これまでの微生物くん情報
(2007.01.01〜02.28)


2007.02.28 Wed

微生物は、
生命の起源を考える上で、
とても注目されています。

人間は空気がないと
生きていけませんが、
微生物の中には
空気がなくても生きていけるものや
逆に空気があると
生きていけないものもあります。

生命が誕生したときは
この地球上には
空気はなかったわけなので、
初期の生命は、高温で、
しかも空気のないところで
生きていけるものだった、
と推測できるわけです。

だから、海底火山付近で
生きていけるような
微生物の研究により
生命誕生のシナリオが
描けるのではないかと
考えているかたがたもいるようです。

(読者の"あ"さんからの微生物情報)




2007.02.27 Tue

最近、部屋のなかで
微生物を繁殖させています。
「カビ防止+消臭に効く微生物」
を育てはじめたら、効果てきめん。
汗やタバコのにおいは、部屋から
小一時間くらいで完全に消えました。

ある種類のバクテリアが
生物としての優位性を保つために
カビやらニオイの菌を
食ってしまうからだそうです。
つい、部屋で
マジに微生物の偉大さを実感し、
不覚にもやや感動してしまいました。

(読者の"匿名希望"さんからの微生物情報)




2007.02.26 Mon

納豆菌は
沸騰したお湯のなかでも
死なないのだそうです。
人間だったら、
「おフロに
 はいってるくらいの感じ」
なのかもしれませんね。
稲わらについた納豆菌は
沸騰させると他の菌だけ死んで
納豆菌だけが生きのこるそうです。
こうして納豆菌だけで
発酵させた納豆ができる‥‥。
人間の知恵ってすごいなぁ。
だれがいちばん最初に
納豆菌だけをのこす方法を
考えついたのでしょうか。

(読者の"本屋さん"さんからの微生物情報)




2007.02.25 Sun

スティーヴン・ジェイ・グールドの
『フルハウス』という本を読むと、
「生物の主流は
 何億年も前から
 恐竜でも、哺乳類でも、
 いわんや人類でもなく、
 微生物である」
という論旨が展開されています。
非常におもしろかったので、
もしごぞんじでなかったら、
参考にしてみてくださいね。

(読者の"匿名希望"さんからの微生物情報)




2007.02.24 Sat

微生物は、
新しい医薬をつくる上で、
とても注目されています。

人間の知らない微生物は
まだまだたくさんあります。
ですから、
あたらしい微生物を探しだし、
その微生物から
あたらしい機能を持った
タンパク質などを見つけて、
薬などに応用できないか、
という研究もされています。

(読者の"あ"さんからの微生物情報)




2007.02.23 Fri

10年前、大学で生物学を勉強していました。
今は関係のない仕事をしていますが、
微生物や細胞ひとつひとつのことや、
植物に花を咲かせる
「花咲かホルモン」などを学んだことは、
なんというかとても
今の自分の考え方に
影響を及ぼしているのです。

「微生物」はほんとにすごい。
たんたんと、おおぜいが集まって、
いともかんたんに
ものすごいことをやってのけるのです。
エネルギーをつくったり、
養分をつくったり、
おいしいものを作ってくれたり。
大活躍です。

人間の中には、
イバっている人がたくさんいますが、
「微生物」たちにくらべれば、ふつうの
生きものでしかないのになぁと思ったり。

(読者の"gecogeco"さんからの微生物情報)




2007.02.22 Thu

超好熱菌といって、
アツいのが
ものすごく好きな
細菌のグループがあります。
摂氏80度以上のお湯の中で
平気で増殖し、ふだんは
温泉の源泉部などに住んでいます。
彼らの持っている酵素類は
熱にものすごく強いので、
熱を使ったDNA増幅など
さまざまな実験に応用され、
生物科学の発展に
「超」役立っています。

(読者の"匿名希望"さんからの微生物情報)




2007.02.21 Wed

微生物くんがいるかどうかを
調べる検出には、
培養するのがいちばん確実です。

でも、なかには、
生きているくせに
培養できないヤツもいます。
Viable but Not Culturable
略して、
VNCとかVBNCとか呼ばれます。

培養できなければ
検出もされないということで、
世の中で
存在が知られている微生物くんの
数百倍、ともすれば
数万倍の微生物くんが、
身のまわりで、じっと、
息を潜めているといわれています。
そうなると、生きている、
ということの定義そのものにも、
再考を加えなくては
ならないかもしれませんね。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.02.20 Tue

熱帯魚を
飼育された経験のある方は
ご存知だと思いますが、
熱帯魚の飼育で大切なことは
「よい水をつくる」ことです。

「よい水をつくる」には、
水槽にヒーターをセットして
飼育に適した
水温を保つことも大切ですが
もうひとつ重要なことがあります。

それは、
水槽の水を循環させ、
フィルターのろ材などに
「ろ過バクテリア」という
微生物さんに住みついていただき
魚の餌の食べ残しや、
フンなどから発生する
有毒なアンモニアを分解してもらうことです。
ろ過バクテリアさんは、条件がよければ
アンモニアなどを餌にして
水槽内で自然に繁殖します。

