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アーカイブ 2007/08/21
 
レシピその48
冷タリアータ ベア風
〜ひさしぶりのローマ〜


久しぶりにローマに行って来ました。
今回行って驚いたことは、観光客の多さです。
市内観光のバスができていたり、
人、人、人で、
どこへ行っても観光客だらけ。
でも考えてみると、
その昔だって、いろんな民族が
ひきしめきあっていたときもあっただろうし、
混乱混雑があって、当たり前のローマ。
巨大な建築物たちは
そんなことにも微動だにせず、
悠然と私たちを迎えてくれます。
建築物たちはいつ見ても、
初めて見た時と同じ衝撃があり、
新鮮に感じます。

懐かしいローマなまりや、
声と手振りの大きさ、そして、
ミラノ人よりもゆっくりと歩く速度にふれると、
故郷に帰ってきた感じさえします。
ローマは私にとって特別な街です。

リエティに住んでいた頃、
ローマに来られることは最高の贅沢でした。
エトルリア文化の出土品、古代ローマの遺跡、
ルネッサンスの偉大な巨匠達の鬼気迫る作品群、
ピアッツァ(広場)にある
バロック様式の噴水やオベリスク、
そして、今でも現在進行形で使われている教会など
歴史が残したものが
時間を超越して感動を与えてくれます。
街中が美術館のようなローマが私は大好きです。

ローマは、いつ行っても、
ローマ人達がその街の片隅で
人生を謳歌している姿があります。
文句を言いながらも、最後には
「このローマが最高。この人生が一番」となるのです。
そんなローマ人が私は好きです。
噴水の片隅で恋を語らう恋人同士も、
湿気のない夏の太陽の下ではその熱さも同化され、
全く動じない建造物や彫刻達に
あたたかく見守られているようです。
その昔から同じように繰り返されていたのかしら?
なんて思ったりすると、
思わず微笑ましくカップルを見てしまいます。

人間の欲望や侵略、繁栄と衰退を繰り返しながら
形成されたローマ。
ROMAを逆さ読みにするとAMOR(愛)。
たくさんのAMORでいつも私を迎え入れてくれます。

そうそう、前回ご紹介した料理サルティン・ボッカは
ローマでよくいただく料理のひとつですが、
オリジナルは、もっと北のほうだそうです。
今回ご紹介する料理もサルティン・ボッカ同様、
さっと作ることができる、ベアの特急料理です。
(今回、ご紹介する肉よりも薄切りの肉で作ったら
 さらにスーパー特急です)。
火の前に立つ時間を短くして、
夏のキッチンライフを楽しんでくださいね。

冷タリアータ ベア風


■材料(6人分)

仔牛肉:450gと350g各1枚ずつ
ニンニク:2かけら
ローズマリー:少々
エキストラバージンオリーブオイル:100cc
塩・コショウ・バルサミコ酢:少々



■作り方

(1)ローズマリーと、
芯を取ってつぶしたニンニクを
一緒にみじん切りにする。



(2)肉が入るくらいの容器に(1)と
塩・コショウ・バルサミコ酢を少々に、
エキストラバージンオリーブオイルを入れてよく混ぜる。



(3)よくあたためた肉焼き用の鉄板で、肉を焼く。
レアやミディアムなど好みの焼き加減にする。



(4)肉を薄切りにして
(2)のドレッシングに漬け、冷蔵庫で冷やす。



出来上がりです。
2種類の焼き加減にして、
サラダの上にのせてみました。





ドレッシングをたっぷりとかけて
召し上がってください。
ニンニクとローズマリーでパンチのある味です。
夏の一皿にどうぞ。

 
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