OL
ご近所のOLさんは、
先端に腰掛けていた。

vol.89
- Short Shorts Film Festival 2004 -


今年も「ショートショート」の季節がやって来ました!

ショートフィルムは、
1、2分から長くても30分という映像作品。
「宝石の原石」のようにキラリと光る才能と
シャキっとシャープな切れ味、
見終った後のなんともいえない余韻。

注目のデジタルコンテンツとしてもご紹介した
ショートフィルムの祭典(vol.81vol.82vol.83)、
ショートショートフィルムフェスティバル
今年6年目をむかえます(「ほぼ日」と同い年だ)。

今年も「第6回ショートを開催しま〜す」と、
フェスティバル代表の別所哲也さんから
「ほぼ日」スペシャルコメント付きで
映画好きには鼻血の出そうな(笑)
プログラムが届きました(計78作品)。
というわけで、みなさまにもいち早く
お知らせいたします。
 

六本木ヒルズでのプレイベントは6月3日から
先行オールナイトスクリーニングがあります。
本編はラフォーレ原宿(6月5日〜9日)から始まり、
全国7ヵ所で開催されます。
(東京・福岡・名古屋・札幌・川越・函館・大阪)
今からワクワクしますね〜。

えっ!?目玉はソフィア・コッポラさん?
あの「ロスト・イン・トランスレーション」の?
というわけでみなさん、ドント・ミスイット!!!


まず今年の見所はどこでしょう?

(青い文字は別所さんのコメント、画像は参加作品の一部です。)

Lick the Star(ソフィア・コッポラ/マエストロ・ショート)

今回は、「ロスト・イン・トランスレーション」で
アカデミー賞脚本賞に輝き、
日本を描いた作品として大ヒット中の監督、
ソフィア・コッポラのショートフィルムを紹介します。

彼女は、言わずと知れた「ゴッドファーザー」の監督
フランシス・フォード・コッポラ監督の娘。
今回上映するショート作品は、彼女のはじめの一歩であり、
後の長編「ヴァージン・スーサイズ」の原型になったものです。


アテネ・オリンピックにちなんで「ギリシャ・ショート」


Listen...

脳みそをぶったたけ


その他にも、
今年は、オリンピックイヤーということで、
日ごろみることができない、
ギリシャのショートフィルムを紹介します。
現地からショートフィルムフェスティバルの
オーガナイザーも審査員として招聘して、
ギリシャの映画製作の現状や、
ショートフィルムの位置付けなどを
こちらでも語ってもらう予定です。

★本開催に先駆けて、6月4日(金)18:20〜
ギリシャショートショートプログラムの
先行特別上映会を開催。
(ラフォーレミュージアム原宿にて)
監督や、ギリシャのショートフィルムフェスティバルの
オーガナイザーなど、
ゲストによるトークも交えた注目プログラム。お見逃し無く!


今年の作品の特徴は?


水と花/イラン

押し入れ/韓国

魚/アメリカ

今年の映画祭には、
1481本もの作品が50カ国以上から集まりました。
その中での特徴は、子供が主人公の作品が多いこと、
また、ドキュメンタリー作品が大変増えたことです。

ということで、今年は、
この辺をフィーチャーした公式プログラムになりました。
もちろん世界中の映画祭で賞を受賞した作品ばかりの
秀作ぞろいです。
みなさん、楽しみにしてください。


ついに6回目を迎えましたが、心境はいかがですか?


最後の願
/スロベニア

頭の無い男
/フランス
2003年カンヌ
審査員賞

ゲルニカ/カナダ

あっという間の6年目ですが、
この6年でショートフィルムの認知度は劇的に変化しました。
多くのひとが今では、ショートフィルムの面白さを発見し、
楽しみ、制作するひともふえました。
開催一年目から応援してくれている、
ジョージ・ルーカス監督も喜んでくれていると思います!

