怪・その48

「私に何か‥‥」

高校生の時、打ち込んだバスケ部の
同期の女の子の話。

背が高く、高校生なのに
いつも悲しげな印象を持っており、
汗を物憂げに拭く姿が
周りの子とは全然違う雰囲気を醸し出してました。

とても大人っぽく、
笑うんだけどギャーハハではなく
口のはしを上げてから、
歯を見せるなんとも物静かな笑い方をして。

決して省かれることなく
むしろ尊敬されてたのかな、バスケ上手かったし。

その子が卒業して3年後くらいに、
死んでしまいました。

お葬式に行けず、少ししてから
その子の家にお線香をあげに伺いました。

お父さんが、
なぜ死んだか話してくれました。

高校卒業後、付き合った人と別れることになり
自殺してしまったというのです。

言葉もなく、涙があふれ、
かわいそうだったねとお仏壇に話しかけました。

その日以来、
ふと見たバスの窓の外を歩いてる
その子を見かけたり、
道の向こうを歩いてるその子を見たり、

とにかくどうにもいたるところで
その子を見かけてしまうのです。

話せる程の距離ではないので
ただ見かけて通り過ぎてしまうだけです。

不思議と怖くはないのてすが
なんだろうと友達に相談すると、
その子は私に何か言いたいことがある、
と言うのです。

何を言いたかったのかな。
とてもいい子だったから
もうお空に行けてるといいな。

こんな時、声かけますか?

(b)

こわいね!
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2018-08-16-THU