ITOI

頭出し:電波少年的放送局の62時間。
いくつになっても、馬鹿は馬鹿。

臨時更新で、その時その時の会話をお届け!
小ネタ好きのみなさんお待たせ!
みうらじゅんさん篇です。

第1回

第2回

第3回

[みうらじゅんさん篇]
<第4回 (天狗が来てるね)>


糸井 みんなからいっぱいメールが来てるよー。
ほとんど制作者としてのメールですね。
「こういうのがいいんじゃないか」って。

昨日さー、岩井俊二監督と対談してて、
おもしろかったんですよ。
シナリオライターに対しても、
みんな、つらいぐらいにいろんなことを
言うらしいんですよ。

でも、そこで例えば
4番が松井だというチームがあって、
キミが5番バッターだとすると・・・。
みうら (笑)なんで糸井さんは
いつもたとえが野球なんですか!
しかも絶対に巨人!
糸井 岩井さんがそういう例を出したんですよ。
みうら イトイさんにわかりやすく言ったんだ(笑)。
糸井 まぁ、でも球場で
「バカヤロー」とか、いろいろなヤジを飛ばす中で
松井がファーボールで塁に出たあとに、
「5番、清原にかわって、あなた」と呼ばれて、
あなたは打席に立つことができるか、と、
岩井さんは、そうやって
シナリオの生徒たちに言ったそうですよ。

一般客席から
バッターボックスにどう行けばいいかもわからない。
「どう立ってどう構えるかもしれないあなたは、
 球を投げて打つかどうかということを、
 もっと怖がるべきだ、評論せずに」
そうやって、岩井さんは言ったらしいんです。
これはいいなと思って。
みうら 関係ないんすけど、
いま俺はリリーフカーに
乗ってたイメージあったな、
でもあれはピッチャーだね・・・。
そのリリーフカーで、まちがえて
ピッチャーのところにいって
笑いをとってから行くと、ほぐれていいかなぁと。
糸井 (笑)まぁ、つまり岩井さんの言葉は、
いずれ知ることだと思うけど、
いまは知らない状態にいる事実に対して、
こわがっていたほうがいいということなんです。
みうら なるほどね。
岩崎 さっき、みうらさんが
「ひょっとこハム太郎」を見せてくれたけど、
あれは、来たなぁ・・・。
みうら あ、来た!
岩崎 天狗も、わたし的には、かなり来てますよー。
みうら ほんとうに来ちゃったらいやですよね。
来ないようにしてますよ(笑)。
俺は、あのブームが来るといいな
来るといいなと思いながら、
「・・・またこねえよ!」
っつって笑われるのが好きなんすよ。
岩崎 でも、わたしの幼稚園の頃に
先生がよく天狗話をしてましたねぇ。
みうら 来た?
天狗ブーム来た? 天狗ミート?!
糸井 ほんとうに天狗を見た時、
人はどう思うのかなぁ。鼻が長い、とかかな?
みうら ・・・みんな大きい誤解をしてるんだよ!
天狗、鼻がながいっつうけど、
ものすごい長さのさきっちょに
ブタ鼻がついているんじゃないからね。
鼻の穴は唇の上にあるんだよ。
そんで鼻の先っちょだけが伸びてるんだよ?
糸井 (笑)鼻梁が長いんだ
みうら そこは、骨がないし。
糸井 じゃあ、やわらかいのに伸びてるんだ?
天狗の鼻は。
みうら ・・・海綿・・・。
糸井 (笑)
みうら やっぱ、血が集まってっから
顔が赤いんですよ。
糸井 (笑)ハハハ。
じゃあ、天狗の顔が赤くない時は、
鼻、たれてるんだ?
みうら たぶんね。
ほら、寝てる時とか
のびてたら、痛いもん。
「・・・折れたぁ!」とかなるし。
マッサージで、
「ちょっと横になってください」
って言われる時だって、あるだろうし。
糸井 (笑)
みうら だから、海綿ですよ。
「あ、横むいてくださいねぇ?」
なんて言われた時には、
やっぱりちょっと別のことを考えて、
鼻をやわらかくする。
糸井 (笑)「別のこと考える」って!
みうら ピタゴラスのこととかでしょう。
「おまえ、天狗になって」
と言われた時には、別のことを考える。
糸井 あぁ、調子に乗らないようにするんだね。
みうら 「調子にのる」って、
ほんとはいいことですよね。
調子にのってるわけですから。
「いい加減」だって、イイんだもんねー。
「お調子者」だって、ものすごくいい人ですよね。


(※おわり)

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2002-05-30-THU

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