ロゴ
 
 
佐藤卓展のある水戸まで 上野から電車で1時間5分!
   
   
12月10日(日)に水戸芸術館で開催中
佐藤卓展「日常のデザイン」にあいのりして
「ブタフィーヌさん」発売記念
たかしまてつをさん、佐藤卓さん、糸井重里の
3人によるスペシャルトークイベントを行います。

佐藤卓展をみて、
このイベントも楽しむには
11時上野発「スーパーひたち19号」が
非常に便利です。
なぜなら、上野から水戸まで
ノンストップで1時間5分!
ちょうどお昼時の12時5分に
水戸に到着するのです。
12月10日は
「佐藤卓展オフィシャルトレイン」ともいえる
この列車に乗り込んで
上野から水戸への道中までも楽しんじゃいましょう!
ナビゲーターはもちろん、
佐藤卓さんご本人です。


 
   
尊敬するデザインと水戸納豆
前回までのおはなし。
水戸までの1時間5分の道中、
実際に現物を手にしながら
卓さん自身による
プロダクトデザインの解説が始まった。
「これはぼくが尊敬するデザインです」
と、卓さんが取り出したのは
「ボンタンアメ」。
洗練された卓さんのプロダクトとは
対極にありそうな「ボンタンアメ」。
卓さんはどこにひかれるのだろう?
そして水戸では何を食べる?

先ほど入ったコンビニで
自分が手がけたもの以外に
買ってきたものが
ここに4つあります。
これが尊敬するデザインの
うちの4つですね。

「都こんぶ」に「ハイソフト」
「ボンタンアメ」に「ミルクキャラメル」。
いわゆる「行楽のお供」の定番。

  そうですね。
こうやって残っている商品は偉いんです。
評価されないものって残らないですから。
まずはこの「ボンタンアメ」。

これは、本当にすばらしい。
これはリニューアルとか
余計なことをしないほうがいい。
もしデザイナーの方が
このリニューアルを依頼された時は
「これはこのままがいいんじゃないでしょうか」
って申し上げるほうがいいと思いますね。

  手を動かすことではなく、
「ままで行きましょう」と
提案することもデザイナーの仕事だと。
  そういうことです。
長い間残り続けているデザインは
本当にすばらしいです。
「南国特産」とありますが
「南国」とはいったい
どこのことでしょうね。
  鹿児島のお菓子だったような
気がします。
  鹿児島を「南国」と言ってしまうあたりも
すばらしいですね。
  そうですね。
「南国」というくくりに
やみくもなデカさも感じます。

  この太い赤い袋文字。
袋文字って実はすごく難しいんですね。
文字というのは、
輪郭によって
認識されるわけです。
つまり、輪郭が見えないと
文字が読めない。
線の外側なのか、内側なのか、
輪郭をどのあたりに
想定するかによって
袋文字のデザインっていうのは、
全然変わってきます。
「ボンタンアメ」はよく見るとですね、
外側でも内側でもないんですね。
赤い太っとい文字の
だいたい真ん中あたりが、
どうも文字の輪郭に
なってるような曖昧さ。
ちょっとヘタな感じにも
見えるかのような、
存在になっちゃってる。

「アメ」の「ア」なんてこれ、
ここ飛び出たら、「カ」・・・ですよね。

これ結構いい文字感ですよ。
「BONTAN」と「AME」の間が、
微妙に離れていますね。
太すぎず、細すぎず、
なんとも、ややだらしのない太さ、
それこそ「南国」な感じが出てます。
南国のゆるーい気持ちのよさが、
この中間の太さのゴシックなんかにも、
出てると思うんですね。
普通ピンクの上に赤って・・・、
乗せないですよね。

ちょっと開けてみましょうか。
きました、きました。
このオブラート。
これは、個包装でもあり、
そのまま食べれるっていう、
実は画期的な
パッケージングです。
(食べてみる)

うん。相変わらず歯にくっつく。
これがやめられない、
いわゆる粘着質のこの粘度ですね。
くちゃくちゃした感触っていうのも、
当然これデザインです。
作り手側は硬くも軟らかくも
できるわけです。
この粘度も当然考えてやってるわけです。
強引に切り抜いた感じもする
写真の表現も
いまとなっては財産です。
これをきれいにしすぎるっていうのも、
いかがなものか。
デザインっていうのは、
その都度やるべきことが変わってくる。
きれい、かっこいい、バランスがいい、
それが全てではないということを
教えてくれるデザインです。

