2006年09
山を開墾し、
今年から本格的に農業を始めるところです。
無農薬にしたいのですが
アブラムシが多く、アオムシもでます。
病気(ウドンコ病)もでているようです。
良い対策を教えてください。
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ほぼ日 先生、どうでしょう。
すでに害虫も病気も出ているけど
無農薬で栽培を行いたいという
「しつもん」です。
永田先生 こういう場合は
農薬を使うといいですよ。
ほぼ日 あの、先生、無農薬でやりたいという
「しつもん」なのですが…。
永田先生 いえ、この方は
趣味で家庭菜園をするのではなく
山を開墾までして
本格的に農業に
取り組もうと思っていらっしゃる。
おそらく栽培規模も
それなりに大きいことでしょう。
この方は何を育てているのかな?
ほぼ日 オクラ、スイカ、
キュウリ、ナスだそうです。
永田先生 手間のことを考えても
無農薬では無理だと思います。
諏訪さん、どうですか?
諏訪さん そうですね、
すべての畝に防虫ネットをはって
トンネルをつくることで
アブラムシやアオムシの
被害はふせげますが
雨があたる露地栽培において
病気がでないように
ある程度の規模で野菜を作ることは
難しいと思います。
完璧に病気もなく、虫もなく
それを無農薬でというのは無理です。

現在、市販されている農薬を
基準通りに守って使えば
農薬が原因で害がでたり
病気になるということはありません。
農薬は我々人間が
医者でもらう薬や
けがをして塗る薬と同じ、
というように
考えてみてはいかがでしょう。
無理をして無農薬を通して
苦労するよりは
基準を守ったうえで
農薬を使った方がいいと思います。

永田先生 農薬のことを気にされて
無農薬栽培を、と
おっしゃる方が多いのですが
農薬よりも多肥料、
こちらの方が問題だと思います。
肥料をたくさんあたえすぎると
野菜もまずくなるし
野菜が必要とする以上の栄養が
土壌に残るわけです。
肥えすぎた土壌は
環境にも影響を与えます。
農薬より多肥料について
目をむけるべきですよ。
 
© HOBONIKKAN ITOI SHINBUN