今度の「生活のたのしみ展」に、
HARIBOさんが出てくださるのです。
そうです、あの、
ちょっとかためのグミキャンディの。
ドイツうまれで、ヨーロッパでは、
子どもがはじめて口にするお菓子と
言われるほど、おなじみだとか。
そこで、その歴史や商品について、
HARIBOを輸入する三菱食品の
太田さんと橋本さんに、聞きました。
かねてより
「グミっぽいなあ」と感じていた
レ・ロマネスクTOBIさんと一緒に。
担当は「ほぼ日」奥野です。
- ──
- ゴールドベアさんのつくられる数は、
 なんと、驚異の「1日1億個」。
- 太田
- HARIBOには、
 いろんなタイプのグミがありますが、
 どの国でも、
 ゴールドベアが圧倒的人気なんです。
- TOBI
- それで、1日1億匹も。
- 太田
- はい。
- TOBI
- アメリカ人も、大好きですもんね。
- 太田
- そうそう、そうなんです。
 アメリカでも大人気です。
- TOBI
- 見てると、ヨーロッパ的グミとして、
 なんていうか、
 おしゃれっていうか、
 意識の高い人たちにウケてますよね。
- ──
- へえ。
- TOBI
- アメリカのグミって、もっと派手で、
 おもちゃっぽい感じだから、
 HARIBOは落ち着いた色合いだし、
 自然派っていうか、
 洗練されてる感じがするんだと思う。
- ──
- HARIBOに欧州的洗練を見ている。
- 太田
- そうですね。
 ただ、アメリカ向けのHARIBOは、
 それでもちょっと、カラフルです。
- 橋本
- 日本やヨーロッパ向けには、
 合成着色料を使ってないんですが。
- ──
- お国がちがえばちがうものですね。
- TOBI
- あの国は、レ・ロマネスクですら、
 オーガニック系に
 ジャンルわけするくらいなんでね。
- ──
- そうなんですか(笑)。
 あれだけの化学繊維と
 ピンクをもってしても。
- TOBI
- じゃあ、ここにあるグミって、
 どれも、
 合成着色料を使ってないんですか。
- 太田
- そうです。
- TOBI
- HARIBOに合成着色料なし。

- ──
- 格言っぽく言った。
- 橋本
- すべて天然の色です。
 果汁や草に由来する色なんです。
- TOBI
- 知らなかったですね。
- ──
- でも、日本って、どんどん
 新しいグミが発売されてますけど、
 その点、ヨーロッパでは、
 まったく状況がちがうんですね。
 だって、そんなにもたくさん、
 HARIBOばっかり、
 スーパーの棚一面っていうことは。
- TOBI
- グミ=HARIBOなんでしょうね。
 CMとかも企業広告的な感じだし、
 もはや
 「HARIBOおいしいから食べよう」
 って次元じゃないんだと思う。
- ──
- つまり、もっとイメージ寄りの?
- TOBI
- そう。
 美女がシャワーを浴びてる場面に
 かぶせて、
 ささやくように「ハリボゥ‥‥」。
- ──
- ほんとですか?(笑)
- 太田
- 調べておきます。
- TOBI
- あくまでいわゆる個人の感想ですが、
 日本のグミって、
 ていねいすぎる気がするんですよ。
 やわらかくって、イメージ的には、
 「おグミ様」じゃない?
- ──
- おグミ様‥‥たしかに。
 個包装とかされてたりもしますしね。
- TOBI
- そうそう。
 グミってもっとカジュアルというか、
 おしゃべりしながら、
 雑に、適当に、気がねなく、
 指でつまんでポイポイ食べるような、
 そういうイメージだから。
- ──
- じゃ、おふたりも、気がるに食べて。
- 太田
- はい、仕事中とかにも。

- TOBI
- いけますね、仕事中ね。
 しっかりした歯ごたえがあるから、
 満足感も得られるし、
 気づいたら「9時5時」ぐらいは。
- ──
- 1勤務じゃないですか(笑)。
- TOBI
- だいぶ、アゴが鍛えられると思う。
- ──
- HARIBOさんのグミって、
 ちょっと「かたい」食感ですけど、
 日本に紹介するとき、
 その点、議論はなかったんですか。
- 太田
- ええ、そこが売りでもあるので。
- TOBI
- 今どきのグミって、
 やわらかい方へやわらかい方へ
 向かっている気がするけど、
 そこをガンとしてかたいまま、
 というところが、
 時代に媚を売ってない感じで、
 好感が持てますね。
- ──
- 時代に媚を売らないグミ。
 でも、たしかに、最近よく見かける、
 まわりの皮をプチッて歯でやぶると、
 中身がトロッみたいなのとは、
 まったく対極にあるグミですよね。
- TOBI
- 同じグミと言ってもね。
 個人的には、ちょっとやそっとじゃ
 飲み込めませんよくらいの
 根性があってほしいなと思ってます。
- ──
- 根性。グミにですか(笑)。
- 太田
- 最近は、日本のメーカーさんからも、
 かためのグミが出てきていますよ。
 HARIBOよりも、かたかったりして。
- ──
- えっ、HARIBOさんよりも?
 それって、いったい
 いつまで噛んでればいいんですか。
- TOBI
- 知りませんよ、そんなの(笑)。
 好きなだけ噛んでから、
 勝手に飲み込みゃあいいじゃない。
- ──
- ちなみに、
 おふたりのおすすめはどれですか。
- 太田
- わたしは「スターミックス」の中に
 入っている「目玉焼き」のグミです。
- ──
- へええ、これは、はじめて見ました。
 かわいい‥‥っていうか、
 こんなのあるんですね。おもしろい。
- TOBI
- まわりの白いのは、マシュマロ?
- 太田
- そうです。グミ部分より多めなのが、
 気に入っているポイントです。
- ──
- 橋本さんは‥‥?
- 橋本
- わたしは「ツインベア」が好きです。
 すっぱい味のクマと、
 甘いクマが、手をつないでるんです。
- TOBI
- へえ、かわいい。
- 橋本
- 本当に、イチオシですね、これ。
 どっちかのクマがすっぱくて、
 どっちかのクマが甘いんですけど、
 片方ずつ食べてもいいし、
 いっしょに食べてもおいしいです。

- TOBI
- 知らないのが、たくさんあるなあ。
- ──
- ちなみに、HARIBOさんという会社は、
 いつごろできたんですか。
- 太田
- はい、1920年に創立されて‥‥。
- TOBI
- 来年100周年じゃない。
- 太田
- そうなんです。アニバーサリーです。
 だから今年で、創立99年。
- TOBI
- それは、おめでとうございました。
- 太田
- ありがとうございます(笑)。
- ──
- そんなに歴史ある会社なんですね。
- 太田
- そうなんです、99年前の1920年に
 「創業者の名前」と
 「創業の地のかしら文字」を取って、
 HARIBOと名付けられました。
- ──
- えーっと?
- 太田
- ハンス・リーゲルさんが、
 ドイツのボンで、設立したんです。
- TOBI
- えーっと?
- 橋本
- 「ハ」ンス・「リ」ーゲルさんが
 ドイツの「ボ」ン、で。
- ──
- あー‥‥それで「ハ・リ・ボー」。
- 太田
- そうなんです!
- TOBI
- それは、気づかなかったなあ‥‥
 ゴールドベアさん。
- ゴールドベア
- ‥‥‥‥‥。

						<つづきます>
2019-04-11-THU
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