明日に向かって捨てろ!!
〜ボーズの脱アーカイブ宣言〜

第56回 『本の山と、服の山。』

── この本の山は?
ボーズ これはね、引っ越しにあたって、
古本屋さんに出した本の山。
── おお、じゃあ、これだけ処分したんだ。
ボーズ そう。けっこうな量ですよ。
── ていうか、引っ越しだからね。
これくらいはやってもらわないと。
ボーズ いや、でも、大きな決断だったよ。
何百冊かあるから。
── タイトルを拾ってみると、
『バタアシ』とか、
けっこう重要そうなものも出しちゃってるね。
ボーズ うん。このへんはもうね、漫画喫茶にあるし。
── え? どういうこと?
ボーズ こないだ、たまたま漫画喫茶に行ったらね、
このへんのはもう、全部そろってたんだよ。
── そりゃ、そろってるでしょ、漫画喫茶なんだから。
ボーズ だったら、それは 、
読みたくなったら読みに行けばいいかなって。
── え? じゃ、なに? 
漫画喫茶はもう、自分のアーカイブ扱い?
ボーズ そう。
── それ、すごいね。
漫画、ほとんど要らなくなるよ。
ボーズ まぁ、厳密に
「漫画喫茶にあるものは捨てる」って
決めるわけじゃないけど、
どこかにあるんだっていう安心感って、
けっこう大きいじゃない?
── ちょっと訊いていい? 漫画喫茶って行く?
ボーズ ほとんど行かない。
── だと思った(笑)。
じゃ、ほんとに安心感だけだ。
ボーズ うん。
読もうと思ったら読めるんだっていう安心感。
読めればいいわけだからさ。
── ふーん‥‥
あ、これ、松本大洋の『ZERO』、初版だね。
ボーズ え? なに? なんか違うの?
── うん。いまは装丁がぜんぜん違ってるはず。
ボーズ じゃ、これ、もう手に入らない?
── うん。
ボーズ うわっ、やっちゃった!
── 「読めればいい」んじゃないのか!
ボーズ ま、いろいろ、あるよね。
── 写真の下のほうに目を転じると、
突然、辞書とかあっておかしいね。
ボーズ これ、もう、ずっと持っててさ。
それこそ、小学校のときに
お姉ちゃんからもらった、みたいなやつで。
── ははははは。
ボーズ たぶん、昭和50年くらいの辞書だよ。
── こういうのって、売れるの?
ボーズ いちおう、まあ、ひとまとめにして売るから。
── あー、そうか、ひと箱いくらみたいな中に。
ボーズ うん。全部で5000円です、みたいな。
── なるほどなぁ。
ところでこれ、売っちゃった本の中に、
誰かから借りてる本とかあったりしない?
ボーズ あ、そうか、そうか。
そういうの、気をつけないとね。
── ボーズさんの場合は
作者と知り合いとかもあるでしょ。
ボーズ ええとね、この写真の本は、
すべて処分したわけではありません!
── そうそう、そうです。
この中から、何冊かを処分しました。
ボーズ ご安心ください、みなさま!
── ごまかしながら、つぎの写真に行きましょう。
ボーズ じゃあ、これ。同じく引っ越し直前の1枚。
── うわー、こりゃすごい。
ボーズ 地獄状態(笑)。
── ぎゅうぎゅう詰めだ。
これは、でも、市場価格にすると、
ぶっちゃけ、高いよね。
ボーズ どうなんだろうね。
いや、ふつうに安いのもあるよ。
── でもほとんどAPE関係でしょ。
ボーズ APEも多いけど、この下のほうの緑のやつは、
ファミ通で連載してる
みずしな先生の『いい電子』のジャージだし。
── わぁ、ほんとだ(笑)。
ボーズ それをよゐこの有野くんがもらったのを、
ぼくがもらったの。
── どうあれ、生き残ってるのがすごいね。
この山は、本と違って、
処分したとかそういうわけではなく。
ボーズ うん。服はすでに厳選されてるから、
あんまり捨ててないかもしれない。
タンスの中ですでにこういう感じだったから。
── ちょっとおかしいのはさ、
これ、きちんと畳んで、
ちゃんと整理してあるじゃん?
ボーズ うん。だって、これ整理しなかったら、
あふれちゃうからさ。
── つまり、必要に迫られると、
ちゃんとコンパクトにコンパクトに
していくっていうことだよね。
ボーズ まぁ、でも、最低限だよ。
この状態がデフォルトだから、
1枚抜いたりすると超たいへん。
── 理想はもっと、余裕たっぷりで。
ボーズ そうそう。
ところで、こうして全体を写真で見ると、
自分の好きな色味がひと目でわかるね。
── 赤系。
ボーズ 赤系。

(つづきます)

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2008-11-25-TUE
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