ITOI

頭出し:電波少年的放送局の62時間。
いくつになっても、馬鹿は馬鹿。

臨時更新で、その時その時の会話をお届け!
数時間ずつ更新で、木曜深夜の対談をご紹介!!

[よわいの会議・祖父江さんとMMだ]
<第4回 絵にも運命がある>


祖父江 絵ってなんか不思議なもんで、
描いてる本人ってわりと、
端がちょっと破れたりとか、
手の跡ついたりするのも
その作品の中に入ってくじゃないですか。
MM うん、ぜんぜん平気ですね。
祖父江 で、こう、1個できあがったとなると、
今度は「お手を触れないで」
とかになってくるじゃない?
あのへんが微妙ですよね。
MM うちはもう、若い子が多いから触りまくり。
デートしてる男の子が女の子に、
触りながら説明してんのね。
さも自分が描いたかのように(笑)。
祖父江 指さすんじゃなくて、押さえながら(笑)。
MM そう、押さえながら(笑)。
100年ぐらいたったらね、
たぶん手の跡が浮き出てくるから、
きっとものすごい数だと思う。
祖父江 こないだ指紋採集セットもらったんですよ。
いろんな人の指紋が出てくるかも。
MM それは、粉でやるやつ?
祖父江 そう、粉でコソコソコソっと。
でも、だいたい絵っていうのって、
永遠にそのままであるのって、
変な感じがするよね。
やっぱり、だんだんと、ね。
MM 自分が描いたものって、
そんなに大したもんだと思ってないでしょ?
祖父江 自分ではね。
MMは大してるんだけどね。
MM だから梱包とかもしないで生のまま丸めてね、
車に乗せて運んでたりしたんだけど、
業者さんが入るようになってからは、
業者さんが怖がるんですよね、その状態を。
だから梱包するようになったんですよね。
祖父江 なるほど、梱包するのは業者さんへの思いなんだ。
作品って、描いちゃったあとって、
どんな感じなの?
MM 描いちゃって展覧会に出すまでは、
家に置いてあるんですよね。
そこまでは自分のものって感じなのね。
で、展覧会に出して展示した段階から
自分のものじゃないって感じ。
終わったら家に帰ってこないで倉庫に行くの。
そしたらもう、ウチの子じゃないって感じ。
祖父江 行ってらっしゃい、って?
MM もう、よその子。
祖父江 よその子になるんだね。
描いてる途中でよその子になることって、
あるのかな?
MM ないね〜。
祖父江 描いてるときはやっぱり、よその子じゃないのか。
MM なんかね、よその子どころかね、
んー、自分の子でもないって感じ。
祖父江 自分の子でもない・・・はぁ・・・。
MM 自分自身?
祖父江 あんまり、所有とか、そういう発想でいくと、
よくないっていうことかな?うん。
MM だよね。
でも、絵には絵の運命っていうのがあって。
ひょっとしたらこの子は
焼ける運命にあるかも知れないし、
もしかして力があれば、
どうしてたって残るもんは残るでしょ?
そんな感じ?
祖父江 そんな感じね、うん。
MM 絵にもね、やっぱり運命があるね。


(※つづく。)

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2002-05-27-MON

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