熱帯魚の健康のためには
定期的な、水槽の
1/3から半分程度の水換えも大事ですが
その際、せっかく
バクテリアさんたちが住んでいる
フィルターのろ材などを
水道の水なんかで洗ってはいけません。
洗剤などの使用も
もってのほかです。
バクテリアさんたちは
急激な温度変化や薬品を嫌います。

バクテリアさんたちに
元気に暮らしてもらえれば
熱帯魚は健康を保てますし
水槽の水も透明でピッカピカです。

(読者の"Cane"さんからの微生物情報)




2007.02.19 Mon

甘酸っぱくて
おいしい乳酸菌飲料は、
微生物くんの活躍の賜物ですが、
2006年の年間売上高が、
前年より
45%以上増えたんだそうです。

理由は、
子供向きだと思われていた市場に、
野菜を使った、
年齢問わずの商品が
投入されたからだそうです。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.02.18 Sun

微生物くんを育てるときには、
栄養のたっぷりはいった
培地というものを作るのですが、
海生まれの微生物くんを育てるのに
よく使うのが
「Marine Broth 2216」
というものです。
これだと、海産の微生物くんなら
だいたい、育てられます。
この培地は、
「いろいろな海産バクテリアを
 育てられる培地」を作ろうとして
「2216」番目に作られたから、
こういう名前になったらしいです。

ずいぶんと
試行錯誤して作られたのだな、
と思うと同時に、そのおかげで
ずいぶんと実験が助かってるな、
とつくづく感じます。

(読者の"U1"さんからの微生物情報)




2007.02.17 Sat

微生物くんは、
思ったよりしぶといです。

増殖するはずの条件で
培養して出てこなければ、
ふつうは
死滅したものと思われがちですが、
生きているけど培養できない、
というときもあるんです。

じゃあ、どうやったら
生きていると判断できるのか‥‥
何かのきっかけで、
増殖しはじめる場合があるというだけ。
そういう条件が与えられるまでは
ただじっと待ちつづけている‥‥。
微生物くんの強さを、
あらためて見せつけられる気がします。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.02.16 Fri

ボルバキアという細菌は、
虫の細胞の中に住んでいます。

何をしているのかというと‥‥
自分が住んでいる虫の
メスの数を増やしているのです。

オスをメスにしてしまったり。
オスがいなくても、
メスがメスだけを
産むようにしてしまったり。
ときには、オスを殺して、メスだけが
生きのこるようにまでしちゃいます。

ボルバキアは、
自分が住んでいる虫が産んだ
卵の中に入りこんで、
子虫の体に感染して、
どんどん増えていきます。
オスに感染しても、
精子の中には入れないので、
次に産まれる子虫に移って
増えていくことはできません。
だから、ボルバキアは、
卵を産んでくれるメスの虫が増えると、
とってもうれしいのです。

このボルバキア、
実は、そのへんにいる虫の中に、
よく住んでいます。
コオロギにも。アリにも。
ハチにも。チョウにも。

そう思うと、
ちょっとどきどきしませんか?

(読者の"pollyanna"さんからの微生物情報)




2007.02.15 Thu

「食の冒険家」と呼ばれる
小泉武夫さんの
『納豆の快楽』という本を読んでます。
おどろいたのは、世界を飛びまわって、
とんでもないものを
召しあがっていた彼が、
体を壊さずにいられるのは、
旅先にもたくさんの納豆を持っていき、
生焼けのものや腐っているものなど、
食べたあとで
「ちょっとおかしかったかな」
と思うときは、まよわず、
納豆を食べるからだというのです。
小泉教授だけではなく、同行した
人たちもそうだったのだそうです。
今まで、「微生物くん」でみなさんが
投稿された納豆菌のすごさを思うと、
納豆が体の中で、
人体に悪影響を及ぼす菌をやっつけてくれ、
食中毒を防止してくれるのかもしれない、
というのもなるほどと思わされる話でした。

(読者の"みっち"さんからの微生物情報)




2007.02.14 Wed

大学院の知りあいに
地中奥深くにすむと思われる
嫌気性細菌
(増殖に酸素を必要としない細菌)
を育てられないものか、
と考えている人がいます。

嫌気性細菌を育てるのに、
けっこうよくある手法が
電気培養で、その人も
それをやっているのですが、
電気を培養液に流しながら、
育てていて、難儀しているようです。
話をきいてみました。

「育てるのに電気を流すんだ?」
「流す電気はそんなに強くない」
「なんで?」
「あまり強いの流したら、
 シビれちゃうじゃない」

‥‥ですって!

(読者の"U1"さんからの微生物情報)




2007.02.13 Tue

ヤクルトの容器は、
水質浄化作用をおこないます。
なぜかというと、
容器の表面の微細な凹凸が、
浄化バクテリアが繁殖するのに
ちょうどいいからだそうです。

乳酸菌やビフィズス菌で
人をよくするだけではなくて、
自然をよくする微生物を
繁殖させる容器だなんて、
すごいぞヤクルト!

