みんなが持ってるブイヨンの写真。

雪と桜とブイヨンと。

3月21日午後3時16分、うちの犬が亡くなりました。
病院に向かう途中の桜並木に、
雪が降りかかるというなんともめずらしい春分の日に、
家人の腕のなかで眠りながら旅立ちました。

昨年の初秋のころから、皮膚に病変がでて、
その治療をしておりました。
疑われた細菌でもカビでもなく、わかってきたのが、
原因の特定困難な多形紅斑ということで、
さまざまな治療を試みてきましたが、
今年になって悪化して病院通いが続いていました。
症状や対応については省略します。
すべて、病院も、ぼくら家族も、
ひとつひとつ納得して進んだ一歩ずつです。

ひと月ほど前、症状が悪化し内臓に影響がでてきたため
入院ということになりました。
生きるのに医療の助けの要る状態になりました。
流動食を鼻から胃へ通したパイプで送りこむことが、
常態になってきましたが、それよりも、
薬と水分を入れている点滴が外せるようにならないかぎり、
退院するのはむつかしいという状況でした。
皮膚が治る見込み、元気がもどる見込みはなくはない。
面会と、医師との面談を毎日続けていました。
運の強いコなんだと信じてはいましたが、
容態は快方から離れているようにも感じられていました。

半日間の帰宅が試みられ、とてもうれしかった日曜日。
次は休日の21日だという予定でしたが、無理になりました。
激しく病状は悪化して輸血も必要になりました。
肺の機能も危うくなって酸素を濃くした小箱に入りました。
この病気の情報の「重篤な場合」で読んでいたことです。

咲いた桜に雪が降りかかるという休日に、
うちの犬は、点滴のパイプから送られた麻酔で眠り、
家人の胸に抱かれながら心臓を止めました。
ずっといいこだったけれど、このときもいいこでした。
みんなにもかわいがってもらって、ありがとうございました。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
治ったら見せようと思ってて、報告してなくてごめんね。

(2018年3月22日の今日のダーリンより)