ほぼ日テレビガイドシリーズ

春の連ドラチェック2017

あややとふたりのプロフェッショナル
第6回

長谷川博己さんはいつから売れた?
日本のエンタメを支える世代?
そして、3人のおすすめドラマは!

小さな巨人

TBS●日曜日21時


あやや
さあ、ラストスパート。
『小さな巨人』です!
みなさんの大好きな『シン・ゴジラ』の
長谷川博己さんが主演です。
パチパチパチ(拍手)。
森下
パチパチパチ(拍手)。
あやや
『夏目漱石の妻』、
すっごいよかったですよねー。
森下
あ、ちょっとだけ観ました。
尾野真千子さんが妻役の。
あやや
そうそう、よかったですよねー!
森下
‥‥そうですね。
あやや
‥‥え! あれ? ちょっと私、
森下さんとの温度差を感じるんですけど。
え? 長谷川博己さんは
もう『シン・ゴジラ』じゃないですよ。
夏目漱石ですよ!
え! あらあらあら!?
森下
いや、ごめん、ちゃんと観られてなくて。
あやや
あらあらあら?
あらあらあら?
──
あやちゃん、挙動がおかしい。
あやや
あの、すみません、
いま、なんか言おうとして、
まとまらなくて、
勢いで自分の髪の毛をかきむしってたら、
ふと気づいたんですけど。
──
なによ。
あやや
私、いま、エレカシの
宮本さんみたいじゃないですか?
──
‥‥奇抜なことはやめてください。
森下
ほんとだ、宮本さんだ、
エレカシの宮本さんだ(笑)
荒井
ははははは。
あやや
♪くーだらーねーとーつーぶやいてーー
──
音程、おかしい。
あやや
とにかく、森下さん、機会があったら
『夏目漱石の妻』をちゃんと観てください。
森下
わかった、じゃ、観てみるよ。
あやや
すっごいよかった。長谷川博己さん、
夏目漱石役がめちゃくちゃハマってて、
ほんとに神経質な感じがしたし、
この人すごいなと思いましたよ。
長谷川博己さんって、おもしろいですね。
森下
おもしろいんですよー。
荒井
長谷川博己さん、いま人気ですね。
あやや
彼も、森下さんの言う
「塩顔」ブームのひとり?
森下
長谷川博己さんは、
「塩顔」というより「ヘビ顔」ですね。
このドラマ、岡田将生くんも出ますけど、
彼もやっぱり爬虫類っぽくないですか。
あやや
ああー、そうかもしれない。
かっこいいですけどね、岡田将生くん。
森下
かっこいいですけど、
南米あたりのトカゲっぽい、というか。
あやや
王子様系のトカゲ顔。
──
ほめてますね?
森下
ほめてます!
爬虫類系のお顔はとても色っぽいです!
あやや
マジでマジで。
荒井
長谷川博己さんって、注目されはじめたのは
『セカンドバージン』あたりからですか。
森下
そうですね。もともとは舞台の人で、
あんまりドラマには出てなかったですよね。
あやや
『セカンドバージン』の脚本の大石静さんが
長谷川博己さんをすごく評価して
抜擢したという話を聞いたことがあります。
荒井
で、そのあと、
『鈴木先生』でさらにブレイク。
あやや
わたしが意識して見たのは『ギネ』が最初ですね。
藤原紀香さんの元旦那っていう役だったんですけど、
すっごい存在感あって、
「誰これ?」って思ったのを
すごく覚えてるんですよ。
そしたら、もう、そこから一気に
シンデレラボォーーイ。
──
なんだその発音(笑)。
あやや
シンデレラボォーーイ。
森下
一発ギャグみたい(笑)。
あやや
シンデレラボォーーイ。
荒井
ははははは。変!
──
怖い、怖い。
あやや
シンデレラボォーーイ。
シンデレラボォーーイ。
──
子ども、泣くぞ、それ。
あやや
いや、真面目な話、
ほんと、見事なブレイクでしたよ。
遅咲きですよねー。
森下
男の人は30代、40代になってから
出てくる人、けっこういるね。
あやや
いますいます。
森下
女子は、なかなか難しいからね、それは。
あやや
吉田羊さんぐらいですか。
荒井
あー、吉田羊さんはそうですね。
あやや
長谷川博己さんはブレイクしたあとも、
確実に結果を残して、つぎの仕事につなげて、
いい作品に出続けてますよね。
森下
芝居がうまいんですよね。
蜷川さんの舞台たくさん出てて、
出身もわりと老舗の劇団だったんじゃないかな。
──
ええと、文学座ですね。
森下
そうそうそう。
あやや
長谷川博己さんの主な出演作を並べてみると
けっこうすごいですね。
『セカンドバージン』『鈴木先生』