映画祭も子供のように人格?を持ち始め、
世界のクリエイターや、映画産業のかたからも
注目を浴びるようになってきたのもうれしい事実です。
そういう意味では、社会性をしっかりもった映画祭として、
さらに、明確に目標設定をして、がんばるための
新しい5年間のはじまり‥という実感をもっています。

日本は何でも一過性のブームで楽しんで、
消費するところがありますが、
このショートフィルムは、
映画の古くて新しい未来形の映像コンテンツ。
ジャンルとして確立していく力があると思っています。


楽屋/日本

恋するペンギン
/日本

中毒/日本


映画祭は今後どのように発展していくと思いますか?
またどのように発展していきたいと思っていますか?


いままでの5年間は、
ショートフィルムを紹介するミュージアム的な存在意義、
世界の作品を紹介するショーケースとして運営してきました。
これからの5年間は、これに加えて、
日本の作品、アジアの作品を応援する映画祭(2)、
作品やクリエイターを世界にむけて発信する役割を(1)
強化していきたいと思っています。

また、このショートショートのムーブメントは、
単に映画祭事業だけで終わりではありません。
今後ショートフィルムのマーケット構築、アカデミーの設立、
など将来にむけての構想はつきません。

(1)スーパードライアワード

若手クリエーターを応援するために、
SSFFとアサヒビールが協力して、
「スーパードライアワード」を設立。
日本人の監督による作品を紹介する
「ナショナル・コンペティション部門」の
グランプリ作品に、賞金20万円、
副賞として次回作の制作資金に300万円が贈られる
スカラシップです。

(2)ショートショートフィルムフェスティバル・アジア

そしてそして、もうひとつうれしいお知らせは
今年10月には東京都写真美術館で
「ショートショートフィルムフェスティバル
 ・アジア」の開催が決まりました。
(10月29日〜31日)

ただいま、作品を募集中だそうです。
エントリーの方法はこちらです。
http://www.shortshorts.org/lounge/top.html


いま「韓流」と呼ばれる韓国文化がすごい元気ですね。
韓国は国を上げて映画製作に力を入れているというし、
“映像(アート)の力”を信じているんだなあと嫉妬しちゃう。
その証拠に、これでもか、これでもかと
多彩な“変化球”でやってくる韓国映画攻勢。
そのテーマ設定や表現力の豊かさに感服号泣です。
スローカーブ、シュート、フォーク、スライダー‥、
かと思うとストレートがスコーンと入ってくるし、
すごい投手が登場して、観る方はとてもキャッチャー冥利。
最近のノックアウトはなんといっても「オアシス」と
「殺人の追憶」ですし‥、もう役者ソン・ガンホはすごいし、
キム・キドク監督の「悪い男」もエグイし。
冒険王ペ・ヨンジュンの「スキャンダル」は、お色気と
李王朝の美しい宮廷文化に溜息ドキドキ〜。
‥おっと脱線。

とにかく、こうやって毎日寝不足になるくらいの
アジアソフト攻めにあっているわけです。
他にもタイやベトナム、中国、インド‥、と
すごく「力」を感じるアート作品を観ていると、
まさに、時代の先端は圧倒的にアジア、ですね!
と書いていたら、カンヌ映画祭の結果が
入りました。わお〜!!!
是枝裕和監督「誰も知らない」で男優賞、
韓国「オールドボーイ」がグランプリとか、
アジア旋風がどうにも止まりません〜。

さあ、今こそこの勢いにのって
日本のソフト界もほんとにがんばれ!です。
そういう意味でも、この
ショートショートフィルムフェスティバル・アジア
と、スーパードライアワード
強力な応援団となるのは‥間違いない!

もろもろ、くわしい情報はこちらで。
www.shortshorts.org


ブラウス(Jam Film Sから)
(プレミア上映があります)

では、今年の「ショート」楽しみましょう!
marsha,
Special thanks to Tetsuya Bessho,
Jun Kusumoto (Sunny Side Up)
All ShortFilm pictures©Short Shorts Film Festival (SSFF)

ご近所のOL・まーしゃさんへの激励や感想などは、
メールの表題に「まーしゃさんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2004-05-30-SUN

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