルミホイルで包んでおく。



(7)丁字やシナモンを取り除き、
レモン汁入れて塩加減をする。
リンゴの味によってレモンを加減したり、
砂糖を足すなどして、好みの味に整える。



(8)飾り用のリンゴのリングを作る。
フライパンにバターを溶かす。



(9)砂糖がけのリンゴを入れて弱火で焼き、
色が変わってきたらカルバドスを入れて、
アルコール分を飛ばす。



(10)柔らかくなるまで煮る。
好みでレモンを入れる。



(11)(10)のリンゴのリング出来上がりです。



はい、出来上がりです。
今回、私は、バルサミコ酢、
生コショウ、しょうがの粉を
かけていただきました。

Buon Appetito!




※しょうがの粉はしょうがをスライスして乾燥させ、
 フードプロッセサーで粉状にしました。
 あると重宝する調味料です。
 右のビンに入っているのは、
 生コショウ(ピンクペッパー)の塩水漬けです。


 
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