『家政婦のミタ』『シン・ゴジラ』。
荒井
すごい(笑)、名作ぞろいだ。
あやや
視聴率をちゃんと取ってるのがすごいな。
数字、持ってますよね。
森下
『デート』もめちゃめちゃおもしろかったよ。
荒井
あー、おもしろかったですね! 高等遊民の役。
あやや
『MOZU』も出てるし。何度も言うけど
『夏目漱石の妻』もおもしろかったし。
──
え、じゃあ、なに?
おもしろいドラマにしか出てないってこと?
森下
あ! あれかも、この人が出るドラマは
おもしろいと考えてもよい人!
あやや
よいですね。
ってことは、この『小さな巨人』も
いいんですよ、きっと。
長谷川博己さんの出るドラマは
おもしろいの法則。
荒井
すごい法則ですね(笑)。
森下
‥‥‥‥。
‥‥‥‥。
あやや
森下さん、どうしました?
森下
このドラマの公式ホームページの
「はじめに」を読んでるんだけど‥‥
‥‥めっちゃ長くない? これ(笑)。
あやや
どれどれ‥‥
うわー、「はじめに」で、こんなに書く?
──
公式ページを読んでないで、
ドラマの話をしてください。
あやや
でも、ちょっと読んでみてくださいよ。
──
えー‥‥これは‥‥長いよ!
ちっとも「はじめに」じゃない!
森下
「はじめに」どんだけ言うことあるんだと。
まあ、ある意味、熱意を感じますが。
あやや
やっぱり、あれじゃないですか。
警察関係者が見るんじゃないかということで、
紹介にも力が入ってるんじゃないですか。
──
出た! あやちゃんの、
「警察のドラマは警察関係者が観るから
 視聴率がよくなる」説!
あやや
ほんとなんですって。
『相棒』もそうでしょ?
『踊る大捜査線』もそうでしょ?
──
それは、視聴率のいい警察ドラマを
挙げてるだけでしょ。
視聴率の悪い警察ドラマだってたくさんあるよ。
森下
でも、たしかに、「内部の闇」とか描いてても、
よろこんで見るイメージがある。
警察の人って。
あやや
でしょ、でしょ?
警察関係のドラマを警察関係者は観るんですよ。
──
そんなこと言ったら、
なんでも「関係者」は観るんじゃない?
だから、八百屋のドラマやったら
八百屋関係者が観るわけでしょ。
あやや
いや、そんなに八百屋関係者は観ない。
でも、警察関係者は観る。
それが、ゆるぎない私の仮説!
──
「ゆるぎない私の仮説」(笑)。
荒井
お医者さんはどうです? 観る?
あやや
病院関係者は‥‥観ない。
森下
学校の先生は?
あやや
うーん‥‥観るかなぁ。
──
それって、あやちゃんが
ただ思ってるだけでしょ?
あやや
そう(笑)、私が思ってるだけ。
だから「ゆるぎない私の仮説」だと!
荒井
ははははは。思い込み的な。
──
もうちょっとドラマの話をしましょうかね。
あやや
はーい、えーっと、あ! 
これ、なんと『半沢直樹』のチームですよ。
脚本協力、八津弘幸さん。
監修、福澤克雄さん。
これはなかなかいい情報です。
荒井
芳根京子さんが出ますね、『べっぴんさん』の。
朝ドラが終わって、あまり間をあけずに
すぐつぎのドラマに出るのはいいですね。
森下
そうですね。引きずらない潔さを感じます。
荒井
朝ドラでデビューする女優さんって、
よくもわるくもはじめてに近いドラマだから、
1本目だけでは実力がわからないんですよね。
その意味では、2本目に出た作品で
ほんとの力が見えたりもするんじゃないかと。
あやや
それはありますね。
けっこう重要ですよ、
朝ドラヒロイン後の作品は。
だから、芳根京子さんも
この『小さな巨人』で評価が決まる可能性も。
森下
『まれ』の土屋太鳳ちゃんが
この枠の『下町ロケット』に出たように、
朝ドラのあとにこの日曜9時っていうのが
安定ルートになってるのかもね。
朝ドラが終わったら、次のクールにここで、
負担の大きくない役をこなして、って。
あやや
「役を抜く」ためにもいいのかもしれませんね。
──
ほかには、
香川照之さんとか、春風亭昇太さんも出ますね。
荒井
『直虎』の今川義元ですね。
森下
昇太さん、しゃべらさないで、ごめんね。
──
なんか、ひとこと言ったよね?
森下
和歌も詠みましたよ。
それから、このあと、しゃべらないけど、
回想シーンで出てくるんです。
それはけっこう‥‥。
あやや
きゃー。
荒井
おー。
──
わー、わー、
先のことは言わなくていいですよー。

