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july2014
ある日の日記(18)


複数のディーラーが店のスペースを共有し品物を販売しているLewesのアンティーク・モール。

秋も深まるころ、日本からお客さまがやってきた。

編みもの作家の三國万里子さん、編集者の三角紗綾子さん、
そして、ほぼ日の山川路子さん。
編みもの上手のニッター三人衆、
今回は、仕事の休みを合わせイギリスへ。

皆さんの旅の目的のひとつ、
ロンドンから、まっすぐ車で南下して1時間半のところにある
アンティーク・ショップの町、Lewes(ルイス)へ、
私と6歳の息子も加わり、5人で行くことになった。

この季節のイギリスらしく、初日は大雨だったけれど、
Lewesの歴史と趣のあるグラマースクールの建物や
ティールームでのアフタヌーンティー、
点在するアンティーク・モールは気分を盛り上げてくれた。



アンティーク・ハント中の三角さんと三國さん。


ショーケースの上に並べられたスタッフォードシャーの陶器の犬たち。


三角さん、お買い上げ。戦利品は‥‥


家の形のティーポットと、カーリング選手たちのイラストが描かれた1950年代のカップ&ソーサー。


続いて、山川さんもアンティークのジュエリーボックスと真珠のブローチをご購入。


三國さんが買ったのは、年代物の猿のぬいぐるみ。やあ、とご挨拶。3人とも、ご満悦のようす。

Lewesの町は骨董で有名だが、古い醸造所があったり
城跡があったり、見どころがほかにもいろいろある。
つぎに来るときは、時間に余裕があれば、
2〜3泊してもいいかもしれない、と感じた。


Lewesの町を横断する川のそばに、大きな醸造所。


醸造所の直営店。オリジナルのビールは複数種類あり。


城跡への小道。ようやく雨があがったが、まだ空はどんより。


Lewesの坂を上がっていくと、このように、ときどき遠くの景色が建物の間から見えた。雨にしっとり濡れた、イングランドの丘陵。

東京からロンドンへ来る飛行機の中など、
旅行中ちょっとした時間にも編みものをしていた御三方。
私もこの旅には、今年の夏に日本で三國先生から習いそびれた
宿題のマフラー [※ある日の日記(12)参照] のキャストオフを
教えていただこう、と一式を持参していた。

ホテルでの夕食前、私たち親子の部屋に遊びにきた三國さん。
9割方編みあがったゴム編みマフラーを、
私がちょっと自信ありげに披露すると、
「わ、すごい。頑張りましたねー!」と表情をぱっと輝かせたあと
「おや…?」と何かに気づいたらしく、首をかしげていらっしゃる。
あわわ、どこか間違っていたのだろうか。
「イセキさん、これは途中から『かのこ編み』になってますねえ」
と三國先生、衝撃の発言。
『かのこ編み』が何なのか分からず、私は頭が真っ白に。
「でもいい感じに編めているから、このまま仕上げちゃいましょう。
ゴム編みより、ほんとは、かのこ編みのほうが難しいんですよ」
と先生は優しく慰め、翌日のカフェでの昼ごはんの待ち時間に
キャストオフと、端につける三國流ポンポンの作り方を
教えてくださったのだった。
ようやく、無事に(じゃないけど)マフラー、完成。
先生、ありがとうございました。


編み物レッスン in Lewes。

 


2014-11-29-SAT

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