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最新の記事 2005/10/25
 
レシピその2
ミネストローネ 〜パンダご主人に、機関銃妻〜

リェティの生活の始まりは、ご近所とのおつきあいを
お話しないことには始まりません。
引っ越してきた次の日、玄関のベルが鳴り、
ドアを開けるとおとなりのバッバだと思っていたら、
視覚角度をぐっと上に傾けるほどの背の高いおばさんが、
”ボンジョルノ”と言うなり、私を押しのけて家に入り、
キッチンから居間へ、風呂場へ、部屋へ、物入れ部屋へ、
そして、その奥の部屋にまで入り、
機関銃のように息つぎもなく、しゃべりまくり、
なんだ〜かんだぁ〜と窓の方を指さし、
また、なんだ〜かんだぁ〜で、
ドアから出て行ってしまった。

これは困ったもんだ! 
なんだかんだぁは、なんだったんだろう?

その答えは、その日の午後、わかりました。
おばちゃん、ドアを開けるなり、
手に持っていたカーテンを、
全ての窓に取り付けて行ってくれました。

そういえば、彼女は窓の外を指し、内を指し、
そして目を指していました。
「外から見えないようにカーテンを作ってあげるネ。
ふむふむ、うちの作りと同じね‥‥」なんて、
機関銃しゃべりをしたに違いありません。

彼女は1階の住人、バッティスティさんでした。
ご主人は年金生活で畑仕事を趣味でしていました。
この方の車は、もう何十年も乗っていそうな
FIAT社のパンダでした。
エンジンをかける時、
パ〜パ〜パッ〜パ〜ンパンッ〜パンダァ‥‥と
騒音を出します。

パンダご主人に、機関銃妻。
そのバッティスティ家の良い香り、
ミネストローネをご紹介します。


ミネストローネ バッティスティ家風


■材料(5人分)

(1)基本野菜a
   ニンニク:1かけ(中の芯を抜く)
   人参:中くらいのものを2本
   玉ねぎ:1個
   セロリ:1本

(2)基本野菜b
   じゃがいも:大きいものを2個
   ズッキーネ:2本
   カボチャ:4分の1くらい
   熟したトマト(缶でもOK):2個

(3)葉もの
   キャベツ:5枚
   ほうれん草:お好みで
   ビエータ(てんさいの葉):お好みで
   ポロねぎ:1/2本

(4)豆類(量はお好みで)
   ゆでた豆(缶詰でもOK):1カップ(1缶)

(5)鳥のスープ :5〜7カップ
   (固形スープの素で作ってもOK。
    我が家は鳥スープがないときには何も入れず、
    シンプルに野菜味を楽しみます)

(6)パスタ:200g
   (ショートパスタか好みのパスタを短く切る)

(7)塩・コショウ、オリーブ油、
   西洋パセリ(プレッリェーモロ):適量

(8)パルメジャーチーズ

■作り方

多めのオリーブオイルをなべに入れて、
つぶしたニンニクを入れ香りを出し、
細かくきざんだ(1)の基本野菜aを入れる。
基本野菜aがしんなりしたら、
(2)のじゃがいもなどの基本野菜bを入れ油をなじませ、
(3)も入れてかき混ぜ、全体的にしんなりしてきたら、
ゆでた豆も入れ、スープを入れ、
煮立ってきたらパスタを入れ、
弱火〜中火にて、20分〜30分くらい煮る。
塩・コショウで味を整え、深皿に入れ、
パルメジャンをたっぷりかける。

この作り方ですとオイルが多いので、
もっとシンプルなものが良いときには、
ニンニクを除き、全ての野菜を水から煮て、
お皿に盛ってからバージンオリーブ油と
チーズをかけていただくと、よりヘルシーです。
ミネストローネが残ってしまったときは、
すべてをミキサーにかけ、
お皿についでから、生クリームをたらして、
いただいてもおいしいですよ。
また、夏の暑い日や食欲のないときは、
冷たくしてもいただくのも食欲をそそります。


基本的にお野菜をたっぷりと取るスープですので、
あまり分量にこだわらず、
その日の身体と胃袋に相談して、
各材料と量を決めると良いと思います。
また、冷蔵庫に残っている物もどんどん入れると、
ファンタスチィックな味になります。

季節のお野菜をたっぷり入れるときはパスタは少なめに、
野菜スープ実沢山にパスタがちょっこと入るタイプ。
逆にお腹がすいている時は、パスタをたっぷりと入れます。

※前回の手打ちパスタの作り方のご紹介は、
 もうしばらくお待ちくださいね。
 少しでもお役にたてるよう、
 今、慣れない写真を一生懸命撮っているところです。
 
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