(読者の"ホークスファン"さんからの
  微生物情報)




2007.02.12 Mon

「中小企業の
 ものづくり基盤技術の
 高度化に関する法律」に、
「発酵にかかわる技術」が
対象として挙げられたそうです。
発酵といえば、
微生物くんなしに進まない現象。
でも、管理をうまくしないと、
腐敗状態になってしまいます。
そこで、現状では、担当者の
カンと経験に依存している
発酵生産を、合理的に
制御できるようにしようとするのだとか。

よくわからないからと、
何かにつけて特別視されがちな
微生物の世界が、
体系化されて示されることは、
そこにかかわる者として、
何よりの朗報なのです。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.02.11 Sun

大腸菌って、まるで
大腸のなかにいる菌たちの
代表みたいな名前ですけど、
実際は
腸のなかにいる細菌のうち、
大腸菌は
0.01%くらいしか
いないらしいです。

なのになぜ
大腸菌という名前なのか?
それは、大腸菌が、腸内唯一の
好気呼吸菌(酸素で呼吸するヤツ)
で、はじめて、大腸の中から
微生物くんを発見したときに
生きているのは(動いているのは)
大腸菌だけだったから‥‥
なのだそうです。

(読者の"ぱんだ"さんからの微生物情報)




2007.02.10 Sat

微生物くんの仲間には
独特な香りを放つヤツがいます。

緑膿菌は
「お線香」の香りがしますし、
ヘモフィルスは
ちょっとエッチな臭いがします。

(読者の"なかじ"さんからの微生物情報)




2007.02.09 Fri

微生物くんの中には、
酸素がなくても
生きていけるものがいます。

むしろ、
酸素にあたると
生きていけないものもいます。
そういう種類を、
絶対嫌気性菌と呼んでいます。

一般的な
微生物管理や
微生物検出をおこなうのは
絶対嫌気性菌が
生きられない環境が
ほとんどですから
「調べて
 出てこなかったからといって
 ないとは決められない」
ものなんです。
微生物くんたちの検出方法には、
まだ発展の余地があるのですよね。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.02.08 Thu

ちょっとコワめな
「変身」をする微生物くんの話です。

1992年に発見された
フィエステリアという微生物くんは、
人体にも
ほかの生物にも
有害な微生物くんです。

アメリカでは100万匹の魚を殺したり、
人体に吸引されると、
神経障碍を起こす可能性もあります。
ですが、この微生物くんの特徴は、
「藻類なのに魚を食べる」
ということよりもむしろ、
「単細胞なのに、
 状況に応じて活動形態を変化させる」
というほうにあります。
なんと、24種類もの形態に
変化するそうです。単細胞なのに。

「休眠形態」となって泥の中で眠り、
エサとなる魚の存在をキャッチすると
「遊泳形態」に変異して近づき、
毒素で魚をしとめます。

その後は
「食餌形態」に変異して、
魚を食べる‥‥などなど。
食事をするためだけに、
3段階もの変異を遂げるわけです。
単細胞なのに。

なお、この微生物くんの
有毒性については、
アメリカで学者と行政側とで
はげしい議論が
かわされたりもしましたが、
それはまた、別なおはなし。

(読者の"Leonard"さんからの微生物情報)




2007.02.07 Wed

常在菌とうまくつきあうには、
免疫がしっかりしていなきゃいけませんとね。
ようは、健康でなければならないということ。
健康でいれば、
気づかないうちに
いいはたらきをしてくれている常在菌が
免疫の弱くなった人には
病気に拍車をかけることも起こるわけです。
(常在菌は世渡り上手、なのですね)
常在菌とつきあうことは、
健康でいなきゃいけないのですね。
ストレスをたくさん抱えているときも
免疫は弱まっているらしいので、
私は、個人的に、
ストレスがあるときには
はやく心の健康をとりもどすのと同時に
手洗いや、うがいも、大切だと思ってます。

(読者の"さっつん"さんからの微生物情報)




2007.02.06 Tue

人の体には、
皮膚にいる
皮膚常在菌(主に表皮ブドウ球菌)と
腸管内常在菌(主に乳酸菌、大腸菌等)
たちがすんでいて、
その数およそ100兆個といいます。

それに対して
人の細胞はおよそ60兆個ですから、
数量では、居候に負けているのです。
人はひとりでは生きられない、
などといいますけど、
ほんとの意味で私たちは
100兆の同胞と暮らしております。

微生物くんたちがいないと栄養も取れず、
悪いことをする菌から
体を守ることもできないのです‥‥。

(読者の"ジン"さんからの微生物情報)




2007.02.05 Mon

話題の納豆ですが、
ダイエットに効く、とまでは
断言できないかもしれませんが、
以前から注目されていた
納豆の成分には、
ナットウキナーゼがあります。

これは、血液をかたまりにくくする、
いわば、血液サラサラ成分のある酵素で
ブームにまではならなかったのですが、
あちこちで、
「血液の健全性を高める可能性が高い」
と話題になっていましたよね。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.02.04 Sun

