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宮本武蔵
全8冊吉川英治歴史時代文庫
| 著者 |
: |
吉川英治 |
| 定価 |
: |
5,592円 |
| 出版社 |
: |
講談社 |
| ISBN |
: |
4069350365 |
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ぼくは、いまごろ、食わず嫌いだった「歴史」に、
みなもと太郎さんのマンガ『風雲児たち』をきっかけに、
興味を持つようになっている。
そういえば、と思い出したのだけれど、
いつごろからか、父親が歴史を描いたものを
さかんに読み出した時期があった。
たぶん、吉川英治の宮本武蔵だとか、
山岡荘八の徳川家康だとかの大衆小説、
いまのぼくにとってのマンガみたいなものが、
きっかけになっていたのだろうと思う。
まさか、学術書から出発したとは考えられない。
まったくちがった道を歩んでいるつもりだったのに。
それについて、話しあったことなんかなかったのに、
歴史に好奇心を向けたり、
お寺やお墓が気になるようになったりしている。
そうなのだ。ぼくの父親も、いつごろからか、
急に、お寺の世話役みたいな仕事を
引き受けるようになって、
京都の本願寺なんかにうれしそうにでかけていた。
ある年齢がくると、自然に歴史だの、お寺だのに
興味を持つようになるのかもしれないけれど、
まさか、自分が、そうなるとはなぁ。
どんなことを考えていたのか、
もっとバカ息子に話しておいてくれたらよかったのにな。
生まれて、同じ家で生活をしたのは、
大学に入学するまでのたった18年だった。
それ以後は、ちょっと会って、
ちょっとことばをかわす程度だったから、
たがいのことを、たくさんは知れないものだった。
それが、当たり前のことなのか、
特別にうちの親子が薄情なのかはわからないけれど、
いまごろ、ちょっと残念な気持ちになっている。
(darling) |
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