フランケンシュタインの恋

日本テレビ●日曜日22時30分


あやや
じゃあ、最後いきますか。
『フランケンシュタインの恋』。
森下
これは、ちょっと観たいなぁと思ってるんです。
あやや
期待してますよね、森下さん。
森下
綾野剛さんでしょ。
荒井
二階堂ふみさん。
あやや
柳楽優弥さん。
森下
おもしろくなるだろうなぁ‥‥と思いつつ、
毎週観るかなぁ、という心配もちょっとありつつ。
──
ええと、120年前に博士がつくった
不老不死の「怪物」が
いま人間に恋をした、と。
けっこう連ドラとしては変わった話ですね。
あやや
わたし、いまちょっと思い出したのは、
岡田惠和さんの『泣くな、はらちゃん』。
森下
ああー。
あやや
『はらちゃん』も変わった設定だったけど、
すごくよかったじゃないですか。
だから、その線を期待。
荒井
お話としては、ラブストーリーなんですよね。
森下
軸としては、そうですね。
ただ、あんまりそっちに寄りすぎるんじゃなくて、
笑えるところを増やしてほしいんですけど、
そのへんのバランスがどうかなぁ。
──
「笑いと涙と切なさあふれるラブストーリー」
と書いてありますね。
「笑い」がいちばん先にきてます。
森下
あ、そのくらいのバランスがいいですね。
あやや
森下さんは、どうして、
笑えるほうがいいなと思ってるんですか。
森下
だって、怪物が恋する話を、
そんなに真剣に突きつけられても
つらいだろうなと思うから。
派生してスッゲー色々考えちゃいそうだし‥‥。
あやや
あーー、なるほど。
荒井
なるほど。
森下
しかも、みんな演技できる人たちだから、
あんまりつらくなってもなぁ、と。
荒井
たしかに他のキャストもすごいですね。
新井浩文さん、柄本明さん、川栄李奈さん。
映画か? というぐらいの
キャスティングですね。
あやや
そうですねー。
森下
ドラマ好きの中では、評判高いでしょうね。
あやや
あの、私、思うんですけど、
綾野剛さんの何がいいって、「名前」ですよ。
「綾野剛」ですよ?
「あやのごう」、「アヤノゴウ」。
これはねー、素敵。雰囲気がある。
森下
「モリシタヨシコ」はどうですか。
あやや
「モリシタヨシコ」はね、クラスメート!
森下
た、たしかに(笑)。
あやや
荒井先生の「アライキヨカズ」は
けっこう重々しいですね。
武将にします!
荒井先生は、武将!
荒井
ご自分は?
あやや
「マツモトアヤコ」はね、クラスメート!
──
クラスメート多すぎ。
あやや
クラスメートだから多くていいんです。
あと、永田さんの
「ナガタヤスヒロ」は、読めない!
──
ドラマの話をしてください。
森下
綾野剛さんは雰囲気がいいんですよね。
ものすごいイケメン、
という感じじゃないんですけど、
独特のムードがあります。
ちなみに顔は見事な爬虫類系。
あやや
私は、あのときの役がよかったです。
『Mother』のときの
芦田愛菜ちゃんをいじめる役。
森下
ああー!
荒井
あれは、イヤで、よかったですねぇ。
ロンゲで、ふらついてる感じがうまく出ていて
雰囲気があった。
森下
映画だと、あれよかったよ、
『日本で一番悪い奴ら』。
すごく悪い警官役を体当たりで演じてらっしゃった。
──
俳優デビューは
『仮面ライダー』の怪人役だそうです。
あやや
ああ、そんな感じする。
一方、柳楽優弥くんは
エキセントリックな印象があったんだけど、
最近、とても落ち着いてきた感じですね。
『お母さん、娘をやめていいですか?』の
波瑠ちゃんの相手役もそうですけど、
ひとくせありそうで、
ふつうの役をしっかりやられているような。
森下
柳楽くんはちゃんと決めたらしいですよ。
ちゃんと親しみやすいものをやって、
ちゃんと暴れる役もやる、という方針を。
あやや
なるほど、わかりやすいですね。
荒井
『ゆとり』のマリブもよかったですけどね。
あやや
マリブ、よかったね。
「おっぱいいかがですかー!」
森下
よかったね。
あやや
「おっぱいいかがですかー!」
──
会社なんだから、おっぱいおっぱい言わない。
あやや
でも、あのおっぱいの役、
