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| 糸井 |
いやぁ、たまねぎのチヂミ。
爆発力では一番だ。
なんかこれ、さらわれた感じがする。 |
| 堺 |
（笑）何気にそういう料理が残ってますね。 |
| 糸井 |
そうだね。持っていかないでください。
食べますから。 |
| 堺 |
持っていかないでください。 |
| 糸井 |
太ったからってなんだって言うんだ！
‥‥あ、今ソースの匂いがしてきた。
（キッチンを凝視）
あ、今、何か、‥‥おかか？ |
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| 堺 |
削ってましたよ。削り節ですか。 |
| 飯島 |
どうぞ。 |
| 堺 |
これは！ |
| 糸井 |
ソース焼きそば！ |
| 堺 |
これは！！ |
| 糸井 |
ソース焼きそば！！
ぴか、つやっとしてる。
さっきのアサリの塩焼きそばより。 |
| 飯島 |
麺は一緒なんですが、
豚のバラを使っているので。 |
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| 糸井 |
旨そう。
ショウガ、ショウガ。
それは何？ |
| 飯島 |
おかかです。
かけますか。 |
| 糸井 |
いや、途中からにします。
（食べる）
‥‥あ（笑）。 |
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| ── |
笑ってる。 |
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| 堺 |
‥‥これは！ |
| 飯島 |
ちょっと中濃ソースを入れすぎたかも。
甘くなっちゃった。 |
| 糸井 |
ＯＫ。 |
| 堺 |
（もくもくと食べる） |
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| 飯島 |
大丈夫ですか。 |
| 糸井 |
この麺、ものすごくうまくいってますね。 |
| 飯島 |
これも、ラーメンの麺です。 |
| 糸井 |
そういうこと。 |
| 堺 |
ふうー。
でも、まだ何か足されそうな
予感があるのがすごい。 |
| 糸井 |
これ、やっぱりね、今日のスターだね。 |
| 堺 |
やっぱり、いましたね。 |
| 飯島 |
じゃあ、おかかも。 |
| 糸井 |
（かけて食べる）
うまーい。うまーい。 |
| 飯島 |
大丈夫ですか。 |
| 糸井 |
大丈夫です。 |
| 堺 |
おいしいです。 |
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| ── |
すごくおいしいです。
これ、完成品って言って
いいんじゃないですか。 |
| 飯島 |
まだなんですよ。 |
| 糸井 |
ある意味、寸止め感がたまらんですね、
このソースの。
これ、飯島さんさ、ただのゴマはどうですかね。
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| 飯島 |
あ、いいですね。
ゴマかけてみましょうか。 |
| 糸井 |
うん。ちょっとぼくにトライさせてください。
まるでプロ野球の監督のところに
オーナーが来たみたいな言い方。
「ゴマはどうかね」。 |
| 堺 |
（笑）。 |
| 糸井 |
うん、ゴマもいいぞ。 |
| 飯島 |
そしてこちら、唐揚げです。
『南極料理人』の唐揚げです。 |
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| 堺 |
おっと！ |
| 糸井 |
ていうことは、
ベチャベチャしてるんですか（笑）。 |
| 堺 |
それが旨いんですよ。 |
| 飯島 |
はい。
映画ほどではないですけれど、
『ＬＩＦＥ』の唐揚げに比べて、
ちょっところもが柔らかいんです。
小麦粉が入ってるんです。 |
| ── |
いつもはパリッとしてますけど。 |
| 堺 |
映画のなかの唐揚げは、
そのベチャベチャさが旨かったです。 |
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| 飯島 |
中目黒の近くにあった洋食屋さんで、
ふわっと揚げた唐揚げに
デミグラスソースがかかってる定食があったんです。
その唐揚げを参考にしました。 |
| 糸井 |
これもいいね。ショウガが効いてますね。 |
| 飯島 |
はい、ショウガが効いて。 |
| 堺 |
旨い。 |
| 糸井 |
これ、皮だけも食べたくなるな。 |
| 飯島 |
ああ、いいですね。
おいしいですね、鶏の皮って。 |
| 堺 |
ぼく大好きです、鶏の皮。 |
| 糸井 |
うま〜い。うん。 |
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| 堺 |
俺、小学校２年生の時の運動会で、
鶏の唐揚げ食べすぎて
気持ち悪くなったことを
今、思い出しました。 |
| 一同 |
（笑）。 |
| 堺 |
そうだ。大好物だったんだ、俺。鶏の唐揚げ。 |
| 糸井 |
どこかから忘れてたわけ？ |
| 堺 |
忘れてましたね。 |
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| 飯島 |
じゃあ、今日は思う存分食べてください。
って、そんなに食べないですよね。 |
| 糸井 |
そんなに、そんなには無理ですよ。
でも、うま〜い。
これもいいね。前のもよかったけどね。 |
| ── |
これもいいですね。 |
| 糸井 |
うん。どうしよう。
１回箸を置いてみよう。
どうしてくれよう。 |
| 堺 |
うん。
（スタッフに）
おにぎり貰っていいですか？ |
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| ── |
どうぞ、どうぞ。 |
| 飯島 |
今温かいの握りましょうか。 |
| 堺 |
いや、それには及びません。 |
| 飯島 |
お茶漬けとかでもいいですよ？ |
| 堺 |
いやいや、これで。 |
| 糸井 |
この、端っこのカリッとしたの、ね。
食べながらおにぎり、いいと思うんだ。 |
| 飯島 |
この唐揚げは、
ご飯と一緒に食べる時は、
もうちょっと塩をきかせるんですけど、
今はご飯と一緒じゃないんで、
ちょっと塩は控えめにしました。 |
| 糸井 |
『ＬＩＦＥ』と『南極料理人』では
主に何が違うんですか。 |
| 飯島 |
最初から衣に
小麦粉と醤油と塩など
全部混ぜちゃうんです。 |
| 糸井 |
衣に？ へ〜え。
そうか、これが南極版か。
こういうことだけ考えたら
南極行ってもいいとか考えちゃうね、
間違ってね。 |
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| ── |
（笑）。 |
| 糸井 |
大間違いですね。
この肉の隙間にさ、小麦粉だから、
入り込んじゃってて、
揚げられてる場所がおいしいんだよ、また。
ちょっと河豚の唐揚げみたいな。 |
| ── |
「だま」になってるところ。 |
| 糸井 |
そうそうそう。 |
| 堺 |
うん。 |
| 糸井 |
つい、おいしくて、
険しい顔になっちゃうね。
もう、もう。あっ。 |
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| 堺 |
名残惜しくなっちゃう。旨いな〜。
（つづきます） |
