HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN

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あーるぬーぼー
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最近のこと33
文:福田利之

もう間もなく2020年、干支も一周して、
オリンピックもあるし、節目の子年になりそうですが、
自分のような一般市民でもなんとなく
パラダイムシフトが起きているのは感じられつつ、
でも心配ばかりしていてもしょうがないのでね、
目の前のことと、少し先のビジョンを持ってがんばります。
10年後に振り返った2020年はいったいぜんたい
どんな時代だったと語られるのやら。

美術、デザインの世界にも社会とリンクした
語られる時代というのがいろいろありますが、
今さらながら、19世紀末ヨーロッパで流行った
アールヌーボー期の作家が最近気になっています。
ちょっと田舎のお金もちの家に行ったりすると、
アールヌーボー調の調度品が過剰にうねっていたり、
ひとときの贅沢時間のおもてなしなのか、
ラブホテルなんかはその傾向が強い建築が多く、
自分的にはややネガティブなイメージだったのに、
なぜか今さながら、とても気ーになーるぬーぼーなのです。

通っている大学の学生に好きな絵描きは誰かと質問すると、
ひとクラスに必ず、アルフォンス・ミュシャや、
アールヌーボーの流れを受けたウイーン分離派の
ギュスターブ・クリムトと答える人が何人かは出てきます。
不思議なもので、ゴッホやピカソは出てこないのに、
ミュシャやクリムトは絶対毎回あがってくるのです。
なぜ100年以上前の様式美が、現代の若者から
お年寄りの心まで掴むのかだろうか。
日本の浮世絵が影響しているという説もあるので、
何度か先祖帰りを繰り返しているのかな?
日本には元々ある、縄文との共通性とか?
いやいやそもそもヨーロッパ、日本にかぎらず、
あの曲線を主体としたデザインに魅かれるのは
もはやDNAレベルの話になるのかも‥‥。

なんてあれこれ考えつつ、よーく考えたら、
自分の描く絵の中にーもそーんな要素は
元々たーくさんあーるぬーぼーで、
いやも嫌いも好きのうちであーるぬーぼー。
年末の忙しい時期にどうでもいいことを
ダラダラ書いてしまいました。
ちょっと息抜きしたかったのですみません。
あーる意味ぬーぼーっと、しっかり息抜きできる
お正月まであと少し、がーんばーりまーす。

2019-12-25-WED

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