ぜんぜんふつうの役じゃないよね(笑)。
森下
でも、ほら、親しみやすいから。
──
そうですね。最初は破綻してるけど、
最後はまともな、いいやつ。
森下
うん、マリブいいやつだった。
荒井
でも、人を殺す役もやると。
森下
殴って、殴って、殴って、みたいな。
あやや
『ディストラクション・ベイビーズ』ね
森下
「両方やります」っていいよね。
あやや
やっぱり一回「洞窟」入って、
なにかを得て出てきた方なんで、
どんな役もちゃんとやりますよね。
しかし、こんなにばっちりドラマに出てて、
『直虎』のほうは大丈夫なんですか。
森下
大丈夫だと思います(笑)。
あやや
脚本は、大森寿美男さん。
ちょっと変わったお話を書かれる方ですよね。
森下
『悪夢ちゃん』とか、
NHKの『TAROの塔』とか。
すごくおもしろかった!
でも、正直、作品によっては
受け付けないときもあって。
あやや
ああ、なんとなくわかります。
森下
まあ、至極当たり前だし、
私も当然そういう波にさらされておるわけなのですが‥‥。
すごい好きと思う作品と、ちょっと違う? と思う時が
私にとっては割とはっきり分かれる作家さんです。
実は坂元裕二さんもそうなんですよ。
『カルテット』の坂元裕二さんは、もう、
わたしがたまらなく好きな
坂元裕二さんだったんですけど、
はまれないときは、はまれない。
荒井
好きな脚本家さんでも、なんか違うかな
っていうときありますよね。
あやや
ごめんなさい。
わたし、実はね、『カルテット』、
たぶん、おふたりよりも
ちょっとテンション低めです。
森下
あ、ほんと?
あやや
いや、すごいなとは思うんですけど。
森下
ちなみに、私があのドラマを好きなのは、
構造としてです。
シナリオを構造物として見たときに、
あれほど美しいつくりをしたドラマは、
あまりないなと思います。
荒井
「構造物として」というのは
どういうことですか?
森下
たとえば、いったん散らかしたものが、
ちゃんと収まるところに収まっていったりだとか、
ここの伏線をここにこう張っておいて
ここで回収して、というようなこととか。
あやや
伏線ってたとえば?
荒井
たとえば、初回の「レモン」とかね。
森下
こんなもんいらんだろうと思ってたのが、
あ、これが別れの原因だったんだ、
というようなところが、すごく緻密で。
それこそいろんな要素が
蜘蛛の巣のように張り巡らされていて‥‥。
あやや
ああー。
森下
だから、あれよ。
「ものすごい刺繍見た」みたいな感じよ。
あやや
ああー、なるほど。
荒井
あー。
あやや
「すごいな」と思ったわけですね。
森下
だけど、ガーッと話自体にのめり込んで
自分が心を持っていかれてる、
っていう「好き」とはちょっと違うかな。
あやや
ああー、じゃあ、私も同じ感じです。
すごいなぁとは思ったんですけど、
「心を持っていかれるかどうか」が
私の好きなドラマの基準なので。
森下
「ぐっと来た」とか、そういうことではないけど、
もう「テクニックとしてすばらしい」みたいな。
あやや
はー、そうか。
いま森下さんの話をうかがって、
あらためてわかりましたけど、
坂元さんって、すごいんですね。
森下
ちなみにいま、東京芸大の教授だよ。
あやや
え、そうなんだ。
──
いま調べてみたら、
大森寿美男さんも坂元裕二さんも49歳。
同い年ですね。
あやや
へぇー。
じゃあ、日本のエンタメを支える
華の世代じゃないですか。
はー、すごいなぁ‥‥
あっ! すみません、
いま作品のリストを見てて気づいたんですけど、
『64(ロクヨン)』って、
大森寿美男さんじゃないですか!
森下
そうですよ。
あやや
あれ、めっちゃおもしろかったですね(拍手)。
森下
おもしろかった(拍手)。
荒井
おもしろかったですねー。
あやや
いま、このドラマに対する期待感も急上昇。
がぜん、たのしみになってきました。
──
よし、じゃあ、そういうところで、
各自のおすすめドラマを挙げてもらいましょう!
森下
はーい。
荒井
うーーーん‥‥。
あやや
あああ、そうかー、どうしよっかなー。

