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アーカイブ 2007/01/16
 
レシピその33
カリフラワーのワイン蒸し焼き
〜お医者さんの思い出〜


子供達が心待ちにする1月6日の祝日、
エピファーニャが済むと、
街はバーゲンで盛り上がります。
今のミラノは、
この時ぞとばかりに張り切っている人達が集う
熱気ある時期です。

さて、暖冬と言っても風邪やインフルエンザの人が
たくさんいらっしゃいますね。
私も子供が小さかった頃は、
冬はドクターとのおつきあいが盛んでした。
こちらでは子供が産まれると、
まず保険医の中から小児科のホームドクターを決めます。
ホームドクターの仕事は定期検診から予防注射の指示、
お乳の与え方から食事の与え方にいたります。
病気の時は、まずホームドクターのところに行き、
それから彼の指示する専門医のところに行きます。
このホームドクターにかかる場合、
費用は保険からまかなわれるため無料ですし、
彼が出す薬もその当時は無料でした。

3人の子供を育てながら、
医療の問題にはいつも頭を抱えましたが
それでも私達は良いお医者さんといつも巡りあいました。
特に印象に残った先生は、
3人を赤ちゃんの時からみていてくださった
ディオネージ先生です。
彼はバッバの小学校のクラスメートでもある初老の先生で
白衣も着ず、いつもにこやかにされている
小柄な先生でした。
彼はすぐには薬を出さない方で、
咳などで子供を連れて行くと
テルミニッロ山の1500m以上のところまで連れていって
良い空気を吸わせなさい、なんていう処方箋を出します。
それでもだめだったときに
やっとシロップが出るといった具合でした。
診察の時間はたっぷりとってくれて、
親、子供それぞれと会話をしながら、
身体に手をあてながらみるていねいな診察でした。
予約をしても待たされることも多かったのですが、
診察室から出てくる親達の顔が、
待合室で待っていた時とは一転して、
安堵感に満ちていたため、
この先生は親子ともども治療してくれているのだ、
と痛感しました。
子供が病気の時は親も動揺しますし、
その波長がまた子供に伝わって‥‥
という悪循環ですものね。

一度熱があった時、連れて行ったらお叱りを受けました。
「私の方から行くから
 絶対に外の冷たい空気にあててはいけない」
先生の毅然とした言葉に、
人間としての先生のあたたかさを感じたものです。

さて、今回ご紹介するのはバッバから習った料理です。
野菜好きの我が家の大好物です。
ただしイタリア人はこの料理する時の香りが
どうも苦手らしく換気扇や窓まで開けてのお料理です。

カリフラワーのワイン蒸し焼き


■材料(4〜6人分)

カリフラワー:1個1200g
ニンニク:2かけら
オリーブオイル:大さじ5
白ワイン:100cc
水:100cc
塩・コショウ:少々



☆下準備

・カリフラワーは良く洗い小房に分ける。
 葉の部分の芯や真ん中の芯なども
 表皮のかたい部分ははがし、一口大に切る。
・ニンニクをつぶして、芯を取り除く。



■作り方

(1)フライパンにオイルとニンニクを入れ、
香りを出す。



(2)フライパンに材料を入れるときは、
火が通りにくい茎などのかたい部分を先に入れる。
塩・コショウをする。



(3)ワインと水も入れる。ふたをして弱火で煮る。



(4)15分くらいしたら、そっとかきまぜる。



(5)またふたをして時々かきまぜながら、
さらに30分煮る。



(6)煮えたら、中火にして残った水分を飛ばしながら
ワインの味を絡めていく。塩でもう一度味を整える。



(7)明るい飴色になるまで炒める。


※写真ですとちょっと焦げ色が濃く見えますが
 実物はもう少し淡い色です。





出来上がりです。

今回、私はワインの代わりに
残っていたスプマンテ(シャンパン)を使いました。
ちょっと甘味のあるワインの方が
優しい味のカリフラワーにアクセントがつくので、
私は好きです。

付け野菜なのに主役皿にもなるおいしさです。
どうぞお試しになってくださいね。

Buon appetito!
 
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