HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN

犬と猫にまつわる32のエピソード

みなさんから寄せられた
犬猫エピソードを、
毎日すこしずつご紹介します。

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犬と猫にまつわる32のエピソード

みなさんから寄せられた
犬猫エピソードを、
毎日すこしずつご紹介します。

今年7月の松本ひで吉さんと糸井の対談で、
読者の「犬猫エピソード」を募集したところ、
なんと約600通ものご応募がありました。
どうもありがとうございました。
すべて大切に読ませていただきました。
こちらのコンテンツでは
編集チームおすすめの32のエピソードを、
毎日すこしずつご紹介していきます。
各賞の発表は最後にお知らせしますので、
どのエピソードが受賞するのか、
一緒に予想しながら読んでみてくださいね。
はたして「松本ひで吉賞」は誰の手に!

きょうは短めのエピソードを4つ。
驚いた顔、笑った顔、ムスッとした顔。
短い話の中に、
犬や猫のいろんな表情が浮かんできます。

#23
気まずい思い

松本ひで吉さんのネコイラスト

わが家の兄弟猫が幼少の頃のこと。
家でうっかり「音付きのおなら」をしようものなら、
兄弟そろって目を丸くして、伸び上がり、
「いまの何?!何?!」とキョロキョロするので、
たいそう気まずい思いをしたものだった。

(ぶしぇみ)

#24
お礼のきもち

松本ひで吉さんのネコイラスト

犬1匹、猫6匹が家にいました。
みんな天寿をまっとうしました。
母は毎年宝くじを買っているのですが、
大当たりしたことは一度もありません。
ただ、犬猫が亡くなった年は、
いつも3,000円当たっていたのだそうです。
母は「彼らのお礼のきもちかな」と言います。
「私らふつうの犬猫やで。高額当選は期待せんといて!」
そんな声が聞こえてくるようです。

(八五郎)

#25
犬猫おばちゃん

松本ひで吉さんのイヌイラスト

私の叔母の家には、
昔からおっとりしたやさしい犬と、
私になつかない強面の猫が1匹ずついた。

私はこどもの頃からその叔母のことを
「犬猫おばちゃん」と呼ぶようになり、
母も私に話をあわせように
叔母のことをそう呼ぶようになった。
それから30年以上たったいまでも、
私は「犬猫おばちゃん」のほんとの名前を知らない。

はじめて犬猫おばちゃんに会った日から
30年以上が経ち、
犬も猫もさすがに代は変わっているのに、
あいかわらずおっとりしたやさしい犬と、
私になつかない強面な猫が1匹ずついる。

犬猫おばちゃんは80歳をすぎ、
私も40歳をすぎた。
そろそろ名前を聞いてみようか。
いや、そのままでいようか。
犬も猫もおばちゃんもだいすき。
また遊びに行きます。

(ひろこん子)

#26
手づくりの
レインコート

松本ひで吉さんのイヌイラスト

私が飼っていたのは、
かわいい雑種の犬でした。
バタートーストのような毛色に似合うだろうと、
ブルーのゴミ袋を半分に切り、
しっぽをいれる穴をあけ、
マントのように犬に羽織らせてみました。
その姿があまりにもかわいくて、
母とふたりでほめまくったところ、
犬はとても得意になったようで、
そのまま雨の散歩に出かけることに。
お洒落なレインコートを着た犬とすれ違うたびに、
「こっちのほうがかわいいね」と、
私の顔をみてドヤ顔していました。

(粒子)

明日につづきます。

2019-10-29-TUE

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