おさるアイコン ほぼ日の怪談

「首の痛み」

もう20年ぐらい前、
夏の盛に父が庭の木を植え替えておりました。
中学生の私は昼時なので
近くのお店に素麺を買いに出た所、
途中で急に首の付け根が痛くなり走って帰ってきて、
その旨両親に伝えた所、
父が「それ俺のせいだ。」と言いました。
聞くと庭木の辺りは
昔の飼い猫(タマ、雄猫)の
亡骸を埋めた場所のようで、
植え替え中にスコップで骨らしきものを
父が突付いた、との事でした。
その時刻が私の首の痛みと同時刻なのです。
早速祖母が仏壇で御経を唱え
数珠で私の首をさすってくれました。
程なくして痛みはおさまりました。

自分としては、「怪談」というより、
とても可愛がっていた飼い猫のタマが、
その苦しさを自分にだけに訴えてくれたことに、
30年経った今でもとても強い愛情を感じています。
前の話にもどる もう、やめておく 次の話も読んでみる