普遍映像論

  • 時間

    104
  • 音質

    京都精華大学大教室。
    一般の人にも開放され、
    他大学の学生の参加も多かった。
    音源は主催者から提供だが
    ライン録音ではない。

  • 講演日時:1988年6月3日
    主催:京都精華大学 学生部
    場所:京都精華大学
    収載書誌:未発表




言葉の表現者であり、
同時に死の経験者である──そのふたつのことを
兼ねている文学者がいます。
日本では島尾敏雄という作家です。
もうひとりは、ドストエフスキーです。
この人たちの体験と表現のなかには、
死の体験のイメージと、
死の体験から生きて帰ってきたイメージと、
文学作品としての言葉の芸術が
一身に兼ねられているのです。
そのなかのイメージの構造と作品の構造との関わりあいを
取り出すことができるならば、
いっぺんに解けてしまう問題があるわけです。