【本】 2004/09/12
悪人正機

著者 吉本 隆明
定価 1,200円
ページ数 282ページ
出版社 朝日出版社
ISBN 4-25500091-3
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約1年間、毎週、吉本さんのことばをまとめて
徹夜で原稿作っていたもんな。
しんどかったけれど、どんな質問にも、
それこそ快刀乱麻って感じで答えてくれる吉本さんは、
なべぶた持った武芸者のようだったし、
同時にそのへんのおじさんみたいだった。

この本のなかで吉本さんは、
「どんなことでも、10年間、毎日続けたらものになると、
断言しています。
小説を書くことでも、靴をつくることでも、
とにかく毎日、どんなちょっとでもいいから続けること。
それを10年間積み重ねていったら、
一流になれるかどうかは別にして、
それで食えるようになる。というような話でした。
これを聞くと、「ほんとうかな?」と思う人と、
「そんなに簡単なものなのか?」と思う人がいるようです。
ぼくは、その場では「ほんとうかな?」と
感じたような気もします。
そのことを見越したように
「俺の首をかけてもいいよ」と、笑いながら
吉本さんはあえて断言したのでした。
しかし、いま、あらためて「あれはほんとうだ」と、
かなりの深度で感じられるようになりました。
それは、4年半、毎日「ほぼ日」をやってきたせいです。
「毎日」のおかげで、ぼくも、ぼくらも、
目に見えない力や、自信をつけつつあると思います。
意地でも絶対に休まない、
休むときには休むための何かをする。
つまり、一日たりとも、
頭から離れてないというつきあいを、
「ほぼ日」としてきているわけです。
(darling)

とにかく何でも質問する糸井重里さんに、
どんな球でも必ず捕ってしまう吉本隆明さん。
「本当に困ったんだったら、
 泥棒して食ったっていいんだぜ」という言葉から
生きることについて考え、
「そんなに『正義』がすばらしいか」といってしまう。
親鸞は善人よりも悪人のほうが救われるんだ、
といったけど、
それと同じくらい衝撃的というか逆説的というか。
常識なんてあまり信用しない方がいいかもしれない。
頭が柔らかくなる。
(協力:ダ・ヴィンチ編集部/永江朗)

「1日も休むことなく10年同じことを続けられたら、
必ずモノになるものだ」と、「オレが保証する」と、
吉本隆明さんが『悪人正機』のなかで言ってくれている。
(あ、この本は近いうちに増補して文庫本になります)
その言葉については、先日お会いした堺雅人さんも
「それを読んで、励みになりましたよ」と言っていた。
(darling)

2003-09-17