僧としての良寛

  • 時間

    220
  • 音質

    雑誌「修羅」同人による連続講座
    「良寛」の第2回目。
    音源は主催者提供。
    周辺のノイズが入っているが
    比較的クリアに収録されている。
    質疑応答はオフマイクで録音。

  • 講演日時:1981年10月25日
    主催:雑誌「修羅」同人
    場所:長岡市中央公民館
    収載書誌:春秋社『良寛』(2004年)




「僧侶とは何か」を考えていく場合、
いちばん根本的なことがあります。僧侶というのは、
「頭を丸めて何した」ということではありません。
仏教の思想も含めて、東洋における思想が生み出された
当初の社会の状態に返したところで
「僧侶とは何か」を考えなくてはいけないのです。
数千年前に生み出されたアジア的な社会では、
農業が根本でした。
農業を営む村落共同体に対して、
僧侶が自分をどういうふうに位置づけているか
ということが、非常に重要なことです。
そこで良寛がどういうふうに
僧侶として振る舞っているか、
あるいは良寛の思想が僧侶というものを
どう位置づけているかということが、根本的な問題です。
良寛の表現したもの、振る舞いを
そういうところから考えてみますと、
それはいかようにも考えることができます。