皮膚の常在菌は重要、
という話で、思いだしました。
何年か前に、
顔ダニというのが
一時期話題になりましたよね。
「ほとんどの人が、
 顔に、こんなに
 気持ちの悪いものを
 飼っているのだから、
 洗顔をしましょう」
みたいだったと記憶していますし、
その微生物のうごめく姿には
驚かせられましたが、
(芋虫のようなものと記憶しています)
やっぱり、洗顔のしすぎも
よくないのですよね‥‥。
風潮の変化って、興味深いものです。

(読者の"ぬー"さんからの微生物情報)




2007.02.03 Sat

微生物くんは、
生化学の研究にも役立っています。
ヒトの細胞に見られる機構には、
プロトンポンプという、
細胞の活動には欠かせないものがあります。
その解明に役立ちはじめているのが、
古細菌、と呼ばれる微生物の一種なのです。
ヒトの細胞のプロトンポンプの機構と
類似点が多くて使いやすいんだそうです。
意外と知られていない、
微生物くんの代謝機構‥‥。
調べるほどに、興味深い事実が
明らかになってきそうでたのしみですね。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.02.02 Fri

普段の生活でなじみの深い、炭。
中でも竹炭は、
微生物くんとも相性がいいようです。
屋外で作られる堆肥には、
いろいろな微生物くんがたっぷり。
それと竹炭を混ぜて、
排水の浄化槽に投入すると、
ひと月ほどで、
その排水の処理にぴったりの
微生物くんで
いっぱいになるんだそうです。
いわば、オーダーメードの活性汚泥。
竹炭が、微生物くんの
いいすみかになるからだとか。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.02.01 Thu

あれはまだ小学生だったときのこと。
走って帰ってきたために
乾いたノドをうるおそうと、
冷蔵庫から牛乳を出して一口ゴクリ。

あれれ、なんだかおかしいな。
まるで飲むヨーグルト。
もしかして腐ってる?
いやいや消費期限はまだまだ先だ。

実は兄が牛乳から
ヨーグルトがほんとにできるかどうか
確かめるために
ヨーグルトを牛乳に
入れていたんだそうです‥‥。

おかげで私は兄を怖がるようになり、
牛乳を飲む前は
必ずにおいをかぐようになりました。
家庭での微生物実験の話、でした。

(読者の"S1R0kuma"さんからの微生物情報)




2007.01.31 Wed

ヒト内在性レトロウイルスという
微生物くんは、太古の昔に、
人間のご先祖様の体内に入りこんで、
悪さをすることなく共生し、
人間の遺伝子と同じように
親から子に受け継がれているウイルスです。

実はお母さんのお腹の中にいる赤ちゃんは
このウイルスが作りだす
特殊な膜によって
守られているんだそうです。
半分はお父さんからいただいた材料で
できている赤ちゃんは、
お母さんの体にとっては、
本来「異物」と扱われて、
攻撃排除の対象になります。
(臓器を移植した時に免疫機能が働いて、
 それをうまくおさえないと
 適合しないのと同じです)

このウイルスは、普段は眠っていて、
お母さんが妊娠したときだけ目覚めて、
赤ちゃんを膜で包んで守っているとか。
このウイルスがいなければ、
人間への進化すらなかったでしょう。
地球の歴史を
大きく変えた微生物くんだったんですね。
人間以外の生物には恨まれているかも。

(読者の"満月"さんからの微生物情報)




2007.01.30 Tue

これは、私の場合なので、
他の人に当てはまらないのでしょうが、
私は乾燥肌と皮膚炎に悩まされて、
汗をかくと、痛がゆくなるために、
皮膚のクリームを塗っていましたが、
なかなか改善しないままでしたけど‥‥。

「皮膚には、
 常在菌という菌が住んでいて
 彼らがいるおかげで
 病原菌が肌に住みつかない」とか、
「人間が出す皮脂は
 肌の保湿をするとともに、
 常在菌には栄養になっているので
 体を洗いすぎて
 皮脂と常在菌を取りさると
 かえって病気になりやすくなる」
という話をききました。

そこで、
湯船にはもちろん毎日入るけど、
ためしに、
体を洗いすぎないようにしてみたら、
うれしいことに、
1週間ぐらいつづけたら
湿疹がなくなりました。
お肌も、しっとりです。
皮脂と常在菌のおかげだとしたら、
感謝をしたいなぁ。

(読者の"うりすけ"さんからの微生物情報)




2007.01.29 Mon

おクチの中の虫歯菌の多くは
離乳食時のクチうつし
(お母さんがクチでやわらかく
 ちいさくしてから与えるやつですね)
でうつり、定着します。
2歳を過ぎるまで、
口うつし、箸、スプーンなどの
共有、キスなどの
クチの接触を徹底して避けると
虫歯菌が定着しにくくなり、
虫歯になりにくくなるそうです。
(2歳から3歳ごろで
 おクチの中の
 微生物くんの勢力図が決まり、
 後はあまり変化しないそうです)
ちなみにこれで、
突発性発疹も防げるみたいです。

(読者の"あゆみ"さんからの微生物情報)




2007.01.28 Sun

私は農学部で「病原菌」を
研究する講座の学生でしたので、
微生物くんをたのしみにしています。
大学の研究こぼれ話がでてくると、
「私もやった」「今はこうなんだな」
と、日々たのしんでいます。

「刺身用のイカの皮を、塩水に浸して、
 一晩おいて暗い部屋で覗いてみると、
 小さな青い光(微生物が発光するもの)
 が、ポツポツと見えるのがわかります。
 とても綺麗なのですが、
 ひとつ難点があって、非常にクサイ。
 微生物くんが増えるということは
 よーするに腐っているということ」

という投稿、すごい懐かしかったです。
私も、教育実習で、
生物部の高校生と一緒に実験しました。
写真現像用の暗室を使ったのですが、
暗室がしばらく使用不能になるほど
くさくなってしまいました。
確かに、暗闇の中で蛍光色に光るイカは
なかなかのものでしたが、先生には
「もうちょっと、
 ましな実験はなかったのかねぇ」
と言われてしまいました。
ひさびさに当時のことを思いだして、
たのしい気持ちになりました。

(読者の"なかなか"さんからの微生物情報)




2007.01.27 Sat

「もやしもん」という漫画を読むと、
微生物くんのことをとっても身近に、
かつとてもキュートに理解できます。

ちなみに我が家ではこれを読んで、
納豆を作りはじめました。
といっても、蒸した大豆に
納豆を投入して、
納豆にしちゃうという作業なので、
作ったというか、増やした‥‥
と言うべきなんでしょうけど。

(読者の"N"さんからの微生物情報)




2007.01.26 Fri

加熱処理をせずに
微生物くんの影響をとりのぞく
目のとても細かいフィルターは、
生ビールの
非加熱微生物処理などに
用いられています。

このフィルターは
写真フィルムに
細かい穴を開ける技術を応用して
作られているそうです。

(読者の"ぬばたまの"さんからの微生物情報)




2007.01.25 Thu

微生物くんの力で機械を動かす。
そんな、信じられないような
研究が進められています。
肺炎の原因菌のマイコプラズマは、
「滑走」という運動をするのです。
微細な溝の輪の中に入れると、
溝に沿ってくるくるまわるのですが、
その上に微小な歯車を載せると、
一緒にまわりだすという‥‥。
実用までには
まだ間がありそうですが、
微細な機械を動作させるための技術。
ぜひとも実用化してもらいたいものです。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.01.24 Wed

食品検査の
仕事をしているおばさんです。

微生物くんを
シャーレで増やすと
ふつうはまるくて
ポチッとした塊(コロニー)を
つくるのですが、先日、同僚が、
「集団演技をするように
 花のようなコロニーを
 いくつか形成したもの」
を見つけました。

人間に見てもらったとしても
シャーレごと
処分されちゃうだけなのに、
芸術的なコロニーを形成する
微生物くんたち、
ちょっと、かっこいいです。

(読者の"ゆきの"さんからの微生物情報)




2007.01.23 Tue

地球の磁場を感じて移動する
走磁性細菌という細菌が
大学の講義で話題になりました。
細長い体の中央に
磁鉄鉱の入った細胞が、5つほど
直線に並んでいる姿をしてました。
磁石入りの細胞の大きさは一定で、
しかも、ちょうど
磁石の力が最大になる大きさ‥‥!
この細菌、磁石を
体にとりこむのではなくて
そのへんにある鉄から
磁石を作ってしまうのだそうです。
鉄を適度に酸化させて
磁石を作ることは難しいのですが
それを常温で
やってのけてしまう彼らはスゴイ!
DNAを持たないのに、
分裂して生まれた子どもも
親と同じ極の磁場を目指すそうです。
フシギです。

(読者の"えだ"さんからの微生物情報)




2007.01.22 Mon

マメ科の植物
(さやの中にお豆の形で
 種を作るタイプの仲間)
と共生する
根粒細菌という微生物くんは、
タンパク質やアミノ酸の材料となる
窒素を空気中から
植物が取り入れられる形にする
能力を持っているので、
マメ科植物は
やせた土地でも育ちやすいです。

化学肥料が多用される前は、
田植えの前の田んぼで
レンゲを育てて、土の中の窒素を
吸収しやすくして
もらってたんだそうです。
古くからの知恵なんですね。

(読者の"満月"さんからの微生物情報)




2007.01.21 Sun

おにぎりを作るとき、
素手でにぎると、
手についている
微生物くんが
おにぎりにくっついて
あの独特の
おいしい味にしてくれるのだ、
と聞いたことがあります。

それをきいてから
なるべく素手でにぎっていますが
たしかに、
ラップでくるんでにぎるよりも、
おいしい気がします。

ただし、手に傷があったり
手が荒れたりしている時は
ブドウ球菌が着いたりして、
食中毒の元になることもあるので
そのへんくれぐれも注意が必要です。

(読者の"ふいず"さんからの微生物情報)




2007.01.20 Sat

ヒトの体の表面にいる
微生物くんの数は、平均して
1平方センチ当たり
10の5乗から6乗くらい‥‥。
手のひらとか、
洗い流されやすい部分では
すくなくなり、
汗をかいた部分とかでは
多くなるそうです。
ちなみに、
わきの下では、定常的に
10の7乗レベル程度とのこと。
さしさわりのある場所というのは、
触れられにくい分だけ、
微生物くんにとっては
快適な環境なのでしょうか。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.01.19 Fri

ランの種が発芽するには
ラン菌という微生物くんが不可欠で、
彼らが居ないと
ランはきれいな花を咲かせられません。
しかし、ランの種が入っている果実は
とても細菌に弱いので、
うまく成長させられないこともしばしば。

なので工業的にランを量産するときは、
成長途中の果実をガスバーナーで焼いて
果実をよく焼いたナイフで切り、
オートクレーブで滅菌処理をした
寒天培地に種をまいて増やします。

果実が成長すると、果実が割れて
そこから細菌が入ってしまいますが、
成長途中のまだ青い果実ならば
果実の内部は完全な無菌状態なので
大量に増やすことができます。
あの美しいランにとって
微生物くんは不可欠なものであり、
最大の敵ともなるのです。

ちなみに自然状態の
ランが種をまくときは、
ランの種はとても軽いので
風に乗せて種をまきます。
その種が落ちたところに
ラン菌が居なければ
もちろん発芽は出来ませんが、
ラン菌は意外と
どこにでもいるそうなので安心ですね。

(読者の"地球人"さんからの微生物情報)




2007.01.18 Thu

牛のお腹には
微生物くんが住んでいます。
山羊にもキリンにも鹿さんにも
住んでいます。
微生物くんたちのおかげで
牛は草をたべて生きていける‥‥。
たいがいの場所で彼らは暮らせます。

しかし、
微生物くんの家をお腹に作ったために、
牛はからだの構造すべてを
作りかえなきゃならなかったんです。
人間のように、長い時間、
6時間、死んだように
ぐっすり眠ることもなくなりました。
(草を食べたり反芻したりするのに
 ものすごく、時間がかかるのです)

(読者の"匿名希望"さんからの微生物情報)




2007.01.17 Wed

微生物アマチュア飼育愛好家にとって、
今まで人類の生存を支えてきた、
とも言うべき「微生物」を
日の当たるステージに
出してくれたことに素直に感謝いたします。
以前は酵母菌を飼育するため、しかたなく
酒を造ることに凝ったこともありましたが、
最近乳酸菌の偉大さに心を奪われています。
先日、発酵食品である
キムチを作ったのでありますが、
早く発酵させて食べたいがために
あの乳酸菌有名ブランドの
「L・カゼイ・シロタ株」(ヤクルト)
を、1本入れてみたのです。
さすが瞬く間に増殖し、発酵し、
早く食べることができたのです‥‥。
すばらしいはたらきでした!
ですが、はたらきすぎで
キムチがすっぱすぎてしまったのは誤算。
乳酸菌は腐敗菌をやっつける
菌界のポリスとしての地位は
ゆるぎないものだなと実感しました。

(読者の"微生物飼育愛好家"さんからの
 微生物情報)




2007.01.16 Tue

獣医師です。
いま、ちまたでは
イヌのブルセラ病が
流行っているそうですね。
イヌのブルセラ病は
ブルセラ菌という
微生物によって
起こる病気なのですが、
ウシやヒツジなどにも見られる病気です。

このブルセラ病について
はじめて耳にした大概の人は
「ブルセラ?
 やらしい病気なんちゃう?」
と思うらしいですが、
専門職の私たちも
授業で初めて耳にしたその言葉に
かなり敏感に
反応した思い出があります。
ちなみにブルセラの名前の由来、
「発見者ブルース軍医にちなんで」
という事実は
先日テレビのニュースで
はじめて知った次第です。

(読者の"半人前の獣医師"さんからの微生物情報)




2007.01.15 Mon

「微生物くん」の
バックナンバーでは、
納豆菌の話題が盛んですね。

先日、買いものにいったら、
ある時期の
「豆乳マフィン」についての
回収のおねがいがでていました。
原材料の豆乳に
納豆菌が混入していて、たまに
糸をひいたマフィンがあったとのこと‥‥。
もちろん、体に悪影響は
ないそうなのですが。
マフィンは
ものすごい高熱で焼かれるはず。
なのに、生き延びるなんて、
納豆菌の生命力、おそるべしですね。

(読者の"みやもと"さんからの微生物情報)




2007.01.14 Sun

日本の納豆菌が作るあのネバネバに、
放射線を当てて加工してやると、
ものすごい量の水を
保水できる繊維に替わります。
(1グラムで5リットルほどの
 保水力が期待できるらしいです)

(読者の"匿名希望"さんからの微生物情報)




2007.01.13 Sat

納豆菌はバチルス族という仲間だけれど、
彼らの中には
強力な殺虫毒素を作っているものもいて、
殺虫剤に使われたりもしています。
(バチルス・ナットウは無毒だし、
 バチルス族の毒素は、
 胃液が酸性の動物には効かないのですが)

(読者の"匿名希望"さんからの微生物情報)




