2006年09
永田農法では基本的に
病気は発生しがたいと感じてますが
病気が発生した場合は
どのような対処をすべきでしょうか?
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諏訪さん 永田農法は堆肥のような
有機肥料を土に入れず
液体肥料も必要最低限しか与えないので
わりと、クリーンな土壌が保てます。
そのため、一般的には
病害虫が少ないと言われます。
これは永田先生が
何十年も研究してきた結論です。

野菜というのは
人間がかなり品種改良をしてきた
特殊な植物です。
極端に言えば、
自然界にある植物とは違うものですから
病害虫がつきやすいものなのです。
桃などは農薬の力がないと
栽培することが難しい。
それくらい甘い桃を
品種改良を重ねて
作ってきたとも言えます。

農薬は適量を守って
基準通りに使っていれば安全です。
かなり厳しい検査基準で作られていますから
病害虫の被害にあった時は
それらを使えば安全です。
人間が病気になった時に
お医者さんに行って薬をもらうのと
同じようなレベルで考えてください。

最後まで野菜が病気にならずに
一生を終えるということは
ないと思っていいです。
人間も老衰で亡くなる方はいますが
たいていの方がなんらかの病気で
亡くなるものです。
それは生命の原則で
細胞が弱って免疫力が衰えてくれば
それをねらってくる病原菌がいます。
それは自然の摂理なのです。
同じように野菜が天寿をまっとうして
ぴんぴんしたまま突然消えていくことは
ほとんどないんです。
あえていえば里芋が霜にやられると
一気にダメになることくらい。

最盛期の元気な時は
多少、下の方の古い葉が
病気になったとしても
収穫に大きな問題がなければ大丈夫です。
個人差にもよりますが
そういうことが気になるかたは
予防をするために2週間に1度くらい
定期的に「ベト病」や「ウドンコ病」の
薬を撒いてあげてください。

 
© HOBONIKKAN ITOI SHINBUN