2017年春、おすすめのドラマは?


──
では、いつものように、それぞれ3本ずつ
おすすめしたいドラマを選んでください。
森下
これ‥‥こっちかな‥‥。
荒井
うーん。
あやや
わたしは、だいたい、決まった、かな?
──
では、あやちゃんお願いします。
あやや
小栗旬くんの『CRISIS』!
長谷川博己さんの『小さな巨人』!
あと、うーん‥‥ああ、難しいなぁ、
3つ目が、はぁ‥‥すみません。
2本までで、一旦考えます。
──
じゃあ、森下さん。
森下
まず、バカリズムさん『架空OL日記』。
荒井
おおおーー。
あやや
それねーーー!
森下
あと‥‥どうしようかなぁ‥‥よし。
『フランケンシュタインの恋』、
『CRISIS』かな。
──
では、荒井先生。
荒井
『小さな巨人』。
あと、やっぱり枠を信じるという意味で
『あなたのことはそれほど』。
あやや
おおー、「火曜10時」を信じる。
森下
あー、私もほんとは入れたかったんだよなぁ。
荒井
あと、『リバース』。
ぜんぶTBSになっちゃった。
──
はい、あやちゃん。
あやや
『CRISIS』と、『小さな巨人』と、
ほんとに、どうしようかな‥‥
ちょっと恥ずかしい気もするんだけど、
意外にこれはいいんじゃないかという
これ、『ボク、運命の人です。』!
森下
おおーーー。
荒井
意外な1本を入れてきましたね。
──
はい、出そろいました。
3人全員が入れたものはなし。
ダブってるのが、『CRISIS』と『小さな巨人』。
両方2票ずつ入りました。
あやや
バラけましたね、今回。
──
簡単にまとめると、
今クールのドラマは、全体にいいんですか?
あやや
いいと思いますよ。
けっこう力入れてますよね。
みなさん、ちゃんとつくろうとしてて、
「置きに行ってない」ですよ。
森下
うん。
荒井
そうですね。
──
みなさんのしゃべってる口調が明るいもんね。
あやや
そうそうそう。
──
さて、ここからおすすめの1本を
決めるわけですが、どうしましょう。
あやや
決選投票だとすると
『CRISIS』と『小さい巨人』。
私は『CRISIS』かなぁ。
──
『CRISIS』、ずっと言ってるね。
あやや
『CRISIS』! 小栗旬くん!
森下
はははは。
──
じゃあ、『CRISIS』の魅力を、
小栗旬さん抜きで語ってください。
あやや
えっ‥‥あのね‥‥
西島秀俊さんがすっげーいい体してる。
──
はははははは。
森下
カラダなの、結局(笑)。
荒井
男子中学生じゃないんだから。
あやや
まあ、すっごい真面目に言うと、
小栗旬さんと西島秀俊さんが出ないとしても
これは期待しちゃいますね。
というのも、脚本の金城一紀さんの
『SP』がすっごいおもしろくて、
それと同じ雰囲気を感じるんですよ。
森下
おもしろかったですねー、『SP』は。
あやや
だから、そうとう期待できるんじゃないかなと。
キャストの人がものすごく集中してるな、