2007.01.12 Fri

産まれたばかりの赤ちゃんを
お母さんの胸に乗せ、
肌と肌を合わせる
「カンガルーケア」
というものがあります。
母と子の絆を深めるという
メンタル面のメリットだけでなく、
産まれたての赤ちゃんの
呼吸や体温を安定させることもでき、
時には保育器より
優秀な効果を発揮するんだそうです。

実はこの「カンガルーケア」にも
微生物くんが関係しています。
健康な人の肌には
もともと常在菌がついていますが、
産まれたての赤ちゃんには
ついていません。
だからこのカンガルーケアで
お母さんの常在菌を
赤ちゃんにくっつけてあげることで、
悪い微生物くんの感染を
予防することができるんだそうです。

わたしも出産の際には
カンガルーケアをしてもらいました。
まだ目も見えていない
ふにゃふにゃの我が子が
私の胸でおっぱいを探しだし、
吸う姿には本当に感動しました。
娘はわたしに感動を、
わたしは娘に微生物くんを、
与えあった瞬間だったんですね。

(読者の"ゆらゆら"さんからの微生物情報)




2007.01.11 Thu

私は「応用微生物」という授業で、
3年間、ひたすら実験を
くりかえしていた時期がありました。

微生物実験にはつきものの
「試験管培養の滅菌」も
何度も何度も、おこないました。

試験管に培地と菌をセットしたら、
青梅綿で栓をして、
その上の部分を
丸く綿帽子のようにして
炎であぶって滅菌します。
マシュマロ焼いてるような感じです。
これが最初は、なかなかうまくいかない。
栓は隙間があるし、上は丸くならないし。

しかし、
卒論にキノコの研究を
選んだクラスメートは、
膨大な量の綿栓を作っていたので、
もはや職人の域に‥‥。
あまりに同一に作れるので
「売れるんじゃないか?」
と感心したものでした。

微生物くんを読んでいると
3年間お世話になった、
麦芽寒天培地のあまーいにおいと
古い校舎の実験室を思い出します。

(読者の"さるくち"さんからの微生物情報)




2007.01.10 Wed

微生物の研究をしている
大学院生なのですが、
ちょっと紹介させていただきます。

微生物の中には、
青白く光るものがいます。

主に海に住んでいるのですが、
海に漂っていたり、
深海に棲んでいたり、
魚と一緒に暮らしていたり、
その種類はいろいろ。

寒天の上で育てると、
小さな塊(コロニー)ができるのですが
暗い部屋で見てみると、コロニーが光り、
あたかも
プラネタリウムのような感じです。

実は、こいつは
簡単に見つけることができて、
身近なとこでは、
刺身用のイカにくっついてます。

刺身用のイカの皮を、塩水に浸して、
ひと晩おいて、
暗い部屋で覗いてみると、
小さな青い光が
ポツポツと見えるのがわかります。

とても綺麗なのですが、
ひとつ難点があって、
非常にクサイ。

ひと晩経って、
微生物くんが増えているということは
よーするに腐っているということ。
鼻がひん曲がるようなニオイを出します。

一般のご家庭でもできる実験ですが、
おこなうときは、
くれぐれもニオイにご注意を。

(読者の"U1"さんからの微生物情報)




2007.01.09 Tue

微生物くんを使う実験では、
最初と最後は無菌的に、が鉄則。
そのために活躍するのが、
高圧蒸気滅菌器、
通称オートクレーブという機械です。
タイマーのついた圧力釜、
みたいに思ってたら、
いろいろついたのがあるんですね。
乾燥やら脱臭やらはまだわかるとしても、
電磁波対応、というのは驚きでした。
いったいどんな電磁波が出ていることやら。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.01.08 Mon

ヒトの体表面には、
微生物くんたちがいっぱいいて、
一定の状態を保っています。
英語ではミクロフローラ。
バランスが崩れると、
いつもは何もしない菌が、
悪さをし始めたりします。
SFなどで、体の表面の細菌を、
特殊な光線で全部なくした、
なんてのがありますが、
本当にそんなことしたら大変。
どんな微生物でも
はびこり放題になっちゃいます。
なんでも無菌がいい、
なんて単純な問題じゃないんですよね。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.01.07 Sun

微生物くんを
試験管で培養するときには、
外界との遮断が欠かせません。
でも空気の流通は必須。
そこでこれらの相反する特性を
併せ持つ栓が必要になります。
今でこそシリコンの栓が
気軽に使われていますが、
十数年前までの主流は綿栓。
特性の点から脱脂綿でなく
ふとん綿を使って、
1本ずつの手作りした栓のことです。
大学の微生物実験などで
大量に必要なとき、
準備する側の苦労は並大抵ではありません。
それでもそこはプロ。
夜の8時過ぎから
夜中の12時過ぎまでかかって、
数百本の綿栓を、
ひとりで作り上げた人がいます。
ふとん1枚分をゆうに超える量の綿を使って。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.01.06 Sat

