お金をちゃんと考えることから
逃げまわっていたぼくらへ。

第18回 「運」という言葉をたくさん使いますよね。



こんにちは。
今日の立ち読みの前に、
まずインフォメーションです。

たくさんの予約、ありがとうございますっ。
ただ、ここ2日のお申し込みがとても多いので、
もしかしたら、しめきりの2月19日以前に
26日の発送ぶんは売り切れてしまうかもしれません。

今回、PHP研究所に注文をしていた数には、
あと180冊ほどで、達してしまう見込みなんです。
もし売り切れてしまったら、ごめんなさいっ。

でも、それまでは、このページの
一番下の「申し込みフォーム」に、
必要事項を書き込んでもらえれば、
26日以降にあなたのもとに本が到着しますよ。
この本のためにオリジナルでつくった
『ほぼ日ニュー封筒』(かなりかわいい)で
お届けするので、楽しみに待っていてくださいね。

では、立ち読みのつづきに、さっそくまいります。

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【「運」という言葉をたくさん使いますよね。】


糸井 今、邱さんがおっしゃったことは
「使わなければ貯まる」という、
ある意味ではむつかしくない
ひとつ原則なんだけど、その原則は、
お金がころころ転がっていく時に、
いろいろな変化をするわけですよね?
そうですね。
使わなければ貯まるというのは、
一番はじめの金平糖の核みたいなものだから。
最初の貯めるところは
どの人にとっても同じだけども、
それが大きくなっていくプロセスは
それぞれ違ってくるでしょうね。
そこのところで、金儲けの
上手い人と下手な人が別れてくるというか。


金儲けなんていうのは、
意識的にできるものでは
ない部分もありまして、その部分については
「あいつは運が良い」というような
言われかたがされていますけれども。
糸井 邱さんって、運という言葉を、
ごく自然にとってもたくさん使いますよね。
いろいろ見ていると、どうも
運のいい人にはかなわない
みたいだ、と
ぼくはふだんから書いているんです。
糸井 その原則は、邱さんのご本を読んでいると、
割とよく目にします。
お金の神様は、目くらだと言われてます。
「何であの人に! あの人なんかには
 お金をあげるべきじゃないのに」
というような人のポケットにも、
お金の神様はポケットにドバッと入れちゃいます。

だから他の人は不平不満だらけで
「なんであんなやつが金持ちに」
というケースが、あちこちで
よく見られていますもの・・・。
糸井 そこでその人がお金持ちになった説明は、
「運」という言葉を入れないと、
できないわけですね。

「運」という言葉を、
どうしてみんなが使わなくなったかと言うと、
やっぱり不平等の典型だから
でしょう。
つまり、「美人」っていう
言い方すらもしてはいけないようなものです。
「美人」と言った瞬間に「ブス」の存在も
出してしまうからいけない、みたいな……。

でも、そうやって「運」という言葉を
使わないようにしているうちに、
あたかも、人間がみんな同じようなもので、
運も均等になっているみたいに、
社会全体が幻想のように
思いこんでいるフシがありますよね。


特に新聞をはじめとするメディアの記事が、
一切不平等のないという前提で、
読者がみんな同じ状態で読むことが、
まるでおかしくないかのように書いてある……。

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この先、では、運をつかむことと
お金をつかむことと、やりたいこと、
という絡みで話が進んでいきます。
立ち読みも、佳境に入ってきました。

現物を読めることも、お楽しみにね!

2001-02-17-SAT

TANUKI
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