文学論
──文学はいま

  • 時間

    59
  • 音質

    中上健次氏、三上治氏と
    吉本隆明の主催により
    オールナイトで行われた
    「いま、吉本隆明25時」の講演。
    開演から7時間ほど後、
    21時35分頃から行なわれた。
    吉本隆明は「都市論 I 」に続き
    2度目の講演。ライン録音。
    ところどころマイクノイズあり。

  • 講演日時:1987年9月12日
    主催:中上健次/三上治/吉本隆明
    場所:品川・寺田倉庫 T-33号館 4F
    収載書誌:弓立社『いま、吉本隆明25時』1988年




もし現在の文学が、さびれている感じがしたり、
隣接するほかの世界に
活性が吸収されていってしまうと感じることが
あるとすれば、それは「毒性のなさ」が
大きな要素になるのではないかと思います。
「毒性」ということにはふたつの意味があります。
ひとつは、とても醒めていることです。
もうひとつは、否定性だと思います。
そうした意味でいえば、
村上龍さんの作品も山田詠美さんの作品も、
刺激的な毒性を持っているのです。