FIREFIELDS #2
「カミサマのコーヒー庭園」

7日目:「コーヒー庭園で歌おう!(後編)

 

カミサマ:
すごいよー。コーヒー庭園から
たくさんの歌声が聞こえてくるよー。

ぼく、子供のバッタです
あさ、知らない道をずんずん行ったら
キラキラ光るワッカの中に
キレイな葉っぱを見つけたよ
気が付くと、ささやいてたの

「なんてキレイなきんいろ葉っぱ~♪」
「ずっと、ずっと、みていたい~♪」
「もっともっと、おおきくなあれ~♪」

そんなキモチが膨らんで、
囁きが大きくなって、風になったの
これが、うた?

(子バッタ)

カミサマ、いまの歌、聞こえた?
耳、痛くならなかった?

(プラテーロ)

え?オーケストラはどこだって?
僕は自然のオーケストラの指揮者なんです。
耳をすませてください。ね?聞こえるでしょ?
草や花や大地や動物たちが歌ってるんです。
コーヒーの木もいっしょに歌っていますよ。
ほら………

(かっぺ)

さぁ、ぐんぐん伸びるように。
ひとつ、歌を聴かせてあげようか。
よぅく聞いといで。

すっく すっく の~びろのびろ
あっとゆーまに どんどこのびろ
金の葉 銀の葉 緑の葉
のびたら  大きな豆つけろ
金の豆 銀の豆 うまい豆
みんなで 飲もう コーヒーを
天の恵み 地の恵み 
飲めば しあわせいっぱいだ
いっぱい友達連れといで
一杯 コーヒー飲んできな

(山田宏枝)

ちょんちょちょちょん
ピンピピピピン
ふたばを歌にあわせて指で
おどらせてみたりして。

(T.A)

こんにちは、雲です。
コーヒーが早く大きくなるように
歌を歌おうかと思います。

はーやくおっきくなれ、コーヒー豆
ならないと、ハサミでちょんぎるぞ
はーやく実がなれ、コーヒー豆
ならないと、ハサミでちょんぎるぞ♪

猿カニ合戦カニが歌った歌のメロディで歌うと、
うまく歌えると思います。
僕にハサミはないけど、それぐらいの意気込みです。
あと、そろそろまた重くなってきたので、いいですか?

(yu-suke)

♪ は~やく芽を出せ、柿の種。
  でないと頭をちょん切るぞ。♪ …あっ、まちがえた。

♪ はーやく大きくなれ、コーヒーの豆。
  大きくなんないと、ほじって、飲んじゃうぞ。♪

(まりも)

カミサマ:
けっこう、このおどかしソングって、
みんなに刷り込まれてるもんですねえ。

りっくらっくりっくらっく
顔上げればほら
太陽も雲も大地も
みんな君の味方だろ
涙も落ちれば 土にしみて
君を大きくしてくれるさ♪

(afrolynx)

わたしはうたが上手じゃないの。
みんなは気にしなくていいよ、って言ってくれるけど…

でもね、だいじょうぶ。
そのかわりに肩もみはとくいだから。
お母さんだって、いつも喜んでくれるんだよ。
コーヒーの木、肩もんであげるね。

肩、このへん?

(みちこ)

カミサマ:
おお、えらい子だ。"みちこ"にはごほうびに
【コーヒーの木の左肩】をあげよう。
ちなみに…その葉っぱのつけねあたりの部分かな。

ききっ!
この前、大豆を投げつけられた小鬼だぞ!
お父さん(あかおに)と違って豆は好物だから食った。
今日は、歌をうたいながら
「大豆」を返しにきた。

ぷりぷり! フー ぷりぷり♪
栄養 たっぷり♪ 大地! フー 元気♪
ぷりぷり! ぷっぷり フー♪

カミサマ、ちゃんと大豆を栄養にしてお返ししましたぜ。
きききっ!

(ぐりおに)

カミサマ:
こしゃくな小鬼めっ、これこそ手前味噌じゃないか!
ん…いまの小ネタ、カミサマの一線を超えてしまったかもしれん。
なまじラップのリズムで韻など踏みおってからに。
大地!フー、元気♪…ぶつぶつ….

ん?

おやおや、
あっちからなんだかさびしそうに歩いてくるのは
こないだのネックレスの女の子じゃないか。
いったい、 どうしちゃったんだろう。

 

愛しい人との口論ほどむなしくて悲しいものって
この世にあるのかしら?

彼の家からしくしく泣きながら
夜道をとぼとぼ歩いておりましたら
先日ネックレスを置いていった
かわいい芽のことを思い出しましたわ。
何故だかまっすぐ家に帰る気にはなれなくて
双葉のあった場所にまいりましたら、
あの辺りから陽気な音楽が聞こえてまいりましたの!

ルーミの悲しかった気持ちが解けただけでなく
かわいい芽さえも踊っているようで
なんとほほえましかったこと!

神様、どうかお願いいたしますわ、
新しく芽吹いた葉をルーミにいただけますかしら。
そしてその葉にこそっと
あの陽気なミュージシャンにファンレターをしたためますわ!

(ルーミ)

カミサマ:
うーん、昨日と話は違うけれど、そういうことなら。
【葉っぱ(1)】の裏を"ルーミ"に使わせてあげよう。
でも、もいじゃだめだぞ。そうっと…そのまま。
…ん、よしよし。書けたかな。

でも、この【裏にメッセージのある葉っぱ】、
(もと【葉っぱ(1)】は誰のものになるんだろう。
たくさんのミュージシャンが来ていたからなあ…。

まあ、でも、こういうのは調子のいいやつが
じぶんのつもりでもらってっちゃうんだろうな。

そうそう。青空シンガーソングライターコンテストの
優勝者を決めなくちゃだったね。

さーて、と。【葉っぱ(2)】と金のコーヒー豆は
誰にあげようかな…トルル…ルルルルルル…ル

じゃーん♪ "ぐりおに"に決定!!

いいのかな…でも、
カミサマもちょっと一緒に歌うぐらい
ホントは楽しかったんだもの、仕方ないよなあ。
これは小鬼にやろう。あまりもう悪さはするなよ。

小鬼のおでこに、金色のコーヒ豆がこつんとぶつかった。

カミサマ:
ふう、今日も楽しかったー。
歌声を聞いて、葉っぱもまたあたらしく顔をだしてるし!
これはまた明日、欲しい人にあげるとしよっと。

7日目のメモ

#もう持ち主の決まったもの

・「コーヒーの木の左肩」 … みちこ
・「葉っぱ(2)」 … ぐりおに

#まだ持ち主のいないもの

・「裏にメッセージのある葉っぱ」
・「葉っぱ(3)」
・「葉っぱ(4)」
・「葉っぱ(5)」
・「葉っぱ(6)」

#日記。

ところで、
今朝からコーヒーの木にむかって
ぼこぼこ地面を掘ってくるモノがいる…。

気になるなあ。

→いままでのメモ。


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