古い日本語の
むずかしさ

  • 時間

    63
  • 音質

    千駄ヶ谷日本語教育研究所主催の
    第13回公開講座
    「みんなの日本語」での講演。
    音源は主催者提供。
    クリアに録音されている。

  • 講演日:1984年12月1日
    主催:千駄ヶ谷日本語教育研究所
    場所:千駄ヶ谷日本語教育研究所
    収載書誌:未発表




古い日本語についての理解というのは
どこから攻めていっていいかよくわからないんですが、
近世以降の国文学者はどうやってきたかというと、
経験的にたくさんの古典を読みたくさんの方言を聞き、
当てずっぽうでそれらを取りさばいてきたのです。
現在でもほとんど変わらないんですが、
もとをただせばぜんぶ当てずっぽうだというところから
きているともいえます。
そういうふうにしながら、わかったもの、
わからないものというところに到達していて、
まだとうていわからない言葉、
わからない問題がたくさん出てきます。
そのわからなさと日本語の系統のわからなさ、
日本語というのはどこから来たのか、
どういうふうにできたのかが
いまだにわからないということとは
関係があることであって、
それがどういうふうにできて、
どういう言葉なんだというところへ
手探りでもなんでもどんどんさかのぼっていかなくては
いけない、というようなことがあります。