ITOI

頭出し:電波少年的放送局の62時間。
いくつになっても、馬鹿は馬鹿。

臨時更新で、その時その時の会話をお届け!
数時間ずつ更新で、木曜深夜の対談をご紹介!!

[よわいの会議・祖父江さんとMMだ]
<第6回 トマトの顔つき>


MM うん!味が濃い!
糸井 パイナップルだとかトマトだとかを育ててる現地に
僕は見学に行ったんですよ。
面白いですよ〜。
MM あれ、要するに水をぜんぶシャットアウトして、
与えてる水の量をある程度
自分で把握できればいいわけですよね。
糸井 つまり、顔つきを見て把握するんですよ。
MM 誰の?
糸井 トマトの。
下の方の葉っぱがちょっとくらい枯れても、
まだまだ、とか。
そういうのをわかるようになるのが、
今の農業の人の仕事なんですよ。
点滴みたいにパイプ通しといて、
このくらいあげるとか調節すると、
根っこが、水ーっ!っていって長く太く。
水飲んで、あーおいしいーっていって、
いい実がなるんですよ。
祖父江 う〜ん。
MM な〜んか、さじ加減って感じだね。
面白いかも、それやってると。
糸井 面白いと思う。
で、苗1本ごとに、できたトマトの味も違うし、
苗の形も違うし、トマトの甘みも違うんです。
MM もとの苗じたいはいっしょなんでしょ?
糸井 いっしょです。
育ち方で個性が出てきちゃう。
面白いよ。
MM トマト以外にはどんな野菜をやるんですか?
糸井 葉っぱ類の白菜だのほうれん草もあるし。
MM うわっ、白菜とか、
それやったらすっごい美味しいと思う!
糸井 めっちゃ美味いよ。
たとえばほうれん草とかって、
最低必要な肥料の何十倍もあげたりするんですよ。
すると、葉っぱが大きくなって青くなって、
水をいっぱいあげて
ブヨブヨの元気そうな顔した子ができるわけ。
で、それは、実は中で
過栄養で全部毒素になっちゃうわけです。
ほうれん草、生で食べちゃダメだって
言うじゃないですか?
あれは、肥料取りすぎたやつが、
たまっちゃったやつなんですよ。
荒々しく育てたやつは、
バリッバリ生で食えるんです。
MM あの、エグ味みたいなのが?へぇ〜。
糸井 あの、営業妨害になっちゃ悪いけど、
まずいっていうものは肥料のやりすぎなんです。
MM だいたいにおいて?
糸井 だいたいにおいて。
MM ではそれは、作られたまずさなわけですね?
野菜本来のまずさじゃなくて。
糸井 苦味なら苦味であるんですけども、
んーまずい、ていうのは肥料の与えすぎなんです。
ケールの葉っぱでも、生で食べて全然苦くない。
すごいもんですよ、生き物の育て方ってね〜。
MM 農業って、将来やったら面白いと思いますね。
糸井 僕もそっち向いてますね。
MM 自分的には、畜産っていうものは、
向いていないんですよね。
同じように思えても。
農業はいいよね〜。
1年ごとだし。
あの、育てる感がいいよね〜。
やってみたいのは、農業と陶芸かな?
農業と陶芸は似てると思うんだよ。
糸井 似てるね!


(※つづく。)

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2002-05-27-MON

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