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最新の記事 2006/01/03
 
レシピその6
パスタ 〜マンマの味は世界一〜

当時のリエティでは、レストランと言えば
イタリアンのみでした。
その時はなんの不思議さも感じませんでしたが。
食の好奇心の強い私は、 
どこか美味しいレストランで食事をしたいと思い、
たどたどしいイタリア語で皆に聞くのですが
皆、異口同音に
「む〜、あのレストランも美味しかったけれど、
 やっぱりマンマの料理が一番だな、
 それじゃマンマの生パスタを食べにおいで」
と言うことになります。
週末は家族が居ない私たちを哀れに思ってか、
決まってお呼ばれでした。

リエティの生活では、レストランで何回食べたかな?
なんてふり返ってみると、
6年間、一度も行ったことがなかったのです。
何回か招待された結婚式は、
他の村のレストランでしたし‥‥。
そうだ! 
一度だけレストランに行ったことがありました。
リエティのレストランのコックさんが、
日本に日本食の勉強に3ヶ月行き、
その成果披露で“牛丼”を作り、
友達を招待したいから手伝いに来て欲しい
ということで呼ばれました。
なんとリエティ唯一のレストランでの食事は、
“牛丼リエティ風”でした。
楽しい思い出の一つです。

今になって思うのですが、
トラディショナルなイタリア料理の根源は
家庭のマンマの料理です。
マンマの料理が一番と言える人達って最高に幸せですね。
その味が身体の細胞にまで行き渡り、
それをまた子供に伝えることが出来るなんて、
とても豊かな生活なのだと実感しました。

それでは今回は手打ちパスタです。
家庭によってセモリナ粉を入れたりしますが、
今回はスタンダードの卵麺です。
どうも胃が重いなとか
パスタを軽い味にしたい時は卵を減らし、
お水に少々の塩を入れ練ります。
手と木の棒でのばしますので、
機械で押しのばしたのとは違って
よく見ると麺の表面が少しですがでこぼこしています。
そのでこぼこにソースが良く絡みます。

パスタ(タリアテッレ)


■材料

卵:一個
小麦粉:100〜120g


■作り方

(1)小麦粉をフォンターナ状(泉のような形)にして
   そこに卵を入れかき混ぜる。



(2)表面がなめらかになるまでよくねる。
   ねったあとは1時間くらい
   布巾かナイロン袋に入れて寝かせる。



(3)延ばし始める。



(4)方向を換えながら延ばす。



(5)打ち粉をしながら延ばす。



(6)好みの厚さにする。



(7)両端からのり巻き状に巻き切る。
   その真ん中をすくう。
   はい!タリアテッレの出来上がり〜!


ソース?
次回は、このタリアテッレにあう
リエティ風ミートソースのご紹介です。
 
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