2006年08
コマツナができあがりました。
DVDのように育てたつもりですが
特に葉に甘みを感じませんでした。
市販されているものとも
味の差をそれほど感じませんでしたが、
永田農法ではコマツナは
味に差が出ないものなのでしょうか?
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諏訪さん 品種と作った季節にもよりますが
一般的に菜っ葉類、
コマツナに限らずホウレンソウなどもですが
春から夏は糖度がのりにくい
つまり、甘みが出にくいのです。
9月から10月にかけて蒔いて
一番理想的なのは霜がおりて
霜にあたった後は
ぐんと甘みがのります。
これは永田農法に限らず
どんな育て方をしても甘みがのります。

その時に一般の農法と永田農法では
甘みののりかたに差が大きくでます。
これから秋に蒔いて冬に収穫した時に
市販されているものと比べてみてください。
その差がわかると思いますよ。

枝豆を6月17日にまき、
8月にはいり、小さな房ができました。
収穫して食べるのを楽しみにしてますが
同時期に堆肥でつくった枝豆とくらべ
茎が細く、房も小さいような気がします。
永田農法は成長が遅いということはあるのでしょうか?
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諏訪さん 堆肥で作ったものと比べて
成長が遅いことはあると思います。
液体肥料をどれくらの頻度で
あたえているかにもよります。

6月の中旬に蒔いたとすると
梅雨時に蒔いたことになりますね。
今年の梅雨は大雨というよりは
ずっと曇天で
梅雨の中休みといわれる
4〜5日、カンカンに晴れが続くということが
ほとんど無かったので
日照不足であったといえます。

日照不足になると
生理的な活性を抑えられてくるので
堆肥で作ったものは
もともと土に養分が含まれていますから
じわじわと養分を吸っていたのでしょう。
こういう時に1週間に1度のタイミングで
液肥をあげていると
なかなか吸収力があがらなくて
肥料が効いてなかった可能性があります。

今年はDVDを発売した初年度ということもあり、
いろんな方から
「うまくいった事例」や
「うまくいかなかった事例」の報告をうけて
それらを総合的に判断すると
今年のように野菜づくりにとっては
深刻な日照不足が続いた場合は
液体肥料を与える頻度を
1週間に1度から2〜3日に1度に増やしてみる。
液肥の濃度も1000倍だったものを
500倍や400倍というように濃くすると
よかったというデーターがとれてきました。

そういうこともあり
元肥が効いていた作物と差が出るのは
肥料の吸収力が日照不足のために
悪かったのではないかと思います。

 
© HOBONIKKAN ITOI SHINBUN