  卓さん、この二つは
森永で社内競合してます。
 

そうですね。
社内に2つ強いものが
残ってるっていうのは、
大変なもんですよ。
両方ともキャラメルですし。
「ミルクキャラメル」という
永遠の定番に対して、
なにか新たな提案ができないだろうかって
これチャレンジしたんでしょうね。
だからキャラメル自体の形も違うし、
パッケージも違う。
クラシカルなデザインに対しての
モダンデザイン。
明らかな差別化を図ってることが
よくわかりますね。
この2つが同じ会社でありながら
残っていることがすごいことだと思います。
これは当然、味も違うはずです。

(「ハイソフト」を開けて食べてみる)

そうです、思い出しました。
ソフトなんです。
ものすごくやわらかい。

  あっ、卓さん。
この食感には覚えがあります。
ここから「ハイチュー」につながってます。
 

だから「ハイソフト」。
全てにおいて、
キャラメルの新たな方向性を探ったんですね。
食感もね、明らかにデザイン要素として
意識してます。

「森永ミルクキャラメル」。
わたくしも物心ついたときには、
もう世の中にあったわけです。
キャラメルの代名詞
キャラメルといえば
少なくともある程度の年齢以上の人は
この商品をアイコンのように
思い浮かべるのではないでしょうか。
これ見てください。
この天然の極細のロゴ。

もうこれ以上細くできないような、極細のロゴ。
新製品でこんな細いのはありえないですね。
わからない、見えない、目立たない。
いろんなこと言われちゃいます。
いまは何でもかんでも、
フォントを簡単に使いますけど
これは文字を確実に手で書いていますね。

ヤの横棒なんて右側が下がってしまってる。
味わい深い書体です。
いいですよね。
ぜひ長く残り続けて欲しいな。
それでは個包装見てみましょう。

昔は半透明の紙を使ってたかと思いますが
今はアルミ箔を
張ったような紙を使ってますね。
湿気から中を守るというような
何らかの理由があって、
さらに製品を保持するために、
こういうことをしてるのだと思います。
中がちょっと新しくなっているのは驚きました。
すばらしい。

「都こんぶ」。
これは本当に偉いと思います。
ひとつのコンビ二の中に
何百っていう新商品が出て、
生き残るのは、
1つか2つという激流の中で、
ずーっと残り続けているわけですね。
たぶんビジネスとしては
大変な時期もあったと思うんですけども、
ここまで自信を持って
世の中に残し続けるという意思が感じられて
すばらしい商品だなと思いますね。
「都こんぶ」という名前が
あまりにも知れ渡ってて、
多少のデザインを変更しても、
どこを変更したのかわからないくらい。
定番のものっていうのは、
細かいところを変えても、
あまりわからないところがあります。
たぶん「都こんぶ」も、
昔と比べると、サイズも、
変わってるように思いますが

こんなところに穴が開いていて、
ちょっと中が見えるっていうこの工夫。
尊敬に値するものですね。
昔は穴開いてないと思います。
穴をあけてビニールのふたがついてます。
当然だけどコスト的がかかる。
「都こんぶ」を知らない人たちのために
中がわかるようにしてるのかもしれません。
この4つの中では、
「都こんぶ」を相当尊敬しちゃいます。

いづれにしても、
ここにあるものたちは、
非常に長い間、世の中に
ずっと残り続けているものです。
残り続けていくのは
もちろん中身の問題もありますが
それとともにデザインも
大切にされています。
目に見えるデザインというものが、
ころころ変わっていたとすれば、
絶対こうやって残ってこなかったわけですね。
いまは次々にデザインも
使い捨てにされますが
こうやって残り続けるデザインというものが、
私にもできるのだろうか?
ということを
すごくいつも考えさせられます。

  こうやってお話を伺っている間に
もう、水戸についちゃいましたよ。
  さすが「オフィシャルトレイン」。
あっという間に水戸に到着するのです。
在来線だと2時間15分かかるのが
1時間5分で到着するのです。
改札を出たら迷わず北口へむかいましょう。

