お金をちゃんと考えることから
逃げまわっていたぼくらへ。

第20回 株式上場をするほど落ちぶれていないです。



立ち読みも、あとわずかになりました。

では、具体的なお金の話に
入るところが、今回の立ち読みです!
週明けの気持ちで、さっそく本文にまいりましょう。

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【株式上場をするほど落ちぶれていないです。】

ぼくは今でも自分がお金を
たくさん持っているとは思っていません。

個人で使うためなら
少しの金でも足りるけれども、
仕事をやるとなったら、
いくらお金があっても足りないんですから。

それに、ぼくの場合は、お金を人に頼らないから。

株式の公開をしろとかいうことがあっても、
ぼくはそんなのはいや
だから。
糸井 上場、しないで来られましたよね?
ええ。今日も本読んでたら、
「株の公開をするほど落ちぶれてはいない」
とあるドイツ人が
言ったという一節を読みました。
「上場するというのは、
 会社の身売りをすることだから」
と。

ぼくも似たような考えで……
自分のしていることについて
人に釈明するのが嫌なんですね。
糸井 株主総会で、
重箱の隅をつつくような質問を
受けるくらいなら、上場なんてしたくない?
もし株主総会をひらかないと
いけないと言われたら、ぼくは、
うちでかみさんと二人でやります(笑)。

今の公開ブームとかいうものに、
僕は反感を持っています。
糸井 邱さんを見ていると、それは、感じられますね。
「株を公開すると、
 株価が十倍や百倍の値段になる」
ということは異常なことですよ。
インターネットバブルは
そう長くは続かないでしょう。

コツコツやって、十億円か二十億円
創業者利得を得たら、ついこの間まで
みな大喜びだったんですからね。
糸井 バブルじゃない限りは、
そういう程度なんですか……。
たった十億か二十億
金をもらったばっかりに、
毎年毎年、死ぬ思いで
売上と利益をあげなきゃならないとしたら、
割にあいませんよ。
ぼくにはできない芸当ですね。

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今回の見本読みは、ここまでです。
・・・「たった10億」って(笑)!!

2001-02-19-MON

TANUKI
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