微生物くんは、それ自身よりも、
ふえて固まりになってくれたほうが、
数えるには便利。
だから増える条件を探し出すことは、
扱う側にはなにより重要です。
私が勤めている会社のお得意さんに、
微生物試験技術を売り物にしている、
外資系企業があります。
そこで実験のプロトコールを
見せていただいたんですが、
ひとつの大きな抜けが、
殺菌剤の効力を消してない!
ということでした。
この条件じゃふえるはずがない。
そこで一部改良を加えたら、
見事に理論と計算どおり。
微生物が検出されないと、
皆さん安心されますが、
扱う側にとっては、出てくれないと
何もわかりようがないんです。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.01.05 Fri

微生物くんの培養に使われる、
栄養源のことを培地と呼んでいます。
それぞれのお国柄が
反映されると見えて、
細菌に使われる培地の原料が、
欧米では牛肉エキスが主流。
それに対して日本では、
主として大豆蛋白が使われています。
そのせいでしょうか、
実験法を統一しようとするときに、
問題になるのが、
培地をどうするかということ。
コストの問題が絡むだけに、
お互い一歩も引く気配なし。
結果的に話し合いが
ストップしている案件もいくつかあるとか。
安全の確保のためとはいえ、
技術的な問題の次は、
やっぱり経済的な問題なんですね。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.01.04 Thu

微生物くんは、
生活圏のいたるところにいます。
熱には弱いものが多いですが、
低温にはわりと丈夫。
冷蔵庫の自動製氷機に
付属の水タンクとかでも、
ほっておくとすぐ繁殖します。
内部の透明なぬめりが、
バイオフィルムと呼ばれる、
微生物くんのかたまり。
知らずにいると氷と
一緒に口にしているわけですが、
それで体調を壊したなんて、
まず耳にしません。
ヒトの体の中に入って、
さらに体調まで変動させるとなると、
微生物くんにとっても、
大変なことなんですね。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.01.03 Wed

ここのところ
乳酸菌の活躍が報じられています。
更年期障害に有効な成分をつくる
酵素をもっているとか、
花粉症の症状を緩和するとか。
なんだか万能選手のようです。
が、乳酸菌というのは
ある一定の条件に合う微生物くんを
まとめて呼ぶ名称であり、
乳酸菌とよばれる微生物くん全てが
これらの働きを全部こなすわけでは
ないようです。

乳酸菌は糖を発酵して
生きていくのに必要なエネルギーを
得ています。
そのときに多くの乳酸がつくられます。
使った糖の50パーセント以上の
乳酸を作り出す微生物くんが
乳酸菌の仲間とされています。
球状のものもいれば
桿状(棒状)のものもいます。
属としては10種類以上が
乳酸菌と呼ばれています。
種としては250種以上が
正式に乳酸菌として
認められているようです。

ビフィズス菌とよばれる
ビフィドバクテリウム属の微生物くんは
乳酸の他に酢酸を作ったり
枝分かれしてY字型になってみたりと
通常の乳酸菌とはかなり違う特徴を
持っているのですが
乳酸をたくさん作り出すことから
広い意味での乳酸菌として
扱われています。

微生物くんのはなしをする時に
「属」だの「種」だのという語が
よく出てきます。
生物の分類をする時に
でてくる語です。
大きいほうから
「界」「門」「綱」
「目」「科」「属」「種」
という分け方になります。
微生物くんは肉眼では見えないので
植物でおはなしすると。
モモはバラ科サクラ属。
ウメもバラ科サクラ属。
ヤマザクラもバラ科サクラ属。
ビワはバラ科ビワ属。
ヤマブキはバラ科ヤマブキ属。
ヘビイチゴはバラ科ヘビイチゴ属。
ブラックベリーはバラ科キイチゴ属。
という具合です。
「属としては10種類以上が乳酸菌」
と上に書いたのですが
これがどれほどバラエティに富んだものかを
想像していただければ幸いです。

(読者の"ぬばたまの"さんからの微生物情報)




2007.01.02 Tue

ひところ騒がれた、
病原性大腸菌O-157。
殺菌剤のメーカーには、
大腸菌には効くそうだけど、O-157には?
という質問がかなりあったそうです。
大腸菌の標準とされている株と比べると、
ベロ毒素を産生するかどうかは違いますが、
その他の性質はほとんど同じ。
だから、標準株に効く薬剤なら
O-157にも効くと考えるのが自然。
実際に比較した結果も、
論文にまとめられています。

(読者の"紙一重"さんからの微生物情報)




2007.01.01 Mon

デザートでよく知られている
「ナタデココ」は
ココナッツミルクなどを
発酵させて作られるもの。
ここでも微生物くんが
活躍しています。

ナタデココの独特の食感は
微生物くんが作る
セルロースという物質に
よるところが大きいようです。
セルロースは植物にも
含まれている繊維状のもの。
ナタデココの中のセルロースは
植物の中のセルロースに比べて
とても細いのだそうです。
その細いセルロースが
複雑に絡み合って
網目状の立体構造を作っているとか。

この細かい網目を
医学分野に応用する研究も
されているようです。
小さい微生物くんが作る
小さいものが
大きなことをしているのですね。

(読者の"ぬばたまの"さんからの微生物情報)

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2006.10.04〜12.31
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