おさるアイコン

アーカイブ 2010/06/13
 
レシピその119
豚フィレ肉と新タマネギのソース添え
〜ヴェローナのチーズとサラミの工房〜


今年も夫がヴェローナの展覧会に
出品することになり、搬出に同行しました。
そこで、展覧会のオープニング料理を担当する
コッラードさんのお店にも行ってきました。
このお店では、月に1度、
試食会を行っているのです。
イタリアの田舎で、チーズやサラミを作っている
お店のようすをお伝えしますね。

ヴェローナから北20キロ弱にあるレッシーナ山。
この山の標高600mのところに
コッラード・ベネデッティさんの
お店とショールーム、
チーズとサラミ工房があります。


▲お店の前で左から
 シルビアさん、私、コッラードさん。



▲この土地の自然の恵みがチーズやサラミを
 独特な味わいにしています。


試食会の料理はどれも、
この土地に伝わってきた家庭料理の味をベースに
コックのシルビアさんがアレンジしたものです。

この土地の気候や風土から生まれ、
ゆっくりと流れる時間に
身をまかせながら熟成していくチーズやサラミ。
初代は畜産を営み、
現在は3代目となるコッラードさん。
代々引き継がれてきた技と味を大切にしながらも
現代人の好みにも合わせ、
独創的な製品も作っています。


▲店員さんに質問すると
 味見をさせてくれながらていねいに答えてくれます。



▲お店の隣はショールーム。
 そこで試食会がありました。
 まずは前菜をいただきます。



▲シルビアさんの前菜料理が並びます。

試食会の後は、工房見学です。
シルビアさんが案内をしてくれました。
工房はお店の地下にありました。
ここは作業場です。


▲腸詰めにされたばかりのサラミは
 温度や湿度を調節されている部屋で乾燥させます。



▲熟成されたサラミです。


▲中庭にはお店で買った食材で
 バーベキューができるスペースがあります。
 その中庭をぬけるとチーズ工房があります。



▲ドアを開けるなり、
 チーズの独特な香りが鼻をつきます。



▲「ロウを使っていないチーズは
  しっかり皮まで食べれるし、
  料理にもどんどん使ってね!」とシルビア。


ここのチーズで興味深いものは
「ウンブリヤーコ」(酔っぱらい)
と呼ばれるものです。
戦争のとき、兵隊にチーズを盗まれないように
チーズをワイン樽のなかに隠したのが始まり。
今ではヴェローナ地方のワインに
数週間つけてワインの香りをチーズにつけています。
また名産のサクランボや
薬草に漬けた香り高いチーズなどもありました。

田舎にいたときに、
農家が家族用に作っていた
チーズやサラミとはまた違い、
お客の興味を常にひきつける商品を作る
努力が伝わってきました。

さて、お腹もいっぱいになったことだし、
そろそろ帰ろうと思ったときに、
「ジーロ・ディターリア」(自転車レース)に
ぶつかってしまいました。
このことはあらためて書きますね。

今回のお料理はここで買った豚肉と
新タマネギを使った料理です。
お楽しみくださいね。

豚フィレ肉と新タマネギのソース添え

■材料(2人分)

豚フィレ肉:270g
新タマネギ:小3個
小麦粉:大さじ1
白ワインかロゼワイン:コップ1(180〜200cc)
モスカートワイン:適量
(ポートワインやマルサーラでも可)
オリーブオイル:大さじ3と肉焼き用少々
月桂樹の葉:1枚(乾燥したものでも可)
クローブ:1本
塩・コショウ:適量



■下準備

・肉は食べやすい大きさに切って、
 軽く塩・コショウする。
・タマネギ2個はざっくりみじん切り。
 残りの1個は輪切りにする。



■作り方

(1)オリーブオイルを入れた
フライパンをあたため、
タマネギを弱火で炒めはじめる。



(2)月桂樹の葉を入れて
ゆっくり弱火で15〜20分炒める。



(3)よく炒めたらクローブを入れる。



(4)ワインを入れて強火にし、
アルコール分を飛ばす。
輪切りのタマネギを飾り用に
フライパンから取り出しておく。



(5)小麦粉を入れる。



(6)混ぜながらソースを作る。



(7)月桂樹の葉とクローブを取り除き、
ハンドミキサーを使って、
なめらかなソースを作る。



(8)別のフライパンに
オリーブオイルを入れて肉を焼く。
表面がきつね色になるまで、
しっかり中まで火を通す。



(9)モスカートワインを振り、
アルコールを飛ばして、
塩・コショウで味を整える。



出来上がりです。
新タマネギのさわやかなソースと共に
お楽しみくださいね。

BUON APPETITO!


 
ご感想はこちらへ もどる   友だちに知らせる