本読む馬鹿が、私は好きよ。

電車のなかで本を読んでいる人を見つけると、
何を読んでいるのか知りたくなります。
自分は読んでなかったけれど、
たくさんのファンのいる作家については、
「どういうふうにおもしろいの?」って聞いてみたい。
読みたい本が増えるのって、うれしいことだから。

どうぞ、この作家をよく読んでいる読者の皆さんは、
「ほぼ日」の読者に、そのおもしろさを伝えてください。

池波&司馬、薄いほうの新選組。


ほぼにちわ。
昨日、観た?
と、読者のみなさんにも聞いちゃいたくなるなあ。
だって今日は、月曜日だけどお休みだから、
会社で、話ができないんだもの。
家人は、芹沢鴨がいなくなってから(早っ!)
まったくドラマに興味を失い、
すっごくいいところなのに、むこうから、
「お茶入れるけど、なに茶?」とか叫ぶしさ。
お話になりませんよ。まったく。
っていうか、
むしろ迷惑ですよ。ほんとに。

さて、この特集ものこすところ
あと2回になりました。
いままでに紹介した本を全部読むと、
かなりおなかいっぱいになります。
(なりました。)
私自身ももうそろそろ、
江戸の昔から戻らないと!
ゲット・リアル!
バック・トゥ・ザ・21スト・センチュリー!

んでは、今日は、
池波先生、司馬先生の、
薄いほうの新選組本をば。
厚いほうは、
『燃えよ剣』&『近藤勇白書』です。
両方とも、上下巻ですから!

幕末新選組
池波 正太郎
¥620 (税込)
文藝春秋
4167142848


=
新選組始末記をなどなどをもとにした
永倉新八が主人公の小説です。
新選組といえば、
近藤、土方、沖田が主人公のものが多いですが
幹部でありながら、
流派が違う永倉新八の
微妙な視点から見た新選組
これもまたおもしろいですよ。

(リエ)


=
ぐっさんこと永倉新八(違う、違う)を主人公にした、
永倉版新撰組です。
新八の真っ直ぐなところは
当然のように良く書かれているのですが、
子供のころすごいやんちゃだったり、
平助に2度も女の人のことで、
辛い思いをさせられたりと、
(なんと、あの、平助にですよっ。
 私は大河の前にこの小説を読んでいたので、
 ドラマの最初の頃は、
 そのギャップが楽しかったです。)
永倉さんも清く正しいだけじゃないのね、
と思える部分もある小説です。
それに、池波正太郎さんの上品で、
しかも色気のある文章、読み応えありっ、です。
壬生義士伝のように、
一通り新撰組の流れを知っている方には
とても楽しめる本だと思います。
(青木)


=
発表された時期は、新選組小説といえば、
近藤・土方・沖田しかない!という時で、
当時でもマイナーキャラだった永倉さんが主役。
池波さんのお気に入りだそうです。
この本を読んで、
私も永倉さんが好きになりました。

現在も永倉さんの「小説」を観ることは難しいのでは?!
是非一度手に取ってみて下さい。
池波さんは他に「近藤勇白書」という長編もあります。
(匿名)

隊士も人の子、恋だってするさ。
と、ラブについての部分がずいぶん多い印象でした。
加えるところの、
「肉置きみっしり」「乙女の凝脂」的
池波世界も堪能できます。
(我ながらオヤジくさいな。)

お次は、
短編小説集。
痛快なので、漫画のように読めてしまう、
↓こてぃら。
新選組血風録
司馬 遼太郎
¥860 (税込)
角川書店
4041290074


=
短編集です。
芹沢、沖田などの主要メンバーはもちろん、
「御法度」の原作にもなった
美貌の隊士が引き起こす衆道の一波瀾など、
さまざまな隊士が主役の物語が綴られています。
多数の隊士が在籍した新選組の、
生活の息吹きが
感じられるような
作品だと思います。

(みき)


=
新選組を知るなら、
司馬遼太郎さんの「新選組血風録」です!
長編が苦手な人でも、この本なら大丈夫。
15の短編に分れてますから。
しかも、その短編の主役たちはマイナーなひともいて、
これを読めば組織全体からすみずみまで分かる!
と思います。
なんせ一つ目が篠原泰之進ですから・・・。
私が好きなのは
「沖田総司の恋」と「菊一文字」。
どちらも沖田が主役。
にもかかわらず、
土方がまじ好きになりますよ!
土方が主役の話は
一つも無いんですけど、
ほぼ全部に登場します。

まさに「組織を握ってるのは、俺だ!」と
言わんばかりに。
(みなみ)


=
いろいろな隊士のエピソードが、
15編の短編形式で語られています。
どういう順番で読んでもOK。
この逸話は、土方と観柳斎、
これは斎藤一と谷三十郎
というように、
あなたの知ってる隊士が
どんどん立体化していきます。

(マリオ)

スーパードゥーパー・余談ですが、
じつは、このメールを読んでから、
大島渚監督の「GOHATTO」を初めて観ました。
いや、そういう映画だとは知らず、
おそれみました!

いやいや、そういうことなんじゃなかった。
「血風録」という穏やかでない題ですが、
短編集だからか、おもったよりも、
物語が軽やかで、本当に読みやすかったですよ。

さて、次回は最終回。
更新は、
「『新選組!』withほぼ日テレビガイド」
一緒の金曜日。
いままで紹介できなかった本を
どーんとまとめて!
投稿はまだまだ大丈夫です。
おまちしてます〜。
宛先:yomu@1101.com

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2004-09-17-FRI

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