っていうのって、なんとなくわかるし。
たとえば、『MOZU』がはじまる前もやっぱり、
このドラマにすっごい力を入れてるな、
というのわかったんですよ。
そういう意味で、これは明らかに、
力入れてるドラマだと思います。
──
カンヌに行くぐらいだし。
一方、『小さな巨人』も力は入ってる感じがします。
森下
なんか、この2本って、大きくいうと、
ちょっと似てるコンセプトですよね。
あやや
どういうこと?
森下
警察のどこにスポットをあてるか、みたいな。
『CRISIS』は公安でしょ?
『小さな巨人』は警視庁と所轄の軋轢。
荒井
ああ、そうですね。
いわゆる王道の刑事ものとは違う、警察もの。
──
しかし、いずれにしろ、
警察ものなんだなと思うと‥‥。
あやや
ほらほらほら、警察、数字持ってますよ!
森下
(笑)
荒井
たしかにね(笑)。両方警察ものかー。
あやや
だから、やっぱり、警察関係者が見るから。
──
「ゆるぎない私の仮説」(笑)!
森下
ははは。
あやや
警察関係者が見るから、どちらも力が入ってます。
どちらかといえば私は『CRISIS』をおします。
──
熱意のプレゼンがありましたが、どうですか。
荒井
うーん、まぁ‥‥そうですねー。
あと、日曜9時は、いわゆる『半沢直樹』枠で
わりとウケて当たり前の場所なので、
我々が『小さな巨人』を選ぶのは、
ちょっとふつう過ぎるかもしれないですね。
──
ここで、わざわざ一押しにしなくてもいい。
荒井
まあ、そうですね。
──
森下さんは、『CRISIS』で大丈夫ですか。
森下
わたしは、そもそも1票入れてるから。
『CRISIS』に。
あやや
あ、そうか。
荒井
ふたりが1票ずつ入れてるんだったら、
ここは折れましょう。
──
まあ、折れるわけじゃなく。
荒井
そうですね(笑)。
いや、『CRISIS』に否定的な気持ちは
まったくないですから。
あやや
じゃ、『CRISIS』で!
荒井
いいと思います。
森下
そういうことになります!
あやや
小栗旬くん!
一同
(笑)
──
おすすめの1本は『CRISIS』に決まりました。
あやや
パチパチパチパチ(拍手)。
──
例によって、ここで選ばれたからといって、
だからどうしたということもないんですが。
ま、今回は『CRISIS』がおすすめです!
あやや
(拍手)
荒井
おふたりを尊重して。
森下
ありがとうございました。
あやや
ありがとうございました。
──
今日もたっぷり、ありがとうございました!
おつかれさまでした!
森下
ありがとうございましたー。
荒井
ありがとうございました。
あやや
ああ、終わっちゃった。
また、秋ね! また、秋に!
一同
(笑)


( お し ま い )
2017-05-02-TUE

(C) HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN