第47回 ゾクゾクするダニ。

もう、タイトルを見ただけで、
ページを閉じられた方もいるかもしれませんね‥‥。

ダニと言えば、
血を吸う! かゆい! 気持ち悪い!
というイメージが、
すぐに浮かんできますが、
実はそれ以上は、よく知らない存在でもあるので、
もうちょっとだけダニのことを調べてみました。
すると、その種類も生態も様々なのです。
これはちょっとやそっとじゃダニのことを
知れそうにありません。
家ダニと呼ばれるわりと知られているダニ以外にも、
土の中にいたり、植物を食べたり、
同じ仲間であるダニを食べたりと、
ほんとうにいろいろです。
小さいので、発見されていないダニも
まだたくさんいそうです。

ところで、
ダニは、足が8本あるので「虫」じゃない、
ということ、ご存知でしたか??
幼ダニは足が6本で、
脱皮をしているうちに足が8本になるとか。
小さすぎてわかりませんが、
ダニも脱皮するんですね〜。

ということで、この「虫博士たち。」は、
寄生虫もクモもとりあげるおおらかな「虫」の集い。
本日は、そんなダニのお話しをご紹介しますね!




へばりつく、しつこいマダニ。

実はわたしはさっきまで、
マダニに噛まれていました。
でも、「ほぼ日」のおかげで対処できました。

順を追ってお話ししますと。
わたしはただ今、
某大学の農学部の森林科学科に在籍しております。
今日は午後から、
大学の演習林で3時間ほど実習を行いました。
実習といっても、樹木の枝を切って
それを持ち帰って標本にするだけです。
なので、藪とかに分け入ったわけでもなく、
普通に道状のところを歩いていただけです。
もちろん、長袖に長ズボン、
ハイソックスに軽登山靴という
完璧な山歩きファッションで。
なのに‥‥。

帰宅してお風呂に入っていると、
内腿に2ミリほどのかさぶた状のものが。
こんなところ怪我したっけー、とよくよく見てみると。
‥‥足がある。
ほぼ日の「虫博士たち。」のページを
毎回楽しく読んでいて、
愛されない虫の広場」のバックナンバーも
読破していたわたしは、冷静に思いました。
ああこれはマダニだな、と。

実物を見たのは、初めてでした。
爪で引っかいてみましたが、取れません。
ほんとにしつこくへばりつくのね。
書いてあったとおりだわ。
またもや冷静に感動しつつも、
親指と人差し指の爪で挟んで
思い切り引っ張ってみたら、取れました。
ブチンという感触で。

ですが、取れたそれは、
わたしの親指と人差し指の間で、
抗議するかの如くうごうごと蠢きました。
さすがにそれには少々気味が悪くなりつつ、
さてこの活きのよいマダニをどうするか、
と、しばし悩みました。
排水溝に流すのが一番簡単だけど、
入浴中にこっそり這い上がってきて吸い付かれたら嫌だし。
そう思いながら視線を巡らせると、そこには便器が。
処分方法、決定。
あわれマダニくんは、
水洗トイレに流されてしまいました。

さて、お風呂からあがって患部を見たら、
張り付かれていた部分の皮膚は剥がれていました。
なので、一応消毒しておきました。

‥‥とまあ、冷静に対処したつもりなのですが、
後から考えてみるとあまり冷静ではありませんでしたね。
もっと落ち着いていたら、写真を撮って
このページに送っていたでしょうからね。
吸い付いているところと、引っぺがしたところと。
もったいないことをしました。
折角のまたとない機会だったのに。

ですが、もしわたしがマダニの存在を知らなければ、
もっとパニックになっていたでしょう。
もしかすると、泣いちゃったかもしれません。
日ごろから園芸に親しんでいる為か、
同世代の乙女よりは虫に対して免疫がある
と自負しておりますが、
ま、それでも一応、オンナノコなので。
未知の恐ろしい虫に対しては
それなりに恐怖心が湧くものと思われます。
つくづく、
愛されない虫の広場」を読んでいてよかった、
と思いました。
過去にマダニのことを取り上げて下さって、
有難うございました。
(夜音)

夜音さん、詳しいレポートありがとうございます。
マダニと言えば、草むらなどにひそみ、
愛犬などにくっついてくる、大きめのダニですよね。
そんなマダニについて調べてみたら、
もうクラクラしてくる事実と写真がいっぱいで‥‥。
次にご紹介するメールもマダニのようなので、
続けてご覧ください。


イボみたいな虫?

今さっき、不思議な虫(少なくとも私には
虫に見えたのです)に出会ったので、
メールをいたしました。

おうちで飼っているわんこと遊んでいたら、
毛の中に‥‥なんかイボみたいな‥‥と思って、
掴んでみたのです。
最初取れなかったのに、
ハサミを弟に持ってきてもらってる間に、
ころっととれたんですっ!
ひぃ〜!(汗)と思っていたら、
足をバタバタ動かしてるんですっ!
これはとらえなければっ! と無駄な使命感に燃え、
あまり写りはよくないんですが撮影しました。
きっと散歩中に、
どこかでくっついてきちゃったんだと
思うのですが‥‥。

わんこに影響があるかどうかも心配なので、
せめて名前だけでもわかればなぁ、と思っています。
虫博士のみなさま、
よろしければ、お解りになる方がいらっしゃれば
お力をお貸しください! お願いします。

(拡大)

(まるこ)

マダニと言ってもその種類も様々なので、
はっきりとは分からないのですが、
この、まるこさんからの写真‥‥。
血をたっぷり吸っていますね。

ちなみに、
マダニは、動物や人を噛む(刺す?)ときに、
皮膚をまず切開し、
そこから接着剤のような物質を注入し、
差し込んだ口先を傷口に固定するんだそうです!
それで、簡単には剥がれ落ちないんですね〜‥。

まるこさん、写真まで送ってくださって、
ありがとうございました。
マダニ博士がいらっしゃいましたら、
ぜひメールをくださいね。


顏にダニ?

高校生の時、国語の先生が、
「人間の顏には、ダニがいる」
と言っていました。
半信半疑で聞いていましたが、
本当に顏にダニっているんでしょうか?
(ゆず)

顏にダニ。
確かに聞いたことがあります。
でも、調べたことはなかったのですが、
調べてみました。
実際に見てみると、驚きです。
しかも、名前が「ニキビダニ」。
学名にも「ニキビダニ科ニキビダニ属」とあり、
これもまた種類がいろいろいるようです。
名前にはニキビがついていますが、
健康な肌でもいるとのこと。
共存してるってことでしょうか??
きっと、このページをお読みの虫博士なら、
「顔ダニの詳細ならまかせとけ!」と、
もっとすっごい情報をくださることと思います。
‥‥怖いけど、お待ち、してます。


ダニについて、もっと知りたくなったら、
今日の虫検索でご覧になってくださいね。
よく見て冷静に調べて見ると、
ダニという生物の不思議に、
はまってしまうかもしれませんよ。
では、また来週!!



今回登場した虫たちをご覧になりたい場合は、
こちらをクリックしてどうぞ。
(検索エンジンgoogleのイメージ検索を利用しています。)

マダニ
ニキビダニ




楽しみにしていた、
5月・6月の虫カレンダーが、
イラストレーターのはらだゆきこさんから届きました!

1024×768    800×600
※お好みのサイズをクリックしてください。
 

2006-06-25-SUN



(c)Hobo Nikkan Itoi Shinbun