北口のサインにも
「水戸芸術館」と書いてあります。
間違える方は少ないでしょうが
念のため、お伝えしておきます。

さあ、水戸駅につきました。
ここから水戸芸術館までは
バス、タクシー、もしくは
徒歩でむかうことができます。
北口をでるとバス停が並んでますが
4番から7番どのバスに乗っても
4つめの泉町1丁目で降りて
国道50号の大通りを渡って
脇道を2分ほど歩けば
水戸芸術館につくことができます。
料金は160円です。
この際、「佐藤卓展に行きそうだな」
という人に「オフィシャル待ち合わせ場所」
で、声をかけておいて
タクシーで相乗りするのもお勧めです。
まあ、ざっとこんな感じでどうですか?

  あの、卓さん。
せっかく水戸まで来たからには
水戸グルメも気になりますね。
  そのあたりのことは
もちろん考えてますよ。
うちの事務所には水戸出身の
スタッフがいるのでリサーチ済みです。
日曜日は閉まっているんですが
水戸駅から水戸芸術館に向かう
国道50号沿いに
二軒の「木村屋」があります。

ひとつは和菓子の「木村屋」。

もうひとつはパン屋の「木村屋」。
偶然ですが
勝手にオフィシャルとして
この2軒の「木村屋」をおすすめします。

  でも、卓さん。
やっぱり、水戸といえば「納豆」!
水戸名物「納豆」をご飯にのせて
食べてみたいところです。
  そうくると思って
ちゃんとリサーチをしておきました。
国道50号を京成百貨店まで歩いてきて

右に曲がると水戸芸術館。
ここで曲がらずにもう少し直進すると
地元では「あんこう鍋」で有名な
「山翠」というお店があります。

すぐ隣にある

このカフェもおすすめですが
やっぱり納豆でしょう。

  卓さん、納豆とご飯という
納豆の王道ともいえる
シンプルな組み合わせが希望です。
  大丈夫。
メニューを見てください。
納豆春巻や納豆天ぷらもいいですが
勝手に「オフィシャル昼ご飯」として
おすすめするのは
ここの「いわし納豆」です。

  「焼きいわしと納豆を
 青しそ、青菜、玉葱、うずら卵をあえて
 めしあがっていただきます。」
と、あります。
これはうまそうですね。
  そうなんですよ。
これにご飯とお味噌汁を追加すれば
見事な定食のできあがりです。
それがこれ。

  おおおっ!旨そう。
  旨そうでしょ。
焼きいわしと納豆と薬味をかきまぜて
ご飯にかけると最高ですよ。

あれ、あなただけ
ご飯が届いてないですね。
何を注文したんですか?

 

メニューの中でひときわ浮いてた
「納豆釜飯」ってやつなんですけどね。
あっ、きましたきました。
釜飯のふたをとって…。

うわっ!くさっ!
納豆が炊き込まれて
とんでもないことになってます。
  う〜ん。
「納豆釜飯」だけは
だれも度胸がなくて頼んだことが
無かったメニューだったんですが…。
味の方はどうですか?
  ええ。わざわざ炊き込まなくても
ただのご飯と納豆と卵にしておいた方が
良かったです。
  そのようですね…。
「ほぼ日」読者には
納豆自体が厳しいという方も
いらっしゃるかもしれませんから
もう一軒、おすすめのお店を紹介しておきましょう。
京成百貨店1階にある「な嘉屋」というお店。

このロゴは私の大先輩、
浅葉克己さんによるものです。

中も大変おしゃれな作りとなってます。

こちらは女性向けかな。
バランスのよい食事がお楽しみいただけます。
さて、上野から水戸まで
ナビゲーションしてきましたが
こんな感じでどうですか?

  卓さん、どうもありがとうございました。
ただ、さっきの「納豆釜飯」が強烈すぎて
臭いが口から消えないんです…。
  そういう時こそ、これですよ。

ロッテ・グリーンガム!
卓さん、オチとしてもきれいです!

それではみなさん、
水戸芸術館でお会いしましょう!

日時:2006年12月10日(日曜日)午後2時より
会場:水戸芸術館ワークショップ
   310-0063 茨城県水戸市五軒町 1-6-8
   TEL: 029-227-8111
   FAX: 029-227-8130
定員:100名(先着順)
入場料:佐藤卓展の入場料に含まれます
2006-12-09-SAT
もどる